5/10
第5章 無限再帰構造としてのパソコン画面 analogy
5-1. パソコン画面に映る動画内のストレージ
ストレージ学派では、しばしば“パソコン画面に映る動画の中に、また同じ画面を映す動画があり…”という比喩が用いられる。これは、われわれの三次元世界が上位のストレージを参照しながらレンダリングされ、その中でわれわれ自身がさらに仮想世界を作る…という入れ子構造をイメージさせる。
現実のIT技術でも、画面キャプチャを配信しているところを更に取り込むと、無限鏡のように画面が再帰的に並ぶ映像が生成される。ストレージ学派はこのような再帰的シミュレーションが多元的に重なり合っていると主張する。
5-2. ランタイム処理と“現実”の相対化
パソコン analogy を踏まえると、われわれが“リアルタイム”と呼ぶ概念は実際はサーバー(上位ストレージ)のランタイム処理に依存しているだけで、上位存在が計算速度を変えれば時間の流速が変化する可能性もある。
さらには下位世界から上位世界を観察することは(通常は)不可能であり、“画面の中のプログラム”が外部モニターを認識できないのと同じだ。これにより、世界の構造が無限連鎖するにもかかわらず、それを実証できないジレンマが生まれる。




