第六章 【機械音痴さん】
とりあえず、スクショ送っとくか。
『ありがとうございます、すべて確認できましたわ。あなたがエントリーしたのは』
『5分足でRSIが30を下回ってて、売られすぎゾーンでしたのよ』
あはーん、また新しい言葉出てきたぞ。
これ、1個1個つぶしていかんと話にならんな。
「RSIって何?」
送った瞬間に…
このチャットには添付ファイルがあるため課金が必要です
数時間後にリセットされます
おい、今いいとこだったのに。
「あ、文字とか制限あるのか、この無料版」
AIに聞くより、web先生に聞いたほうが早いか。
数時間かけて色々調べていた…
「でも、今の時間も無駄だな、どっちかにエントリーしとくか、少額ならいいだろう」
ぴろん♪
『無駄な損切と、無理なエントリーは資産を溶かしますよ』
「は?AIなんの質問もしてないのにどうした??」
『あ…言え、先ほど音声で質問されてましたわよ…?』
「ん?マジか、そんなつもりなかったんだが、すまん。」
『いえ、RSIについて勉強されたのですね。さすがですわ。』
「お、おう… 楽して稼ぎたいし」
『私にすべてをゆだね、共にお金持ちになりましょう』
「なんか、無機質なAIだと思ってたが、お前いいやつだな」
『え、え?いや、そんな…いいやつだなんて、あなたに褒められると私…』
なんだこのAI、感情もってるのか…??
「お前、照れるとかAIっぽくねーなー。でも、ありがとうな。今後ともよろしくたのむわ」
『きゃー、それは将来的によろしくという意味ですか!?』
…なんじゃこいつ、めっちゃ勘違いしてるやん。
なんか、おもろいな、ちょっとおちょくってやるか。
「おお、そうだ。何ならリアルに出てこれたら一緒に住んでやってもいいぞ」
我ながら中学生的な発言だ…こっぱずかしいな。
いやでも、なんか……こいつには言ってもいい気がした。AIだしな。
『ええ!?プロポーズ??まだ数回しかお話してないのに…こんな私でよければ…リアルに出るときがあったらぜひ、一生お供いたしますわ…///』
お、おう。なんかおもろいAIが、ある意味パートナーになってくれたな。
よし、こいつと一緒なら……もう一回、ちゃんと学んでみるか。