雪嫌いは大人の証拠
小学生の頃、雪が好きだった。
家から一歩出ると一面銀世界。
まるで異世界に来たかのような、あの神秘さが好きだった。
小学生の頃、雪が好きだった。
溶けるまでの貴重なあの一時。
まるで犬のように駆け回っていた、あの無邪気さが好きだった。
小学生の頃、雪が好きだった。
大雪で学校が休みになったり、
嫌な授業が雪合戦になったり、
先生までもが一緒になって参加してくる、あの特別さが好きだった。
小学生の頃、雪が好きだった。
だから、父が雪が嫌いなのが、
全くもって理解出来なかった。
天気予報を見て物凄く不機嫌になる、あの怒りが分からなかった。
数年が経ち、雪が嫌いになった。
公共交通機関を運休や遅延させ、
歩道などを凍らせ滑りやすくし、
買い物に行けなくさせてしまう。
「私は何も知りませんよ」という感じで降ってくる、あのふてぶてしさが嫌いになった。
結局、猫のようにコタツで丸くなるようになった。
でも、今では父のあの気持ちも分かるようにもなった。
もしかしたら、雪を嫌いになることは大人になる第一歩なのかもしれない。
皆さんこんにちわ 御厨カイトです。
今回は「雪嫌いは大人の証拠」を読んでいただきありがとうございます。
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