02 魔狼の肉は不味でした
「どうしよう、夜になってしまった...」
時間は少し遡る
「さて、魔石やいろんな本を手に入れてのはいいけど地図がないしどうやって森を抜ければ良いんだ?」
あの小屋だったものには色々あった。が、使えそうなものと言ったら、S、A、Bランクの魔石、薬草図鑑、料理本に、魔法について書かれた本にナイフ。そして『賢者の書』。『賢者の書』は読んだら消えてしまった、どういう原理なんだろうか?まぁ消えてしまった以上どうにもならないが。
「ステータス」
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佐城陽斗 17歳
職業:【賢者】
体力:120
魔力:1200
筋力:110
魔耐性:200
物耐性:90
俊敏:110
技能:【言語理解】【鑑定】【無属性魔法】【■■魔法】
【称号】異世界からの来訪者(隠匿) 熟練のボッチ 大賢者の意思を継ぐもの
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「この【無属性魔法】となんか文字化けしたスキルはなんなんだ?」
まぁ魔法につして書かれた本があったし調べてみるか。無属性魔法って僕の予想ではテレポートとかアイテムボックス的なのだけど...どうなんだろうか?
「おお!やっぱり無属性魔法は僕の思った通りのものみたいだ!」
無属性魔法は【身体強化】、【テレポート】、【瞬間移動】、【アイテムボックス】、【サイキック】のような便利そうな魔法と、【次元斬】とかいう攻撃魔法まであるらしい。便利だな無属性魔法。というか【次元斬】って、名前的に見て空間ごと切り裂く感じなのかな?そうだったらすごう恐ろしい魔法だな...。調べてみたところ、
【テレポート】:長距離を一瞬で移動する魔法
【瞬間移動】:短い距離を一瞬で移動する魔法
【身体強化】:筋力を一時的に上げられる魔法
【アイテムボックス】:物を亜空間を作り出し収納できる魔法
【サイキック】:物を手を使わずに動かせる魔法
らしい。本当に便利な魔法ばかりだな、最後は【次元斬】だな。
「グルルル...」
「うわ!?お、狼型の魔物...なのか?角生えてるし」
急に何かの唸り声がしたと思ったら、そこには大型犬より少し大きいサイズの角の生えた狼のような動物がいた。
「ガァッ」
「うわ!あぶな!?」
どうしようかと思っていたら急にこちらに襲いかかってきた。ぎりぎり躱せたが今のは結構危なかった。そうだ【次元斬】を使えば倒せるかも
「【次元斬】!」
「ドゴォォォン」
「え...?」
【次元斬】は無事に使えた。使えたのだが威力が凄すぎた。狼を切断出来たらいいな、なんて思っていたら狼の周りにあった木もろとも真っ二つに切断してしまったのだ。たしかにこれは次元を斬してるな。うん。環境破壊もしてるけどね...。
「これは危ないし封印と言いたいけど、攻撃手段がこれしか無いんだよなぁ...。」
まぁ、使い所はよく考えたほうが良さそうだな、これは。
「そうだ、魔力はどのくらい使ったんだ?」
当然だが魔法を使えばそれに応じて魔力も減る。ここまでの威力が出たならそれなりに減ってると思うが...
