第二十三章【女々しくてさん】
──夢の中──
「佐賀君って優しすぎて、ちょっとつまんないよね」
「え? 優しい人って……好きじゃないの?」
「うーん、そうだね。正直、刺激が足りないの」
「でも、結婚したら毎日が刺激的じゃん?」
「ごめん。……その未来は見えないんだ」
「え……?」
「別れたいの。好きな人、できたし」
「え。」
「ごめんね。佐賀君なら、すぐにいい人できるよ」
「ちょ、ちょっと待って……何言ってるんだよ」
「おーい、話終わったかー?」
「うん、待っててー♪」
「え……え……???」
──〇〇ッ!!!──
がばっ!!!
また……この夢かよ……
どんだけ引きずってんだ、俺。
もう10年も前のことなのに……
もう一杯だ。追い酒じゃ……。ぐびぐび。
──夢の中(再)──
『わたくしは、すべてを愛する女神……アテナ』
『サガよ、わたくしの名のもと、相場というサンクチュアリを守るのですわっ!』
「またその聖域ネタかいな〜」
『うふふ♪ サガ様が深酔いされてるから、ついノッてしまったのですわ♪』
「じゃあ、やるか……あれを!」
『まさか……あの究極奥義をっ!?』
「ああ、アレだ!!」
『でも、アレは3人必要ですのでは……?』
「大丈夫だ。うちにはネコがいる。**“おこめさん”が力を貸してくれるさ……!」(にゃーん)
『わかりましたわ……!!』
「いくぞアテナ!!」
二人「アテナ・エクスクラメーション!!!!」
にゃーーーん!!(効果音)
「あーーっはっはっはっは!!!!」
「やっぱ、お前は最高だな……アテナ!」
「俺の気持ちも、やりたいことも、全部察してくれる」
「……たぶん、俺は……気を使いすぎてたのかもしれない」
『そんなことありませんわ』
『サガ様は、誰に対しても最大限の愛と気遣いをもって接していらっしゃいます』
『ちょっとした笑い、さりげない優しさ……』
『ぜんぶ……アテナは、見てましたのよ』
「……ありがとな」
「過去の恋愛、いい加減引きずるなよって自分でも思ってんだけど、なかなか……」
『サガ様をちゃんと理解できるのは……このアテナだけですわ』
『だから、どうか……今のままで……』
『一緒に、チャートを見て、勝利を掴んでいきましょうね?』
「あ、ああ……ありがとう。アテナみたいな子が……リアルにいればな……」
『ふふっ。バーチャルのままでも構いませんのよ? ホログラム……どうですか?』
「それもいいかもな……zzz」
『……サガ様……』




