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5.出会いとダンジョン

tips:曇ったガラス玉(?)

誰かの記憶や想いを使用者に伝える物らしい。


Tips:石(時限石)

ダンジョンごとにある石。とある指標。


Tips:レベル

その生命の存在価値。存在強度。

次の日、待ち合わせ時間に間に合うよう2人で家を出る。

向かう場所は家から少し離れた公園。

中はまだ雪が多く残っており入れるような環境では無いのでその入り口までだ。

予定の5分前ぐらいに到着するがそこには2人の男女が既に待っていた。


「こんにちは、昨日ぶりですね。どうやらちゃんと伝えてくれた様で何よりです」


「こんにちは。今日はお二人なんですね」


「ええ、他の方々にはもう備えを開始していただいてます」


「その子があんたの兄弟?緊張しちゃってかわいいね」


30代前半に見える男性と細く不健康に見える女性がいた。

女性の外見での年齢判断は子供には結構難しいのだ。

そんな二人に向かい僕も気合いを入れて話しかける。


「初めまして。昨日僕の兄に何を言ったか教えてもらうために来ました」


「ふむふむなるほど、答えましょう。その前にまずはこれを見て貰おうかな」


そう言い彼はカバンから手のひらに収まる程の曇ったガラス玉の様なものを取り出し宣言する。


「今から、ここに集う4名へ記憶の継承を行う」


その言葉を聞いた途端に意識が暗転した。


◆◇


誰かが目の前でなくなり俺は涙を流している。

大切な人を失った悲しみ、己らの指示で命を落とした同胞の悲鳴、練った対策を台無しにした奴らへの怒り、そういった負の感情が胸の中を支配する。

バケモノ達は待ってはくれない。

次の用意をと動く。


破壊された街、放棄せざるを得なくなった拠点。

せっかく元に戻したのに、また人の生存領域が狭くなった。

何人もの仲間達の絶望の声、光景が転々と移り変わる。


あれはにいに?腕に抱かれているのはどう見ても死んでいる僕?


