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~プロローグ~

 少年は死亡の直前、世界に選ばれた。干渉することのない異世界に。


 ~世界の記憶 第2023章 第10節 22項より~


 















「なんだ、今年も来たのか。」


 俺の名前は岸波零児(きしなみれいじ)。高校生だ。現在、在学3年目で今年で卒業となる。

 その高校生活最後となる文化祭である。何とも物好きなことにうちの家族は三年連続でこの文化祭に来たいるのだ。


「で、何で来たの?」

「兄貴が出る最後の文化祭でのライブだろ?気になるじゃねーか。」


 そう答えるのは俺の弟、洋壱(よういち)である。俺はここ3年バンド同好会に入っている。弟の言っていたように、最後のライブをやるのが俺の文化祭に出ている理由でもある。

 そんな文化部の俺とは対照的に洋壱は運動に優れ、大会でもよく記録を残してくる。だが弟に優れたものがあるなら兄である自分も何か優れたものがなくてはと思い、勉強と同好会を必死になってやったのだ。

 その結果、成績は学年でトップをとり、同好会の影響で一目置かれる存在になっているのだ。

 そんな俺の最後のライブだから、という理由でこの文化祭に来ている俺の家族に去年も一昨年も来てるじゃないかと心の中で若干悪態をついている。だがうれしく思っているのも事実だ。


「ま、いいけどさ。でも俺の出番はまだ先だぞ?」

「じゃあ、文化祭のお勧めでも案内してもらおうかな?」


 そう返してくるのは母の玲子(れいこ)だ。いつもマイペースでいい加減であるが、叱るときは叱り、楽しむ時は楽しむ、そんな人物である。


「そうだな。去年も時間がなくて見れなかったからよろしく頼ませてもらおうかな。」


 そう言ってくるのは父の倉仁(そうじ)である。父はスポーツ万能、勉強もお手の物という何でもできるような人物だ。弟のスポーツ万能と俺の成績優秀は父からきているのがよくわかる。


「まぁ、俺も暇だしたまにはいいかな。」

「じゃあ、よろしく頼むわね。」


 そうして自分の出番も無事終わり、文化祭の後片付けの最中のそんな時。


「零児!!岸波零児はいるか!!」

「ここにいるぞ、どうかしたのか?」


 大声で俺のことを呼んだのは同好会の会長であり、俺の友人の黒羽樹(くろはねいつき)だ。


「ああ、ここにいたか。後片付けはその辺でいいからもう帰っていいぞ。」

「え?なんで?」

「お前の担当する部分とっくに終わってるだろ。」

「ああ、そういえば。」

「自分でもわかってなかったのか…。まあいい早く帰れ。帰るのに時間かかるんだろ。」

「じゃあお言葉に甘えさせてもらおう。」


 そのまま荷物をまとめ、帰路につく。そのまま駅へ向かう。

 そしてその帰りの電車に乗る。動きだして約40分。もうすぐ目的の駅に着くというところ、しかし、突然体が傾く、否、電車が猛スピードのまま倒れ始めたのだ。ガラスが割れ、激しい衝撃が体を襲う。

 そんな時、よく中学生の時などに考えていたことが思い出される。もしも自分が○○だったら、もしもこんなことができたら、何こんな時にそんなこと思い出しているんだと思いながら、同時に家族との思い出も頭に思い浮かぶ。


 ふと、不思議な夢を見た。何もない真っ白な世界。

 そこに無機質な、感情を悟らせない声が響き渡る。


≪貴方は現時間より0,000003秒後死亡します。≫


 一体何を言っているんだ?こいつは。


≪同時に、貴方は異世界へ移動する権利を得ました。≫


 思考が停止する。異世界?そんな物が本当にあるのか?本でしかよんだことが無い。


≪異世界への移動を拒否すれば貴方は確実に死亡します≫


 直前の出来事を整理する。さっきの電車の事故のことか。


≪異世界への移動を行えば、ここでの死亡は回避できます。≫


 死亡の回避?どうやって?そもそもなぜ俺がこんなことになっているのか想像すら付かない。


≪また、世界の移動時に貴方の望むことを3つだけ形にできます。≫


 望むことを形に、というのなら、本当に形になるのなら、いいだろう。


≪貴方は何を望みますか?≫


 これが間違いだったとしても俺は後悔しない。だってこれのおかげで日常が楽しくなりそうだから。


「俺は異世界に行く!俺の望むものは…」


 子供のころ夢にまで見たもの、誰もが一度はなりたいと思うであろうもの。誰だって一度は考えたことはあるはず。中ニ心が抜けきっていない俺は今も同じ考えだ。

 不老不死、この世のものとは思えない身体能力、そして自らが神になるということ。これさえあれば俺は楽しめる。でも神って何すればいいんだろう。やっぱりオレンジ色の星の入った球作ったりしないといけないのかな。

 














 こうして俺のめちゃくちゃな異世界ライフは幕を開けたのだった。


さて、初めての小説投稿でしたが、いかがだったでしょうか。

自分には文才がないもので退屈された方も多くいると思います。

コメントにてアドバイス等ありましたら参考にさせていただきます。

また、ほかの作者様と多少ネタがかぶっているかもしれませんが、

温かい目で見守っていただけると幸いです。



コメントに関しては返信が遅れる、もしくはできなくなってしまう可能性もありますが、できるだけ返していこうと思っていますのでよろしくお願いします。

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