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佐城陽斗 17歳
職業:【賢者】
体力:120
魔力:1100/1200
筋力:110
魔耐性:200
物耐性:90
俊敏:110
技能:【言語理解】【鑑定】【無属性魔法】【■■魔法】
【称号】異世界からの来訪者(隠匿) 熟練のボッチ 大賢者の意思を継ぐもの
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魔力が100減っていた。この威力のものをあと11発撃てるって...恐ろしいなこれ。
「この狼をそのままにしておくわけにもいかないけど、解体とか出来ないぞ?」
どうしよう、あ、魔物って魔石とかあるんだよな?それだけでもこの狼をえぐって探し出すか?上半身と下半身が真っ二つでだいぶグロいけど探しやすそうではあるし...。小屋にあったナイフを使わせてもらおう。
ザクッ
「うわぁぁ...」
臭い、凄い血生臭さいしグロい...。解体スキルとか習得したいな。なんて思っていた時、
《【解体】スキルを習得しました。》
「うお!?びっくりした...」
突然アナウンスさんの声が頭に響いた。どうやら【解体】スキルを習得できたらしい、なんて都合がいいんだ。スキルの影響で解体したこともないのにまるで知っているかのようにスイスイと解体できていまう。やっぱ凄いなスキルは。
「さて、と。解体は出来たが...こいつ食べれるのか?」
解体は無事に終了した。戦利品は魔石と毛皮、それにたくさんの肉だ。
「【鑑定】」
鑑定してみたところ、こいつは魔狼というらしい。肉は食用で毛皮は一級品とのことだ。そしてこいつからは、Cランク魔石が取れた。ということはこの狼はCランクだったのか。まぁ強さがどれくらいなのかわからないけど、今の僕にとってはそこまでの脅威ではなさそうだ。とりあえずアイテムボックスに入れておこう。
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もう何時間歩いただろうか、日も大分沈んできた頃合いだ。道中【鑑定】で色々試してみた。様々な薬草や食べれる野草なんかを集めた。そして【鑑定】は自分のスキルなんかも分かるらしい。試しにこの【■■魔法】を鑑定してみたところ。
【■■魔法】:詳細不明、条件未達成のため使用不可。
とのことだった。条件が何なのか分からなかったがいつか使えるようになるのだろうか?その時を楽しみにしておくとしよう。そして、夜になった。
「うわぁ、もう真っ暗じゃないか...」
どうしよう、もう月明かり以外に何も光源がないから大分視界が悪いぞ。それになんか雰囲気あって怖いな。暗視スキルかなんかが欲しいな...。
《【暗視】スキルを習得しました。》
またかよ!すごいご都合タイミングでスキル習得!まぁ、すごいありがたいけどさ。なんか、もう思っただけでスキル習得できるのでは?チートスキルが欲しいなんて思ってみちゃったり?
...。
別にそういうことではなさそうだ。【暗視】スキルのお陰で昼間のように周りが見やすいな。でもこれ寝るときとかにもあるなら寝にくくないか?あ、これ自分の意思でオンオフ出来るんだ。ほんと便利すぎるなスキルって。
ギュルルルゥ...
「お腹すいたな」
そういえば昼食以降何も口にしていないな水も飲んでいなかったな、何時間も飲み食いしていないで動き続けていたとなると結構危ないのでは?でも、そうは言っても近くに水辺があるわけでも開けた場所があるわけでもないし...探さなきゃな。
《【探査】スキルを習得しました。》
うん、もう何も言うまい。ありがたいのだからそれでいいじゃないか。【探査】か、名前からして索敵とか周りのものを確認できる能力かな?
「【鑑定】」
【探査】:周囲にあるものを探すことの出来る技能
なるほど、じゃあ水場を【探査】すれば探し出せるってことか?
「【探査】」
おお!右にもう少し行ったところに水場があるな、行ってみよう。
「ガルル...」
「おぅ、またか...しかも群れか」
水場に着いたと思ったら背後にはさっきの狼の3匹の群れがいた。だがしかし!今の僕には【次元斬】がある!さぁどこからでも来るが良い!
「【次元斬】!」
ドサッ
「相変わらずの威力と切れ味だな」
3匹まとめて真っ二つになった。本日の度目とは言えやっぱグロいな...解体しておくとしよう。
「【解体】」
さて、腹ごしらえもしたことだし近くに小さめの洞窟っぽいのがあったからそこで仮眠を取るか。ちなみに食べたのは例の狼肉だ。肉を焼く際に使った火は、原始的な気を擦るやつで起こした。最初は力が足りず全く火が着く予感がしなかったので、【身体強化】をかけた。そしたらびっくりするくらい早く着いた。筋力が2倍近く上がっていたな、あれ。やっぱ魔法すごいや。そして狼肉は硬いし臭いしであまり美味しくなかった。
「なんだ、こいつ?」
小さめの洞窟に着いて、野宿しようと思ったらそこには先客がいた。
「黒い、犬?」
「ワゥ...」
先客は大分弱っている黒い大型犬の様な動物だった。




