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地球魔力改変  作者: 443
1章 狭間
148/151

91.圧倒

 本来は昨日投稿予定でしたが寝てしまいました。元より最近は特に不定期なのであまり変わりないですね。

 ところで、お気づきになられたでしょうか? この度作品名を変更いたしました。あまりにも迷宮にもぐらなすぎて、先も考えた結果こうなりました。作品としては変わらず進行しますので、どうぞよろしくお願いします。


 月が雲を照らして、程よく夜目が利く。伸びっぱなしの多年草が踏みしめられ、敵の数を私に伝えた。


「そんじゃ始めるね」


 一歩前に出た彩花さんは手刀を構え、横なぎに振る。膨大な魔力が一度に放出されて空間がひりつき、待つこと数拍。前進を続けるツノ付きたちの上半身がぬるりと地面に落ちた。


「さすが彩花ちゃん。俺も頑張らないとね」


 ぶわりと風が巻き起こる。その中心は海斗さん。薄緑に変色した髪を靡かせて、鳥を宙に遊ばせる。数はたったの4羽。

 既に半数まで数を減らされた敵は散開するものの、鳥は器用に生物の急所を貫いて回る。


「発射準備、完了した」


 蓮さんの合図に反応して鳥が空中に避難すると、準備されていた複数個繋がれていた長杖から無数の射撃が行われた。一発の威力は低いものの、圧倒的な面制圧力が敵の機動力とシールドを削る。その隙間を縫うような隊長の強力な射撃が、確実にトドメを刺していた。長杖の魔道具は射線が変わらない。それを見て海斗さんの鳥が高度を下げて、再び敵に襲いかかった。


 よく見れば、あのツノ付きのは沖縄で出たものと同じ。違いはこの集団全てが抜け殻であるというだけ。

 本体が厄介すぎるのか、それともこの人たちが短期間に強くなっているのか。おそらくどちらもなのだろう。


「そろそろ撤退しましょう。皆さんにも残しておかなければいけませんからね」


 指示に従って、鳥が戻って長杖が回収されて。そうして、あっという間に見知らぬ街に着いていた。

 土魔法の家すら普及しきれていない、スラム街を彷彿させる街に私は息を呑む。


「ここは?」


「関東平野にある街はどこも似たような感じだよ」


 兄の言葉が頭に入らない。脳が理解しようとしなかった。

 白み始めた空に浮かぶ。目の前に広がるのは、規則正しく通う道がなんとか街の体を成している貧困街。何万人が住んでいるのか、どうして秩序が成っているのかも分からないほどに痩せ衰えたそれだった。


「こんな場所があるなんて……」


「沖縄も北海道も、離島や雪国の街は重点的に支援が行われてる。けれど、気候や地理的要因に恵まれた地域は逆にほとんど手付かずなんだ」


 もっと進んでいると思ってた。協会本部やギルドルームがある神流町、学校や最新技術が集う名越町。私が見せられたのはどこも例外で、本当はまだ——。

 地上に降りて口を開く。


「ならば、せめて守らないといけませんね」


「そうだね」


 ここを守るように、遠くに防衛線が張られていた。

 この街を守るためのあの人たちで、あの人たちの成長する場を整えるためのパイオニア。


「あの人たちは勝てますか?」


「残りは30くらいだし、焦らなければいけると思うよ」


「どこまでできるんですか?」


「身体強化は最低限」


「そうですか」


 防衛線側に緊張が走るのが遠くから感じられる。そろそろ接敵なのだろうか。そう思っている内に号令が発された。

 ちょうど薄明の時間。奇襲をするには完璧の時間だった——きっと、継承者(ご主人)がいなければ。



 追加で来た本体入りの集団を壊滅させて、ホームに戻る。

 結局、私は(にいに)のような機動力も攻撃力もない。遠距離攻撃も苦手。


「どうしたらいいのかなぁ」


 何も考えすにステータスを開く。


 ステータス

 名前:古枝絢 年齢:7 職業:冒険者

 種族:魂生 レベル:2 所属:先駆者(パイオニア)

 状態:従属

 技能(スキル)中位自己鑑定(ステータス)・交換・天秤・魂在・人形(ひとがた)

