3.ペット
「VRMMO “ANOTHER WORLD”は職業が存在せず、スキルのLVを上げることにより強くなる。どのスキルを習得し、何をするのか・・・・冒険 者の数だけ冒険があります。
それでは“ANOTHER WORLD”の世界をお楽しみください。」
キャラクターメイキングが終了すると中世ヨーロッパを思わせる町並みが広がっていて、町の広場にいた。
広場の真ん中だと邪魔になるので、隅にあるベンチに座った。
まずはペットだね。課金ショップに卵が売ってあったはず。それにマイフィールドで、ペット小屋付き一軒家が欲しい。あとは・・・アイテムの自動回収なんてのもあるね。
ペットの卵:高級ペットの卵(限定1個) 値段1万円
ランダムで強いペットが出る卵。
ペットの卵:中級ペットの卵 3個 値段1個 5千円(3個 1万5千円)
強いペットが出やすい卵。
マイフィールド:12フィールド(限定25フィールド) 値段1フィールド5千円(12フィールド6万円)
マイフィールドは自宅やペットハウス、畑などが自由に作れる。お城も制作可能
運営オススメNo.1商品。
スキル:アイテム自動回収 値段5千円
このスキルがあれば、アイテムを自分で回収しなくても、アイテBOX に保管してくれる。
PTで行動中は、PTのメンバーの分まで回収する。
運営オススメNo.2商品。
9万円分購入した。けど、ペットの卵ってどうすればいいの??
孵化するまで、抱いて温めるの?それとも道具が必要?マニュアルに書いているかな?
「なにかお困りですか?困ったことがあればサポート妖精に任せてね」
キャラクターメイキングの時にいた妖精がいつの間にか目の前に浮かんでいた。
「どこから湧いてきたんだ??」
「虫みたいに言わないでください。システムのヘルプを押せばいつでも呼び出せるのよ。言い忘れたから伝えに来ただけよ」
「あ、もしかして、心の声が漏れてた?まあ、そんな事より、ペットの卵ってどうすればいいの?」
「そんな事ではないです。場合によってはモラルハラスメント行為で処罰の対象になります。十分気をつけてくださいね。」
発言には気をつけよう。特に心の声には・・・この妖精の胸がペチャンコとかそんなことは・・・たとえ思っていても・・・
「なにか言いたそうですね!・・・まあ良いでしょう。それよりもモンスターの卵でしたね。
モンスターの卵は今アイテムBOX にあります。その卵を取り出すとモンスターになるので、テイムをして自分のペットにしてください。ペットは5匹まで連れて歩くことが出来ます。5匹を超えてペットにしたい場合、まずはペットショップに預けてください。ペットショップは最大5匹まで預かってくれます。
ペットハウスを利用する場合、ペットの数はペットハウスの大きさと数により異なってきます。ペットハウスに住んでいるペットはいつでも連れているペットと交換が可能です」
ペットの卵から何が生まれるのかな?ドラゴンかな?グリフォンかな?ワイバーンとかペガサスかな?載ったら空を飛べるのかな・・・・・・わくわく、どきどきだね。
1万円のペットの卵を取り出すとペットの卵からペットの卵(24時間)ってなった。24時間てことは24時間後に生まれるって事?
5千円の卵は・・・1個目を取り出しテイムすると・・・・小さい黒いネコが生まれた。ネコの尻尾は2つにあり、種族は猫又(男)になっていた。
大きさは子猫ぐらいしかなかった。思った以上に小さいけど、戦わせて大丈夫なのかな?
