結果報告!
銀行を出てからは特に何をするわけでもなく、三人で街をぶらぶらしていた。
途中の串焼きを売っている露天で『ゴブリンの串焼き』という今まで行ってきた異世界でも見たことがない代物が売っていた。
地雷だよなぁと思いつつも好奇心に負けて買ってしまった。(ちなみ瀬川は『暴れ牛の串焼き』黒衣さんは『一角兎の串焼き』を買ってうまそうに頬張っていた)で、ゴブリンの味だが……皆様の想像にお任せします。
そんなこんなで鐘が鳴ったので広場に戻るとすでにみんないた、俺らが最後だったらしい
「それじゃあ、みんなから話しを聞いて僕がまとめて改めてみんなに話すよ」
俺たちの姿を確認してからそう言い順番にグループから話しを聞き始めた。そして俺たちのとこへ来た
「じゃあ、黒衣さんたちの報告を聞こうか」
黒衣さんを名指ししてきたからお望み通り彼女に今日のことを話してもらった。
「なるほど……一応みんな1ヶ月程は宿屋で過ごせるということか。ありがとう」
と爽やかな笑顔を残してみんなのほうへ行った
「私、あいつ嫌い」
後ろ姿を見ながら黒衣さんがポツリと呟いた
「え、そうなの?」
瀬川が意外そうに言った。ていうか俺も意外だった
「全員が全員、あいつに好感があるとは思わないでよ」
不機嫌丸出しの声で吐き捨てるように言った。どれだけ嫌いなんだ……
「あいつ、良い人振ってるけど本性隠しきれてないのよ」
「わかるのか?」
「まぁ、色々あってね。わかってない女子連中が騒いでるだけ、私以外にも気づいてる人いるし」
それは大半がわかってないってことだな
「みんな!俺から改めて話しを纏めて報告する」
大澤から聞いた話しを俺的解釈すると……
・ギルドが存在しそれぞれ『依頼』『商業』『生産』の三つに別れている
・この街の名前が『ゼフィロス』と言って首都から離れた街
・一応、みんな魔法が使える
・大樹以外にもダンジョンがある
・通貨の制度
これぐらいかな?あとはその場に行ったりしないとわからないとなった
「それでまだ時間はあるけど、今日はもう宿をとろうかと思う」
それがいいだろう、と声には出さずに小さく頷く。
この人数を一カ所で泊めてくれる場所はあんまりないだろうからな
「じゃあ宿屋を探そう」
『おー!』
「「「おー……」」」
俺ら三人以外は元気よく返事をしていた
結果だけ言うと流石に四十一名全員が泊まれる宿屋はなかった、当たり前だけど。んで、八人くらいに別れて別々の宿屋に泊まることになった、自分たちで見つけて早い者勝ちで。
俺たちの泊まる宿屋は大通りから外れた細い路地にある宿屋だ、裏道みたいなとこにあるけど綺麗でしっかりしている、そしてもう一組は宿屋を取っている最中にやってきた、んだが……
「あーやだやだ」
「何もそこまで毛嫌いせんでも……」
「ま、仕方ない……のかねぇ?」
やってきたもう一組が大澤率いる5人組だった。
おかげで黒衣さんの機嫌がすこぶる悪い
「あれ?君たちもここに泊まるのかい?」
大澤が声をかけてきたとき黒衣さんが小さく舌打ちした
「そうだけど?」
「大澤、ここやめねぇか?俺こいつらと一緒とかヤダ」
俺が答えると一人がそう挑発してきた。
睨みながら挑発してきたのは東郷 歩、大柄な体が学生服に窮屈そうに入ってる。
なぜかこいつは俺と瀬川が嫌いらしく何かにつけてバカにしたり挑発してくる。
面倒だからスルーしてるけど
「えーまた探すのぉ……いいじゃん別に」
不満声を漏らすのは平均的な体格にちょっと背が高いイケメン、佐川 有太誰でも公平に接する良い奴ではある
「私もここ反対!」
第二の反対意見を挙げたのは美玲 美鈴現代っ子らしく化粧して制服を着崩している、話しを聞くかぎりなさすぎ俺たちが嫌いというよりアニメとか大好きなオタクが嫌いらしい。
説明が学生らしくない?知らんがな
「私はここがいいなぁ、静かだし」
最後に賛成したのが笹森 遙さん、ここに来る前に俺たちに挨拶してくれた人だ。
気のせいかな?今こっちを見たような……?そしてなぜか東郷の睨みが俺に集中してより強くなった
「笹森さん。こいつらと一緒だぞ?いいのか?」
オイコラ東郷、人を害虫みたく言うんじゃねぇよ
「そういうの良くないよ、東郷君」
「そうだよ、それにここ以外探すとなると今じゃもう難しいよ」
「ぐっ……確かにそうだがよ……」
笹森さんと佐川に言われて尚言い淀む、いい加減に諦めろよ。
と冷めた目で見ていると突然、東郷が閃いたような顔をした
「ならお前らがここから出て別の宿屋探せよ!」
………………。
「さて、ちゃちゃっと部屋取るか」
「そうね、バカに時間取られちゃったしね」
「そうだな、俺と神月は同じ部屋で、黒衣さんはできるば隣の部屋がいいな」
なんかもうバカ(東郷)の相手をしても無駄っぽかったから無視を「おいっ!」……チッ
「なんだよ……」
「無視してんじゃねぇよ!話し聞いてなかったのか!?」
「あーすまん、バカバカし過ぎて聞いてなかった。なんだ話し方の矯正方法だっけ?」
「ちげぇよ!お前らがここから出て行けば万事解決だってつってんだ!」
今こいつの口から万事解決って言葉が出たことに真面目に驚いた
「あんたねぇ……先に見つけたのは私たち、それで早い者勝ちのルール、あんたたちが出て行くのが道理。わかる?それとも頭も筋肉だから考えられない?」
俺より先に黒衣さんが言った、イラついてるけど頑張って抑えたな
「んなもん関係あるか!」
「「「えー……」」」
こいつ自分がリーダーしてる人のルール破ったぞ
「東郷、それはダメだ。我慢してくれ」
流石に見かねた大澤が止めに入った
「そうだよ、東郷君」
「……まぁ、笹森さんがそういうなら」
やっと引き下がってくれたよ全く、基準が笹森さんだったような気がするけど
三人が食べた串焼きはモンスターの肉です