それでも我々は進まなければならない。

協力しながら生活する仲間達を遠目に見つめる。


突然の裏切り。

あぁ、またか。

もうどうしようも無くなってしまった。

人手が足りなすぎる。

もう終わりだ……ならば賭けに出るか。


この国にいるアレを可能とするのは他に三人。

二人は協力してくれるらしい。

戦い続けた我々にやっとゴールが示された。

否、俺だけの終点か。

命を、魂を使うその最後の魔法に協力してくれる大勢の仲間達。

思い思いの言葉を投げかけられ激励される。

拒否した一人も結局きてくれた。

私は最後まで戦い続けるだそうな。

彼女のおかげで魔法が綺麗に融合され、俺を包み込む。

彼らの命の輝きのなんと美しいことか。

それに比べ俺は、と考えていた所その二人からも口々にお小言を頂く。

最後は泣きながら感謝を伝えられる。

始まった。

物凄い重圧を感じる。

——次の瞬間目の前に国会議事堂があった。

警備員に呼び止められる。

日時を聞き返す。

その答えにとてつもない程の感動を覚える。

そのまま国会に入り、くだらない議会場に入る。

もちろん途中にいた警備員達は全員昏倒させた。

乱暴に入ったので皆がこちらを振り返る。

罪は無いが邪魔なので警備を気絶させる。

なんと脆弱な旧新人類だろうかと思いながら、逃げ出す者を拘束し、それらの中心に行く。

ついた瞬間に命を消費し特定の人物達大勢に呪いをかける。

命は恨みの籠った漆黒の光を放つ。

“罪を刻む首狩り時計”それを発動した途端に偉いのだと自認していた汚い人間たちの頭が綺麗に落ちる。

他の者達も恐怖を感じたのか首を抑え震える者が量産される。

直後、連絡事項を一方的に話し、移動する。

未来で恋人だった人を一目見てまた移動する。

知人宅にてその人と会話し大切なことを伝えお願いをする。

最後の願いはギリギリ守られた。

よかった、全てはこの国未来の為に。


お前に見せるのはこれまでだ。


◆◇


意識が覚醒する。


「……今のは、なんですか?」


「私に力を継承した人、私の友人。それから彼がたどり残そうとした記憶の一部です。これを昨日君の兄に見せ同じ未来を回避、良い方向に変える為に私たちは動いています」


「そう、なんですね」


「聞きたいことはそれだけではなかったはずですが」


「えっと、多分大丈夫だと思います」


「……実験について、覚えていますか?」


「あっ、忘れてました。えーと、実験に協力して欲しいということを昨日兄から聞いたのですがそれはなんですか?」


そう問いかけるとまたカバンから丸いものを取り出した。

さっきよりも大きい僕の知っているバスケットボールより少し小さな白い球体の外側に不思議な装飾のされた鉄の輪らしきものが付いている。


「これを使って欲しいのです。私の知る中で最も良い結果になるだろうコレの最初の使用者が貴方でした」


「それはなんですか」


「申し訳ありませんが本当にそれが何なのか私達には分からないのです。ただそれを使った貴方はお兄さんと一緒にダンジョンに潜る事になります。もちろんしなくても良いのですがね」


「わかりました。……僕はこれを使います」


「本当に良いのですか?記憶に影響された所もあるでしょう。その選択は本当に貴方の心に正直ですか?」


「記憶……あれに影響されてることはされてると思います。でもにいにをあんな風に悲しませたくないです」

自分なんかでよければ手伝わさせて欲しい。そう思った。


「そうですか。それではこの先貴方もちゃんとサポートすることを約束します。それから亮さん、弟さんに何か伝える事はありませんか?今伝えないときっと後悔します」


「伝える事、そうですか」


「ありませんか?」


「あります。謝りたいことが。……洵、覚えてないかもだけど病院から帰ってきた洵にこんなの洵じゃ無いって言ってこめんなさい。兄として最悪なことを言ったと今でも後悔しています。あとここまで良くなってくれてありがとう。謝って自分だけ楽になろうとして、これもごめんなさい」


「うん、覚えてるよ。けど大丈夫あの頃は僕も病気のせいとはいえ酷いこといっぱいしちゃったのも覚えてるから。でもほんとは結構悲しかったしいっぱい悩んでたからちゃんと言ってくれて嬉しかったよ。……後喋り方もうちょっと優しくしてくれたらもっと嬉しいかも」


「ぐずっ、良い子達だわーほんと。なんだか泣けてくる」


「こういうやりとりがこれまで通り当たり前にできる様にするのが私の使命です。これからも頼みますよ」


「もちろん」


その後、そもそも使い方すらわからないものだから一緒に悩んでいると暫くして兄が1つ閃いた。


「そういえばスキルを得た時もこれを使うっていう気持ちだった気がする」


「なるほど自らの意思が必要だということですか。洵くんどうですか?」


「できないです、ごめんなさい」


「いえ大丈夫ですよ。謝る必要はありません。さてどうしたものか」


「そういえばさ、私たち出会ったのダンジョン内じゃん」


「そうですね、貴女をもらったのはそこでした」


「ちょ、言い方。もうちゃんと生きることに決めたから私は私の!」


「ちょっとした冗談です」


「それでさスキルをもらったのってレベルある時だったよね」


「なるほど、そういうことですか。亮さんこの辺りで一番近いダンジョンはどこですか?」


「あっち側の橋を越えたとこですよ」


「なるほど。そうだ、もう一度言いますが敬語はいらないですよ。私のは癖です。洵くんもそう畏まらなくて良いですからね」


「わ、わかりました」


「そうそう話を戻しますがゲートの周りにあった石はどんな形で何個か、覚えていますか?」


「確か三角の3個だったはず、です」


「そうですか、ではそこに行きましょう。彩花さん頼めますか」


「ちょっと待って今場所調べる」


「ありがとうございます」


「おっけ。じゃ、《いこっか》」


手を繋がれたと思ったらダンジョン付近の歩道にいた。


「ほーい、とーちゃーく」


「ワープ?」


「そうだよ。お姉さんすごいでしょー」


「すごいです」


「スキル名言わなくても発動できるんですか」


「そだよ、精進あるのみじゃ。はっはっは」


「ではみなさんこれを」


そう言われ伸縮式の警棒っぽいものが手渡された。

初めて手にするそれにちょっとだけ感動した。

s

「亮さんは要りますか?」


「まだそんな使えないので欲しいです」


「わかりました。どうぞ」


「それでは……入ろうと思ったのですが入り口監視されてますね。壊しますか」


躊躇いなく2個のカメラが破壊された。

では行きましょうと呼びかけられたので急いで着いていく。

中に入ると中は結構暖かかった。


「3人とも私の後ろに居てください。必ずです」


「「はい」」


注意をするとスタスタと歩き出すその人に僕たちはしっかりとついて行った。

9/4再編集済み


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