猫又のステータスを確認すると、名前とスキル枠が1つ空欄だった。
名前か~~何が良いかな?オスだから、ニャンタにしよう。今日からお前はニャンタだ。
スキル枠の空きが1つあったが、魔法しか選べなかった。
火魔法はすでに習得済みだし、回復系の光魔法にしよう。
ベンチでニャンタを膝に乗せ撫でながら、次の卵をテイムすると、よく日焼けをした男の子が出てきた。
男の子は150cmぐらいで、頭に2個小さなコブのような角が生えていた。種族はオーガ(男)になっていた。
名前は前鬼にしよう。武器のスキル枠が2個空いていたので、棍棒と盾を選んだ。
最後の卵をテイムすると、130cmぐらいの金髪の女の子が出てきた。背中には蝙蝠のような翼と尻尾が生えていたけど、飛ぶことも、浮かぶことも出来なかった。
種族はサキュバスになっていた。名前は魔夜にしよう。
魔法(光魔法以外)、と武器のスキル枠が空いていたので、風魔法と杖を選んだ。
名前:ニャンタ
種族:猫又(KID)(男)
クラス:Ⅰ
スキル:爪、火魔法、光魔法、回避、軽業、潜伏、夜目
名前:前鬼
種族:オーガ(KID)(男)
クラス:Ⅰ
スキル:棍棒、盾、回避、物理耐性、挑発、夜目
固有スキル:自己再生
名前:魔夜
種族:サキュバス(KID)(女)
クラスⅠ
スキル:杖、暗黒魔法、風魔法、回避、魔法耐性、夜目
固有スキル:MPドレイン
「前鬼は、仲間を守ってね。魔夜は魔法攻撃で、ニャンタは状況を見ながら動いてね。」
2人と1匹が大きくうなずいた。ミンナ頼りにしているよ。
ペットショップってどんなところだろう?
ペットショップにはいると棚にはペット用の食べ物や首輪などのペット用品が並び、ゲージには狼やネコが数匹遊んでいた。奥には大きな卵がいくつも並んでいて、犬族のお姉さんが、犬やネコのお世話をしていた。
前鬼たちはゲージの前に行くと、狼やネコを眺めていた。ニャンタは「ニャ~~、ニャ~~」と鳴き、中のネコに声をかけているようだった。一緒に遊びたいのかな?でも、おとなしくしていてね。お店のお姉さんを見ると、こちらを見ながら、微笑んでいた。
「こんにちは、ロビンと言います。お店の人ですか?」
「こんにちは。ここのオーナーのロロです。今日は何か用ですか?」
「あの卵ってなんですか?」
奥にある卵を指さすと、卵の1つが動いた気がする。
「あの卵は売り物で、何が生まれるかは運次第です。お一人1個しか売ることは出来ません。ゲージにいる狼やネコも売っていますよ」
カタカタと音がし、再び卵が動いた。買って言っているようにしか思えない。
「そこの右から2番目の卵を買います。」
カタカタと動いていた卵を購入することに。
「3000Gよ。あと餌はいかが?普通の餌と、高級餌があるわよ。どのペットにもあげることが出来るわよ。ペットに餌以外の食べ物をあげると、餌を食べなくなるから注意してね。」
それって、餌がまずいって事では??とりあえずペット用品の棚を見させてもらった。
棚には餌や首輪やバンダナ、ブラシが置いてあった。
餌は普通の餌が1袋30個入り300G、高級餌が1袋30個入り1500Gの2種類が置いてあり、首輪やバンダナはお洒落装備のため、防御力も何もないのでスルーして、ブラシが3種類あった。
樫の木のブラシ(100G)
毛並みを整えるのに最適です。
獣毛ブラシ(200G)
ボアの毛のブラシ。ブラシングすれば、毛づやが良くなります。
高級獣毛ブラシ(500G)
ワイルドボアの毛で作られたブラシ。ブラシングすれば、毛づやが良くなり、マッサージ効果も期待できます。
高級餌1袋と高級獣毛ブラシを追加で購入した。
「合計で5千Gになります。こちらではペットの買い取りやお預かりもしています。またのご来店をお待ちしていますね」
5千G払ったので、残りが2万5千Gになった。
早速、卵を取り出して、テイムすると、丸い直径が20cmぐらいのボールが出てきた。
ボールがモゾモゾすると転がりだし、ニャンタがそれを追い回し始め、ボールが慌てて逃げ出した。すぐにニャンタに捕まり、しばらくおもちゃにされていたけど、ボールが突然伸びたかと思うと、今度は4つ足でニャンタを追いかけ回し始めた。
ボールはアルマジロの子供だった。名前はボールじゃなくて、アルで良いか。
名前:アル
種族:アルマジロ(KID)(女)
クラス:Ⅰ
スキル:爪、突進、物理防御
固有スキル:丸まる