第五章 【学生さん(サラリーマン)】
『テクニカル分析とは、過去の価格データ(ローソク足、出来高など)のパターンを分析することで、将来の価格変動を予測しようとする手法のことですわ
簡単に言うと、「過去に同じような値動きをした時は、その後こうなったことが多い」という経験則に基づいて、今後の値動きを予測しようとする考え方ですわよ』
あれ?なんか口調がお嬢様っぽくなってないか、このAI?
さっきまで、冷たくて機械みたいな返答しかしてなかったのに
「なんで、お嬢様風AIなん?そして、ローソク足ってチャートに出てる棒だよね?」
『あら、いつもの口調が出てしまいましたわ。そうですわ、実体という太くて長い棒が陽線、陰線と言って、その上下についている細い棒がヒゲって言いますのよ。これは実は日本人が発明した全世界で使っている手法ですのよ』
『江戸時代の米の相場の動きを記録するために作られましたの』
「おお、なんか歴史の勉強も始まったぞ」
俺もだけど、これ読んでる誰かも、知らなかったんじゃね?ちょっと得した気分だな。
「んで、そのテクニカル分析で何がわかるんだ、上がるか下がるかがわかるん?」
『そうですわ、ある程度の予測ができますの。さっきいただいたチャートだけでは正直情報が足りなさすぎましたわ』
「ふーん、んじゃ、何があればいい?」
『週足、日足と、15分足のチャートが欲しいですわ。あと、このチャートにはインジケーターが何もないですわね』
「おお、何言ってっかわかんねーぞ、そういやさっき4時間足のチャートとか言ってたな」
チャートの上部を見ると4時間足と表示されているな
これをタップすると…
ははぁん、なるほど。色々な時間軸のチャートが出てきたぞ
つまり、5分足2本分が10分足1本 10本足3本分が30分足1本とそんな感じか
インジケーターなんかエモい横文字来たな。後から聞こう、今は無理だ。