黒光りな俺(ゴ○ブリ)
なんで!何でこんな酷いことができるんだ!!
いつも通り俺達はメシを探していただけだったのに。
出来事は一瞬だった。
俺達家族が集まった瞬間、そこに毒ガスがばらまかれた。
逃げられたのは俺だけだった。
家族はみんな殺されてゴミのように外に捨てられた。
親父もお袋も嫁も子供達も。
俺達は世代を重ねるごとに色々なものに耐性がつく。
だから子供達は特に苦しんでいた。
俺はそれをただ見ていることしかできなかった。
そして今、俺の目の前には嫁の残した卵がいる。
きっと、この子達は前よりもずっとあの毒ガスに強くなっているだろう。
しかし大人になれるのはほんの一握りだ。
ほとんどの子は大人になる前に殺されてしまうだろう。
それは仕方がないことだ。
俺達は弱いから。
それでも家族を殺されたんだ。
恨まないことなんて出来ない。
俺の爺さんの爺さんの爺さんの爺さん爺さんの爺さんの爺さん爺さんの爺さんのがいたくらい昔はこんなに人はいなかったらしいのに。
何で今はこんなにいるのだろう?
特に最近は俺達でも分かる位に増えていっている。
俺達はこれからもここで暮らしていけるのだろうか?
俺達はどこででも生きていける。
しかたない。この卵がある程度育ったらこの町から出て行くことにしよう。
そうと決まればこの卵を安全な場所に運ぶとしよう。
はい。彼はアレですね。Gです。
こんな経緯でもしかしたら町から奴らがへっていくかもしれません。