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01 異世界に来てもボッチでした

「ここは...異世界なのか?」


 さっきまで学校の教室にいたのに、今はよくわからない森の中だ。それに日本では見たこともないような変な鳥も飛んでいる。それにここらに生えている木は見たこともない、まぁ木に詳しい訳では無いしなんとも言えないけど。少なくとも日本ではないのだろう。


「僕は、本当に異世界に来たのか!?」


 テンションが上った。上がらないわけがない。だって異世界だ、僕みたいなオタクは大好きな異世界召喚だ。でもおかしいな、こういう場合大体は召喚者がいるはずだけど...どこにも見当たらない。


「でも、なんで僕は一人なんだ?」


 まぁ、クラスメートがどこに消えたのか謎だけど...あまり良好な関係を築けていなかったし、そういう意味では一人なのは行幸だ。


「まぁ、いいか。さて、どうしたものか」


 ていうか、異世界なら魔法とか使えちゃったりするのか!?剣と魔法のファンタジー世界なのか!?でも、魔法ってどう使うんだ?アニメなんかではよく魔法はイメージみたいなこと言ってたけど...やってみるか。


「ファイアーボール!!」


あれ...?


「エクスプロージョン!!」


...。


 うん、何も起きない。17歳にもなって必殺技を使おうとしているイタイ奴みたいになってしまった。まぁ誰もいないからいいけど。この後思いつく限りの事をしてみたけど何も起きなかった。適正属性とかも関係なしてるのかな?


「とにかく今は情報がほしいな」


 とは言えこの辺には木と草と土以外何も無い。とりあえずはこの森を抜けたいけど、どうしたものか。方角も何もわからない、それどころかそもそも本当に異世界か、ここはどこなのかすら分からない。あ、そうだ!まだこれは試していなかった!


「ステータス!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

佐城陽斗(さじょうはると) 17歳

職業:――

体力:20

魔力:0

筋力:10

魔耐性:10

物耐性:10

俊敏:20

技能(スキル):【言語理解】

【称号】異世界からの来訪者(隠匿) 熟練のボッチ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「出た!!」


 ステータスボードが出た!ということはやっぱりここは異世界なのか!?というか魔力0か、そりゃ魔法なんて使えるわけ無いな。というか仕組みもわからないし。魔力0ってことは、これ僕は魔法使えないのか?それはちょっと悲しいな、せっかくの異世界なのに。それに、僕は筋力があるわけじゃないし剣も厳しそうだぞ、これ。


「うーん、ステータスの基準がわからないから僕がどのレベルかわからないな。それにレベルとかはないみたいだな。」


 まぁ、インドアで運動も出来ない僕だからきっとすごい低いのだろう。魔力も無いし、その上筋力も体力も無い。これ異世界で生きていくの厳しすぎない!?レベルが無いならどうやって強くなるんだ?


「というか、何だこの称号のやつ!」


 なんだよ熟練のボッチって!確かに僕はずっと友だちと呼べるような相手ができたことはないけどさ!それにこの、異世界からの来訪者(隠匿)ってなんだ?隠されてるのか?まぁ、いい。とりあえず森を抜けよう。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「どうなってるんだ!なんでずっと森の中なんだよ!?」


 もう2時間近く歩いたはずだぞ!?なのになんでずっと森から抜けられないんだ?おかしい。真っすぐ歩いているはずなのに、なんでずっと森の中なんだろうか。


「ん?なんだあれ、小屋...か?」


 そんなことを思っていた矢先、小屋のようなものを見つけた。屋根も壁もボロボロで、小屋と呼べなくもないくらいのモノだった。


「何か役立つものがあるかもしれないな、お邪魔しまーす」


中には本棚と宝石の様なモノがたくさん入った麻袋があった。


「ていうかここにあるやつ貰ってっていいんかな?まぁ、いいか。何か、魔法とかについて書かれてる本はないかな?」


 本棚を漁っていると、英雄譚や薬草についての本、に料理の本など様々なものがあった。というか見たことも無いような文字なのに読めるな、すごいなこれがスキル【言語理解】か。これがあったら英語のテストも余裕だったろうな。そんなことを思っていたらそれらしき本を見つけた。


「これは、『賢者の書』って書いてあるのか?」


それにしてもすごい埃を被ってるな、これ。ひとまず読んでみるとしよう。


「うーん、読めない」


 そう、何故か読めないのだ。おかしいスキル【言語理解】があるのに。そう思っていたら突如脳内に謎の声が響いた。


《佐城陽斗が『賢者の書』を読んだことを確認しました。》


「え!?な、なんだこれ!?」


 なんだこれ、どこから声がしているんだ?脳内に直接語りかけられているってやつか?不思議なものだ。女性の機械音声みたいな声だ、アナウンスさんと呼ぼう。そんなことを考えていたら、またアナウンスさんの声が頭に響いた。


《職業【賢者】を習得しました。従い、佐城陽斗に魔力回路を付与します。》


「魔力回路?なんだそれ?」


 なんて考えてたら突然体に力が入らなくなった。声も出ない。どういうことだ!?体に一切の自由が効かない!やばい、し、死ぬのか!?


《佐城陽斗への魔力回路の付与が終了しました。》


そんなアナウンスさんの声が聞こえた瞬間体が動くようになった。


「魔力回路?とかいうのを付与されたから動けなくなったのか」


ていうか魔力回路ってなんなんだ?ステータスを見てみれば分かるか?


「ステータス!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

佐城陽斗さじょうはると 17歳

職業:【賢者】

体力:120

魔力:1200

筋力:110

魔耐性:200

物耐性:90

俊敏:110

技能スキル:【言語理解】【鑑定】【無属性魔法】【■■魔法】

【称号】異世界からの来訪者(隠匿) 熟練のボッチ 大賢者の意思を継ぐもの

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「なんかめっちゃステータスが上がってるな」


 まさか、本を読んだだけでこんなことになるとは、まぁ読んだと言うか読めなくて目を通しただけなのだが。


「それにスキルも増えてるな」


 ていうかスキルってどう使うんだ?【言語理解】は常時発動してるっぽいし、使い方がいまいち分からないな。【無属性魔法】か、テレポートとか出来るのかな?それに【■■魔法】ってなんだ?文字化けしてるじゃん。それに【鑑定】か、絶対これあれだな、色んなものの情報を得られるやつだ。今僕が一番欲しいものじゃないか、ありがたい。でも肝心の使い方が分からない、どうしたものか。そうだ、


「えっと、アナウンスさん、スキルはどうやって使うんです?」


...。


 うん、何も返ってこない。自我が無いのか、はたまた無視されているのか...前者だと信じたい。とりあえずなんとかするしか無いか。小屋で見つけた宝石みたいなものを鑑定してみよう。


「スキル【鑑定】」


 おお!使えた!なになに、この宝石みたいなのは魔石だったのか。それもAランク魔石?とかいうやつらしい。よくあるやつなら、S、A、B、C…みたいな感じだしかなりランクの高い魔石なのでは?これ売ったらお金になるのだろうか、まぁまずは人里にたどり着くことが優先だな。


 その後麻袋の中身全部を鑑定したら、Aランク魔石×6、Bランク魔石×12そしてなんとSランク魔石が2個も入っていた。ラッキーだな、まぁ人様の物をパクってるわけだから少しばかり罪悪感があるが、10年以上は放置されていたっぽい感じの小屋だったし、まぁいいだろう。


「さて、夜になる前には森を出て人里にたどり着きたいな」


そうして、また何時間も歩くのだった。


「夜になってしまった...。ど、どうしよう?」


結局その日は夜までに人里にたどり着くことが出来なかった。

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