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相談

久しぶりです

 二人部屋で相部屋になったのは当然のように瀬川、色々便利だからいいんだけど

「いやはや、かなり立派な部屋だな」

「これはそこらのホテルよりもよっぽどだな」

 室内は俺たちの発言からもわかるようにかなり高そうな部屋だった

「このベッドメッチャふかふか!」

 二つあるうちの片方のベッドに横になって跳ねる瀬川。子供かお前は

「テーブルに椅子とカーテンつきの窓、クローゼットまであるのか」

 こんな感じに部屋を見ていると扉がノックされた

「はい?」

「黒衣だけど、入って平気?」

 この人、こっち来てから俺と瀬川と知り合ったんだよな?いきなり借りてるとはいえ男子の部屋訪ねるか普通

「あーちょっと待ってろ、鍵開けるから」

 扉へ近づいて鍵を外してドアを開くとそこに黒衣さんともう一人意外な人が立っていた

「……笹森さん?」

「こ、こんばんはっ!」

 そう、意外なことに笹森さんがいたのだ。

 黒衣さんと何の接点もなさそうな彼女が何で?

「私と相部屋になったの、それであなたたちの部屋へ行くって言ったら私もついて行くって」

 きっと心配になったんだろうな、俺らみたいなのとこに一人で行くって言ったから……ん?

「こんばんは……あれ?もうそんな時間?」

「えっ?あ、うん。外は真っ暗だし腕時計見せてもらったら六時過ぎてたから」

 ベッドで会話を聞いていた瀬川がカーテンをあけると確かに外は真っ暗だった。やべ、全く気づかなかった

「それで?入っていいの?女の子を待たせないでよ」

「ん、あぁいいよ入って」

 催促されたから壁に寄って二人を中へ入れて扉を閉める。

 笹森さんはともかく黒衣さんは女の子ってキャラじゃない気がする

「何か言ったかしら?」

「いや別に」

 女子って何でカンがいいんだろうね、羨ましい

「それで?二人は何しに来たの?」

 カーテンを閉め直してから改めてベッドに腰掛けて、女子二人が椅子に座ったのを見て瀬川が問いかけた。

 位置は対面にベッドがあって間にテーブルと椅子がある

「そうねー……お願いと相談かしら?」

「なぜに疑問系」

「お願いは私からで相談は笹森さんから」

 俺らに相談することって……ダメだ、何も思いつかん

「まず私からね。明日から戦うための訓練やら勉強が始まるでしょ?それが終わったらパーティーを作ると思うのよ」

「ふむふむ、それで?」

「それで、流石に一クラス纏めてパーティーになるってことはないと思うのよ」

「そりゃあまぁな」

 さっき戦うと言ったのは大体半分程、これから先増減はあるかもしれんがそれでも二十人強……いくらなんでもこの人数で動くことはあまりない、精々大樹に挑む時くらいだろうな

「だからパーティーを作ることになったらたぶんあなたたち二人は組むでしょ?だからそこに私を入れて欲しいの」

 俺ら二人が組むことは確定事項なんだな……そうなるだろうけど

「そんくらい構わないよ、な?」

「そうだな、人数はそこそこいることに越したことはないしな」

「ありがとう、そう言ってくれると思ったわ」

 これでお願いとやらは終わったのか、あとは……

「えっーと……笹森さんの方は何でしょうか?」

 瀬川、何で敬語。気持ちはわかるけど。

 笹森さんは笹森さんで緊張してるのか声が小さかったりどもったりしている

「あ、あのね……私はみんなにダンジョンに行ってほしくないの」

 俺と瀬川は黙って顔を見合わせる

「ダンジョンには魔物がいて戦うってことは傷つけ合うってことでしょ?そんなことしてほしくないの!」

 俺も瀬川も微妙な顔をしているだろう、だってどう答えていいかわからんし。

 そんな俺たちを見て笹森さんは慌てて言葉を繋げた

「……ごめんね、こんな面倒なこと言っちゃって、やっぱり気にしないで」

 そう言って俯いてしまった。

 黒衣さんの方を見ると目で何か言ってやれと言われた、瀬川も肘で突いてくるし……

「あー、笹森さん?」

「っ!?ひゃいっ!」

 名前呼んだだけで跳ねるほど驚かれた

「あまり言いたくはないが……傷つけ合うというよりこの先戦うって言った以上は生き物はもちろん人を殺すことになると思う、身を守るために。そして俺たち含めあいつらはそれを許容した」

 そう断言すると笹森さんの表情がみるみるうちに青くなった。

 瀬川も黒衣さんも体が少し身じろぎした、わかっていたし覚悟もしてたけど改めて言われるとやっぱりくるものがあるらしい

「悪いけど、傷つけ合う様なことをしてほしくないという笹森さんの願いは聞けない」

「……うん」

「だからかわりに、支えてやったらどうだ?」

「え?」

 きょとんとした顔をした。まぁ急にそう言われても戸惑うよね

「人を殺すことを悪いとは言えない、相手を殺さないと自分が死ぬからね。でもそれで人を殺すことが当たり前になったらダメだ。だからそうならないように誰かが言わなきゃならない、だからせめてそうしたらどうかって」

 全て言い切ってから俯いたまま動かない笹森さんを見て何を言ってるんだ俺は……と、若干後悔の念に駆られた、痛い奴とか思われてないかな。 あー今すぐここから出て行きたい

「すごいね、神月君」

「は?」

 だからすごいねと言われて何を言ってるんだこの人と思ってしまった

「だってたぶん、みんな『殺す』ってことは考えてなかたっと思う、傷つけ合うって言った私もそうだったし」

 大澤は考えてるだろう……たぶん、きっと、恐らく

「だからそこまで考えてる三人がすごいなぁって」

 特別だからなぁ、俺たち三人は、あらゆる意味で

「ありがとう。私は私なりにやってみるよ」

「そうしな」

 さて、これで話しは終わりかなって思ったら黒衣さんが手をあげてた。終わりじゃないんかい

「この世界じゃ下の名前で呼ぶのが一般的みたいじゃない?」

「あぁ、そうみたいだな」

 王女様も大澤を下の名前で呼んでたし

「この際だからみんな下の名前で呼ぶことに統一しない?」

「それはいい考えだな」

 特に悪い提案ではないな、お前ら二人がニヤニヤせず笹森さんがあたふたしなければな

「とりあえず今すぐにって訳にもいかないから私たちしかいないときに呼びましょうか」

「りょーかい、な?玲」

「お前の順応力の高さが羨ましい。それと智也と言い辛いんでトモと呼ばせてもらう」

「よろしく、智也君、紗姫ちゃん……えっ、えと、その……れ、玲君」

 何か俺の名前だけ顔真っ赤になってすっごいどもられた

「よろしくな」

 二人の名前は呼ばずに挨拶だけする。ヘタレと言うなかれ、恥ずかしいんだ

「あら?私たちは名前で呼んでくれないの?」

 そこを見逃すほどこいつは甘くなかった

「……よろしくな、紗姫、遥」

 できるだけぶっきらぼうな感じに言って取り繕った……つもりだ

「えぇ、よろしくね」

「よろしく……えへへ」

 紗姫の方は相変わらずのニヤニヤ顔で遥の方ははにかんだ笑みを浮かべて応えてくれた


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