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人間

―――――


人間は何より孤独を嫌う。それは俺も例外ではない。




だがそれ故に、人間は良い関係を保つために、偽りの感情を出し関係を築いていく。




俺はこれが苦手だ。関係のために嫌のことも嫌と言えない、相手にわがままに合わせる毎日……。



それなら孤独がいい…誰にも染まらず、自分らしくいられる。それが一番いい…。




俺はそう思う。



「イテ!」

時刻は、朝7時ちょうど。






頭の痛みと共に起きるのがこの男の日課らしい。







この男は畑山久はたけやま ひさし身長190を超えると言う。高校生離れした肉体の持ち主である。






どうやらさっきの痛みは妹の仕業らしい。







「アイツっ!!」

っと少し怒りをこめて言って見るものの、もういない。しかもこれも日課なわけで怒るだけ無駄なのだろ。







今日は春休みが終わり、最初の登校日だ。久は今日から高校2年になるのだ。







久はしぶしぶ起きて洗面所に向かい、跳ねている髪の毛に水をつけドライヤーで乾かす。








「お!今日もしっかり起きてるな!!」

ドライヤーの音も関係なしに響き渡る声。






「かわいい妹のお陰でな!!ってか朝から声でけーんだよ!親父…」

この大きな声の主は久の父親、畑山敦はたけやま あつし身長は久と同等かそれ以上。彼の身長の遺伝子はまさしく父親から譲り受けたものだろう。







「ハッハッハっ!!いいじゃねーかっ!妹に起こしてもらえるなんて、18禁の美少女ゲームみたいじゃねーかっ!!」

―――――――――こいつは自分の娘をそういう目でみてたのか…








「気持ちワリーな・・・。ってか親父なんでそんなことしってんだよ?」







「んなもんプレイしてるからにきまってんだろ!!」

――――――息子の前でどんなカミングアウトだっ!!








「これはシークレットだぞっ!もしこんなことが優子にばれたら・・・・・」







後ろ振り返ると、そこにはどす黒いオーラを纏った人間がそこにいた。







「ゆ、優子・・・・」






全身が真っ青になる敦、久も例外ではない。







「私がどうしたんですか?聞こえないんでもう一度言ってくれますか?」

その薄っすら浮かべた笑みには最早恐怖の一文字しか浮かんでこない







この人が久の母、畑山優子はたけやま ゆうこ彼女はきわめて小柄だが、この家の決定権から全て彼女にあり、実権も彼女が握っていて誰もあたまが上がらない







フルフルっとただ首を横に振ることしかできない敦。







「そう?まあいいわ・・・・。そう言えば敦さんのお部屋、随分掃除してませんね。後で掃除しますね。」

恐怖の笑みが俺ら二人を襲う







「ゆ、優子・・部屋は・・・」







「久・・・朝食は食べていく?」

意見を無理やり遮断される敦




―――――――フルフル。

っと久もただ首を振るしかできない。







優子はそうっとだけ言って、どす黒いオーラを放ったままリビングに戻っていった。








「優子!!ちょっと待って」



っと必死に追いかけ説得を心見ようとする敦















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