運命の出会い?
さて、ここで一つ解説をしておこう。
なぜヒャッハァなヤギドールがエールを片手に持っていたかと言うと...
冒険者ギルド内部に酒場が設けられているからなのだ。
依頼から帰ってきてその金ですぐに酒が飲めるように・酒場でパーティを組んで打ち合わせを出来るように酒場が設置されているのだ。
安い!早い!そして飯がまずい!!
この三点セットなのじゃ!素晴らしいだろ?
飯はまーじで上手くないのよ...味がすごく濃いし、基本肉しか出ない!硬い黒パンに濃い味の野菜スープ...さらに濃い味の肉!肉!!肉ぅぅぅ!!!そして酒ぇぇぇぇぇ!!!
呑んで食って暴れるのがここの冒険者なんだぜぇぇぇぇ!!俺なんか何回も酔っ払いに殴られたんだZE!スライム師匠は助けるそぶりなんかないんだよ?むしろ酔っ払いと一緒に俺を殴るんだよ?師匠の愛情は重いんだぜ...ふっ
因みにギルドカードには下から
白→青→緑→赤→黒→銀→金→虹
この様な色合いでランク付けされている。
白は超初心者、青は初心者から脱出した程度、緑はやっと1人前、赤は立派な1人前、黒はベテラン、銀は超人、金はバケモノ、虹なんかは...英雄だ!
君も英雄を目指してがんばろぉぉぉぉ!!!
このヒルホルトには虹ランクのギルドカードを持っている人はいないんだ。いるのは金ランクが1人なのだよ?まだ会ったことはないけどね!
この世界に虹ランク冒険者は4人しか居ない、だからその4人を[四天王]と呼んでいる。
因みに僕は緑カードだよ?てへ
「って、さっきから何を言ってんだ?さすがに俺も引くぞ?」
世紀末なヤギさんが少年に言った。
「まぁ気にしないでくださいよヤギさんや...少し疲れてるんですよ...」
「お...おぅ...」
少年とヤギドールはギルド内に設けられている酒場でまずい飯を食べていた。
「しかしあれだな?最初のお前さんは弱そうな感じだったのに、いまはまぁまぁ強くなったな。」
「そーですかね?まだまだ弱いまんまですよ。ヤギさんは相変わらず見た目は怖いですけどね、最初と変わらず!!」
~三週間前~
俺とヤギさんことヤギドールと出会った話を少ししよう!
俺が冒険者ギルドに登録をしようと受付に行った時なんだ...
「あ...あのぉ、冒険者登録したいんですが...」
「受付ですね、少々お待ちくださいね〜んしょっと...こちらに記入してくださ...」
すると俺の背後からから声を掛けてきた人がいたんだよ。
「おぅおぅ!冒険者に登録だって?そんなナヨっとした体で大丈夫なのか?あーーん?」
(テンプレきたぁぁぁ!!めんどくさいやーつきたぁぁぁ!!)
俺は心で叫んだよね!そんで後ろを振り返るとね?
タンクトップ姿で肩には刺々しい金属の肩当、腰には虎っぽい毛皮を巻いていて髪型はモヒカン姿の男が仁王立ちしていたんだよ!
(世紀末覇者降臨かよ!怖ぇよ!!なにこいつぅぅぅぅ!!)
心の中で泣いたよね。泣き叫んだよね。
「えっ...いや...その...多分...大丈夫だと...」
震える声で反応すると、受付のお姉さんがこう言ったんだ...
「大丈夫ですよ〜こう見えてヤギドールさんは親切な方ですから。初心者さんを見つけると声を必ず掛けるんですよ。」
あの世紀末な格好で本当に大丈夫なの?!取って食われないの?!あべしってされないの?!?!ねぇ!ねぇ!!本当に大丈夫ですかぁぁぁぁ!!!
こうして世紀末覇者ヤギドールと少年は出会ったのであった。