STAGE2-1
「残り物には福があるって思って二人には先を譲ったけど・・・なんだろうなここは。」
一番最後に扉に入ったは良いけど、生い茂る木々、鳴く鳥、 ここはまさに、
「ジャングル・・・だな。」
そう、ジャングル。熱帯雨林。こんなところにホントに敵の幹部がいるのか...?
「とりあえず暑い。じめじめする・・・」
夏の恰好であってもさすがにジャングルの暑さは耐えられはしない。そもそも普通の学生がジャングルに行くことはそうそう無いだろう。初体験の暑さはなかなかのものだ。
「少しは風があるか・・・」
確か俺が悪魔から受け取った能力は、流れを操る能力、だったな。
「地味だけど試すにはちょうどいいだろう・、・はあっ!」
これで能力の発現方法が有ってるかはわからないが・・
「ん、風がこちらに集まってきた。」
どうやら当たってたようだ。 幾分暑さもこれでマシに ・ ・ ・ と思った直後、 矢の雨が降ってき
「くっ、なんだいきなり!」
俺は風を上空に流れを変え、矢を防いだ。敵がもう来たのか?
「ハア・・・この能力、意外と応用が利くみたいだな。」
とっさの機転で助かった、 最初に暑気払いの為に使っていなかったら死んでいただろう。しかし矢の主はもう姿は無かった。 ジャングルという ことなら原住民でもいるのか?そう考えながら俺は夜になる前に先を急ぐことにした。
「しっかし・・・こんなところにまともな人なんかいるのか・・・?」
先程の矢の雨の事を嫌でも思い出してしまう。 俺の夏休みは、いつも以上にスリリ ングなことになりそうだ。