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始まり

僕の席は、一番後ろの列。

窓側から三列目だ。


目立たなくていい。

それだけで、十分だった。


しばらくすると、担任が扉から入ってくる。


「はい、みんな座ってー!

朝の学活をするよー!」


ざわついていた教室が、少しずつ動き出す。

ゾロゾロと、それぞれが自分の席へ戻っていく。


「はい、じゃあ号令係、お願い」


僕は、ゆっくりと口を開いた。


号令係になった理由は単純だ。

余っていたから、立候補しただけ。


やりたいわけでも、目立ちたいわけでもない。

ただ、その場を早く終わらせたかった。


「起立。気をつけ。礼。

おはようございます」


いつも通りの、変わらない挨拶。


クラス全体の声が揃い、担任が一度うなずく。

それから、いくつかの共有事項が淡々と読み上げられた。


それで、朝の学活は終わる。


一限目まで、十五分。


名目上は、授業の準備時間。

実際は、ほとんど自由時間だ。


——あぁ、憂鬱だ。


この時間は、何もしなくてもいい。

でも、何も起こらない保証もない。


準備時間という名前だけがついた、

ただの空白。


そして、空白はいつも、

余計なことを引き寄せる。

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