    変態・浮遊・魔力操作・強化・物質化・射撃・盾・探知

    片手棍棒・小盾・短剣・大剣

 装備:魂器・隷属/召喚の腕輪

    ギルド(パイオニア)戦闘服・給仕服

    巾着袋(収納袋)・魔鉄短剣・魔鉄大剣


「え?」


 レベル欄に映されたのは2の数字だった。

 久々に動いたそれに驚いて、思わず椅子の上で体を跳ねる。


「どうしたの?」


「あ、いえ、久しぶりにレベルが上がっておりまして」


「おめでとう。なんか変わったことあったの?」


「何もないんですけど、進化後のレベルアップって初めてなんです」


 興奮する私に慶典さんは優しく笑う。


「魔力が増えた感じした?」


「いえ、そのような感覚はないですね」


「へぇ……半適応の僕らはレベルアップで魔力が増えるんだよね。まぁ、実際は魔力が増えたからレベルが上がるっていう順番なんだけどさ。絢ちゃんは珍しい進化先だしこれには当てはまらないのかな?」


 ほ〜、そうだったんだ。じゃあ私の場合は魔力が増えたことに気が付いてないだけってことかな?


「ちょっと分からないです。でもこれからは気にしてみますね!」


 今回の作戦ではあまり役に立てなかった。でも慶典さんも(にいに)も大きな活躍はできてない。

 適材適所、とは言ってもなぁ〜。ま、慶典さんよりは戦力になれてると思うし!

 体から切り離す物質化系は苦手。なら劣化サブ琴子さんになるために魔力探知(センサー)と、近距離火力……でもな、きっとセンサー自体はできる人まだいるだろうし、近距離火力は彩花さんと海斗さんと(にいに)が強すぎる。

 やっぱりダメだぁ〜。しばらくは飛行訓練頑張る……そういえばお兄ちゃんと一緒に迷宮潜る話、してたっけ? よし、経過観察も兼ねてそっちにしよう!

 戦闘描写って単純になりがち、そんな悩みに頭を抱えながらも未だに私の記憶では描写不足な人の戦闘描写を書いてみました。

 海斗さんの髪が……。なぜそうなったのか。謎ですね。(ようやく■■の概念をちょびっとお出しできた!ここまで長かった!)


 書ける場所見失ったのでこちらに。

 彩花は自称支援手サポーターです。サポーターの仕事には戦闘補助と局所支援というものがあり、彩花は長持ちはしませんが瞬間火力が出せたり空間魔法で大量の荷物を運べたりします。ですがそれは彼女がパーティー内呼称をよく理解していないからです。

 どちらかというと攻撃手アタッカーで、かつ範囲火力を持つ殲滅手ブレイカーです。大技が好みですが、我慢して効率の良い選択をすれば攻撃手アタッカーの中でも撃破手エースです。

 あれです。パーティー内呼称せっかく作っていたので別で投稿します。


 こう書いているうちに何を書いて何を書いてないのか分からなります。繰り返しててしつこいなと思った場所があれば教えていただければと思います。作者忘れてしまっていますので……。


 スキルと装備について紹介しました。こういうの初めてですよね。自分でも見返せる場所があったら嬉しいと思ったので書きました。

 魔力系の原点は魔力操作。それが出来れば身体強化・物質化が現在主流な育成プランです。


 ステータスをコピペした時にふと思ったんです。あれ?そういえば隷属の腕輪どこに消えた?と。

 そういう訳で復活しました。きっと絢なら、初代との思い出の品を一つでも減らしたくないと思うと考えたので。


 一つ明確な失敗があったのでこちらで訂正させていただきます。内容は古い建物や寺社仏閣の現存です。こちら全て無いという方向で脳内保管をお願いします。雑プロットで進んでいるために一年後に整合性が取れなくなることが最近発覚しました。

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― 新着の感想 ―
下手に何もしないで生存できる分何もないと……まぁ欲しければいつか現場の人たちが自分で頑張るでしょうですねぇ道筋は既に示されてるわけだし 種族差なのか特殊すぎて何が原因かわからないレベル上昇の遅さとい…
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