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第五話 『音楽隊』の調査


 調査は二手に分かれて行うことになった。

 理人と伸樹は被害に遭った人達への聞き込み、カホルと淑乃は新聞や雑誌などからの情報収集だ。

 また、聞き込みだけでは手に入れられない情報は、一谷に頼んで協力してもらった。前回の浅草の件での借りがあるからか、渋々ながらも一谷はこっそりと情報を流してくれた。

 そうして五日後、閉店したカフェーで一度情報を整理することになり、理人達は各々集めた情報を出す。

 三宅がコーヒーと軽食を準備している間、淑乃がテーブルに新聞の記事を並べ、カホルが口を開いた。


「まずは、今の音楽隊……一応ここでは『新音楽隊』と称することにしましょう。新音楽隊による強盗事件は、新聞に載っていた分と一谷さんからの情報で、合わせて七件。最初の事件が起こったのが四か月前で、それから月に一、二回の頻度で事件が起こっています」


 淑乃が説明を引き継ぐ。


「強盗の手口はほぼ同じです。新聞の記事にもございますように、夜中に屋敷に侵入して家人を襲い、金品を盗み出しています。新音楽隊は、美術品や宝飾品の類だけでなく、金銭も根こそぎ盗んでいるようですね」

「ああ、その手口の件だけど」


 理人が挙手して口を挟む。


「被害者からの聞き取りでは、新音楽隊の犯行はとても素早かったそうだよ。彼らはまず、被害者達を拘束してから、美術品が仕舞われた金庫や蔵に向かっていた。最初から、家の間取りも宝の場所も知っていたかのようにね。犯行に遭った屋敷の情報を、新音楽隊はあらかじめ調べていたんだろう」

「盗難があった家のほとんどで、事件が起こる一か月程前に新しい女中や下男を雇っていたようですよ。そして彼らは皆、いずれも事件前後に辞めていました。他にも、屋敷を出入りしていた電気修理の業者や通いの庭師に、見ない顔の者がいたそうです」


 伸樹が言うと、カホルが頷く。


「彼らが新音楽隊の一員、あるいは金で雇われた協力者でしょう。内部の情報を手に入れ、円滑に盗みを行えるように」

「ああ。一谷の話では警察内部でもそう推測しているようだよ。けれど、すでに辞めてしまった者、しかもおそらく偽名を使っていた者を探し出せず、捜査が難航しているようだ。盗まれた美術品もまだ売り捌かれてはいないそうで、そちらからの捜査も進んでいない。相手も盗品から足が付くことを警戒しているようだね」

「それでしたら、盗んだ物を誰にも見つからないよう、保管しておく場所が必要です。盗品も絵画や仏像などがありますから、ある程度の広さは必要でしょうね」


 カホルは地図を広げる。


「被害に遭った家の住所は小石川區と麹町區が二件ずつ、牛込區、本郷區、そして赤坂區が一件ずつ……」


 読み上げながら丸を付けていく。


「すべて隅田川から西側の地域に集中しています。港の倉庫などはいい隠し場所になりそうですが……少々遠い気がします。運んでいる最中に見つかる危険を避けるとしたら、案外、犯行場所から近いところに保管している可能性もありますね」

「目立たず、人の出入りがなく、盗品を隠せるような建物か……」


 ふと、理人とカホルは顔を上げる。


「……千崎さん、確か、先日肝試しをした幽霊屋敷というのは、牛込見附にあると言っていましたね?」

「ああ。人の出入りどころか、人が寄り付かない古い洋館だよ。何せ幽霊が出るのだからね」

「それはまさに、かっこうの隠し場所になりそうですね。……淑乃、伸樹。牛込の幽霊屋敷について至急調べて下さい。千崎さん、あなたの見た幽霊の正体、わかるかもしれませんよ」

「ああ、そうだね。……幽霊の正体見たり、何とやら、かな」


 二人が見下ろす地図の中、牛込に大きなバツ印が付けられた。





《舞台感想》

ここの二組に分かれて調査をする際、短い歌が入るのですが、その歌や振付が可愛いのなんの。

「探偵の基本、基礎、聞き込み調査♪」と、テンポよい歌もよく、カホルと淑乃は可愛いし、理人と伸樹が互いに競い合うのも良き。


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