19.親交の深め方
心地よい時間を過ごしていたら、次は複数人の足音が聞こえてきた。
さっきと同じように挨拶をする。
「お帰りなさい」
恒例のように口パクをするにいに達男性4人組。
「びっくりしたー。いやー、ここでお帰りなさいは初めてだな。じゅんくんもお疲れ様、ゆっくり休めよー」
「お互いお疲れ様。これからよろしくね」
「じゅん、おかえり。にいにはここ数日間寂しかったよ。じゅんは色々と大丈夫だったか?お姉さん方とはお話した?」
「うん、仲良くなったよ。みんな話せるようになってくれたのすごいね」
「そうだな、訓練日にみんなして練習したんだよ」
「訓練日?いつ訓練してるの?」
「今日が実戦日で明日は訓練日。そんな感じでほぼ交互にやってるんだ」
「実戦はダンジョン?」
「そうそう、やっぱり実戦続きは体が持たないからね。今までしてこなかった鉄の塊を振り回したりめっちゃ移動したり。最初は意気揚々と行ってたけどだんだん苦痛になってきた」
「そうだよね。お疲れ様」
「ん、じゃぁちょっと行ってくるわ」
そう言い部屋に向かう兄。
「少ししたらみんな戻ってくるだろうからカードゲームでもしましょうか」
「辻本さんは?」
「うーん、どこにいるのか何をしているのか全く分からないのよ。たまに帰って来たり助言をくれたりはするんだけどね。そう、私このギルドのマスターを任されているのよ。辻本さんはこんなにも御膳立てしてギルド脱退してどこかへ行っちゃったのよ。あまり近くに居すぎない方がいいと判断したと思うのだけど困っちゃうわよね」
「いないのですか。忙しい方ですね」
「ほんとね。そろそろ彩花さん帰ってくる頃合いかしら」
そんな会話をしながらUN○を用意することこさん。
カードをシャッフルし、みんなの席に配り終えた頃にさやかさんも帰ってきた。
「みんなー、ご飯買ってきたよー。UN○集合ー」
その声が響くと遠くから了解でーすやありがとうございまーすなどとと言った声が返ってくる。
「なぜ魔力を込めたのですか?」
「それはね、声が遠くまで届くようになるからなのさ。もしかして嫌だった?」
「いえ、不思議に思っただけです。ありがとうございます」
魔力は色々と便利なのだなと思う。
みんなが席につき、手札を覗く。
思い思いの感想を言いながらカードを並べ替え終わった。
「じゃ、じゅんくんに挨拶してない人は今しちゃいますか。影山から時計回り、どうぞ」
「うい、俺からね。俺は影山蓮、スキルは魔道具作成。まだ何も作れないけどよろしくね」
「俺は堀川海斗、スキルは形状記憶。堀川でも海斗でも呼び名はなんでもよき!」
「じ、自分は宮村慶典です。スキルは植物魔法持ってます。仲良くしてくれたら嬉しいと思います」
メガネ、元気、がたいがいい人と、覚えておこう。
「最後にじゅんくんもできる?」
「はい、私はじゅんといいます。何かしていないと落ち着かないのでもしよければみなさんと一緒に活動したいと思っています。ダンジョンとか。他にもお手伝いなどが必要な際はご遠慮なく言ってくれたら嬉しいです」
「ダンジョンはみんなで行く時は一緒に行くことにしようか。もちろん単独はだめ。それが辻本さんからのおすすめだけどみんなはいい?」
そうことこさんが聞くと賛成の声が返ってくる。
「それでは、親交を深めるためにUN○しますか」
そうして始まったUN○大会は一度も一抜けすることなく幕を閉じた。
大人気ないメンバーだ。
明日のために、早めに体の交換をした方がいいと言われさっさと体を交換することにする。
もう慣れまで感じるようになってきた体の交換で意識が暗転した。
「こんなに小さい子すら戦わなきゃいけないなんてね」
「ほんとに驚きですよね。私も辻本さんが何を考えているのかさっぱりですよ」
「そうね、とりあえず服着せて、お布団に寝かせてあげましょう」
「このままじゃちょっとアレですもんね。犯罪臭がしますね」
「背徳感というかね。にしても本当に性別無いのね」
「信じてなかったんですか?」
「信じてなかったというわけではないわ。自分の目で見て改めて驚いたのよ」
「これでよしと、お布団に寝かせてあげますか」
「寝顔もこんなに硬いのね。ずっとこれでは自分がなんなのか分からなくなる気持ちが分からなくも無いわ」
「じゅんくんがそんな悩みを話していたんです?」
「そう、だからもしよかったら今度あなたも相談とか乗ってあげて」
「そうですねっと、終わりましたし行きましょうか」
「ええ、ゆっくり休めるといいわね」
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