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落とされて異世界

この小説は不定期更新です

 目を開けると広大な草原が広がり遠くに天まで届きそうな程の大樹が立っていた。

 状況を確認するために辺りを見回すとクラスメイトたちみんなが寝ていた

「異世界に落とされたか?これは……」

 そう考えるのが妥当だろう、というかそれしか考えられない

「やぁこんにちは、異世界を渡る者」

 と、後ろから声がかけられ振り返るとさっきの白い人がいつの間にか立っていた

「……なんだその名前」

 警戒しつつも会話はする

「ん?私が考えた君の呼び名だよ、カッコいいでしょ?」

「中二っぽい」

「カッコいいのと中二は紙一重だよ」

 バッサリ切ったのにメゲない辺りこいつメンタル強いな。

 そうじゃなくて、こいつは何がしたいんだ?

「ん?あぁ本題がまだだったね、ごめんごめん」

 俺の怪訝そうな顔を見て思い出したように話し始めた

「まぁ本題と言っても、異世界をずっと旅してきた君と話しをしたかっただけなんだよね。あそうそう安心しなよ、この世界も君が渡ってきた世界となんら変わりないから」

 なんら変わりない、ということは今までの技術とか使えるわけか、なら早速試してみますか

「そい!」

「うぉぉおい!?」

 試しに火炎弾を撃ってみたら本当に出てきた、どうやら白い人の言ってることは本当らしいな

「いきなり撃つなんて酷いなぁ……」

 口では文句を言ってるが態度が全然余裕だ。

 そしてこいつ全く読めない

「そろそろ皆さん起きるから最後に一つ、君が持っている水晶の力でもこの世界から出られない」

「えっ!?」

 なんでこいつが水晶のことを!?っていうかそっちが本題だろ絶対!そう言おうとしたら周りから呻き声が聞こえ始めた

「つぁー……神月、ここは……」

 そんな中で瀬川も目を覚まし、立ち上がって辺りを見回した

「本当に異世界に来たのか……」

 いつも俺から話しを聞いていたせいか事態の飲み込みが早かった

「はい皆さん改めてこんにちは、『ゼネシス』へようこそ!」

 ゼネシス……これがこの世界の名前。

 冷静に考えているのは俺と瀬川と他数名程度でそれ以外は戸惑ったり泣いている人もいる。当たり前か、急にこんな訳の分からんとこに連れてこられたんだし

「まぁまぁまずは話しを聞いてくださいな……この世界から出られる唯一の方法をお教えする前にこの世界の説明をしましょう」

 ここまで喋って白い人は一度言葉を区切って一息ついた。

 この世界の説明、それはこれからここで生きていく上で必要不可欠な情報も含まれている、そのことがわかっているのか誰一人として声を出さなかった

「……この世界は君たちで言うところのゲームの様な世界です。魔物がいて剣と魔法が使え、ダンジョンがあり……しかし勘違いしてはなりません、ゲームの様な世界であってゲームではない」

 お、今の言い回し、一番有名なデスゲームの話しみたいだ

「即ち、死んでしまったら生き返る方法はないのでご注意を」

 当たり前だけどその事実が重くのしかかる

「そしてここが最も重要なことです、そう元の世界に戻る方法です」

 白い人が大仰な素振りをしてそう言った。瞬間、みんなの空気が変わった

「そしてあそこに見える大樹、実はあの木の中はダンジョンになっていてこの世界では神が住む不可侵の城と言われていおり、未だ深奥まで行った者はおりません」

 ここまで言われて大体の人は何を言いたいのかわかっただろう

「そう!皆さんにはあの大樹を踏破し最奥に行ってもらいたい!しかし先ほど言ったように誰もたどり着けていないそれは、最難関であるということ生半可な実力ではいたずらに命を落とすだけ……しっかり準備をしていただきたい」

 大仰な素振りを止めて白い人が「最後に」と言った

「この世界ではあなた方が何年過ごそうとあなた方の世界は変わらないのでご安心を……。では、皆さんが成功することを心からお祈りいたします」

 そう締め括り、白い人の姿が消えた、暫く呆然としていたみんなだったが段々と状況を把握し始めた。

 結局最後まで読めないやつだった

「家に帰してよ!!」

「なんで俺たちなんだよ……!わけわかんねぇよ!」

「うぁぁああん!!!」

 し始めて己が置かれた理不尽な立場にも気が付いたらしくみんな思い思いに叫び出した。

 家のクラスは基本的に祭り事とか積極的にやるタイプだけど今回ばかりは事情が違うか

「お前は冷静だな」

 そんな中でも黙っている隣の友人に話しかけた

「んー……正直なところまだ混乱してんだろうけど、基本ゲームの世界なんだろ?遊ばにゃ損だ」

 前向きというか何というか……ま、その考え方は大事だな。

 よく見ると瀬川と同じ考えの奴が数名いるようで、顔が笑ってる女子までいた

「みんな!落ち着くんだ!」

 そんな時、よく通る男子の声が響いた


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