勇者さまぁぁぁ!
「な...なぁ、3人のステータスはどうだったんだ?」
冬馬は他の3人のステータスが気になり声を掛けた。
他の3人のステータスはこうだった...
ユウキ・イガラシ 17歳 男 レベル:1
職種:勇者
HP:53
MP:39
筋力:73
耐性:33
魔力:63
敏捷:47
運:29
スキル:光魔法Lv3、身体強化、見切り、剣術Lv3、武具召喚Lv1
ウヅキ・ハヤミ 16歳 女 レベル:1
職種:魔導師
HP:38
MP:76
筋力:27
耐性:31
魔力:83
敏捷:28
運:42
スキル:火魔法Lv4、水魔法Lv3、風魔法Lv3、詠唱短縮、魔力ブースト、杖術Lv3
ナツキ・クドウ 17歳 女 レベル:1
職種:賢者
HP:45
MP:69
筋力:29
耐性:43
魔力:71
敏捷:36
運:55
スキル:聖魔法Lv4、水魔法レベル2、光魔法Lv2、神の恩地、棒術Lv2、短剣術Lv2
「勇者に魔導師に賢者ってなんだよぉぉぉ!なんで俺だけちゃうねぇぇぇぇぇん!!!」
なぜか変に方言が出てしまった冬馬なのだが
「その...なんだ...なんか...すまん。」
「えっと......てへ」
「まぁ、うん。がんばろ?冬馬くん!ね!なんとかなるって」
3人からそれぞれ声を掛けられた冬馬は撃沈だ。
「なぁ...国王さんよ。俺は勇者じゃないらしいんだが、どうしたらいいんだ?元の世界にはどうせ帰れないんだろ?」
「うむ、元の世界にはスマンが返す事はできんのじゃ。しかし魔王が居なくなれば術式の経路が変わるはずなんじゃ...それまでは我慢して欲しい。お主は勇者ではないのか...うーむ、どうしたものか...」
「勇者ではないのであれば申し訳ないがここに置いておくことはできぬ、私たちが勝手に呼んでおいて申し訳ないがこちらにも事情があるんだ。」
禿げ大臣が言い放つと
「なんでよ!冬馬1人ぐらい置いておいても構わないじゃない!そちらの都合に巻き込まないでよ!」
意外にも卯月がいったのだ、しかし冬馬は
「まぁここに残ったとしても俺にすることは何も無いから出ていってもいいんだが...せめて1週間はここに置いておいてくれないか?城を出たとしてもこちらの常識がないから何も出来ない。だから1週間でこっちの世界の情報に常識、それに戦いの基礎だけでも教えて欲しい。その後は冒険者にでもなって頑張るさ。」
冬馬の意見に対して国王は答えた。
「それでお主はよいのか?」
「俺は構わないよ、出来ることならここから出る時は暫く生活出来るぐらいの資金もほしいけどね。」
「それぐらいなら用意しよう、なんか済まないな。それでは皆の部屋にに案内しよう。それぞれ部屋を用意しておる、案内人に付いて行ってくれ。」
冬馬以外の3人は納得してない様子だった。なにを言っても聞かない冬馬には3人は最後は諦めていた。
暫く歩いて居ると目の前にメイドさんが立っており、案内人がそこで立ち止まると
「勇者様3名は私にこのまま付いてきてください、勇者ではないあなたはこちらのメイドについて行ってください。それでは。」
勇気達と別れる際に冬馬は
「俺の事は心配すんな、またどこかで会えるさ。それまではそれぞれ頑張るぞ。」
そう言い放つと拳を勇気の前に出した。
「あぁそうだな...お互い頑張ろうぜ!」
勇気と冬馬はお互いの拳を軽くぶつけ合った。