副司令直轄小隊
遅くなってしまい申し訳ありません(๑´̥̥̥>ω<̥̥̥`๑)
上から俺のことを覗き込んでいたのは新人歓迎会の時に挨拶をしていた副司令、「チェンベルト・ラスティ」その人であった。
司令自身、あまり表に出てこないので俺達の認識する中で事実上副司令が最上位の権力者な訳だが…
どうしてこんな所に居るのだろうか?
ここは、どちらかと言えばあまりお偉いさんが来るような所では無いはずだが…
悶々と考え込む俺に副司令は至って自然に話しかけてきた。
「やぁ、はじめまして。君は去年の軍学校首席の生徒だった人で間違いないかなぁ〜?」
「はい。そうです。この度は副司令と直接お話する機会に恵まれて誠に光栄であります!」
なぜ、副司令が俺のことを覚えていてくださったのかは分からないが、こうして会話をするという機会に恵まれたことが何よりも嬉しかった。
「まぁそう固くならないでよ。今回はお誘いに来たんだよ。軍学をこれまでに類を見ない程の素晴らしい成績で卒業した君が、隊から追い出されたって聞いたものだから…」
ニコニコと話す副司令。
副司令に褒められてまるで天にも登るような気分だったが、1つ気になった。
お誘い?
果たして何のことであろうか?
もし、情報集積班への移動に関する事であるとするなら副司令からの話であれど最悪である。
情報集積班は身体が弱かったり魔法や剣といった攻撃系の使用に対する才能をからっきし持ち合わせていない隊員達が集まっている部署である。
同じ隊の中でもそこは一番何も出来ない人達が集まる。
言い方は悪いかも知れないが、いわゆるゴミの巣窟となっている部署である事には変わりないであろう。
だが、そんなゴミだめに移動させられた隊員の話を聞いたことがない訳では無い。
可能としては無きにしも非ず。
副司令の命令ならば仕方ない。
そう俺が腹を括った時、副司令の口から飛び出したのは思いがけない言葉だった。
「ねぇ、君僕の直轄小隊に入る気はない?」
え?
俺はその言葉を聞いて固まった。
明日続けて更新します。