お局さん、着替える。
今回、短いです。
マーヤが準備したのはあの某「空飛ぶじゅうたん」で有名なアニメの主人公が被ってるような帽子。垂れた布が丸い耳と黒髪を隠した。それにあわせて服も変えてもらった。
「上手く隠れましたわね。」
「…でもこれって、男の人の服装じゃないですか?」
恰好はまさにさっきも言った「空飛ぶじゅうたん」のいでたち。ドリヌイの女性は大体ホルターネックで肩丸出しの、スカートもスリットが入っていたり丈が短かったりとセクシー路線。
「いや、これでいいわよ。」
もともと露出の多い服も苦手だし、スカートよりはパンツ派だからありがたい。
「あ、でも、そのお顔の装飾品はどうしましょうか?」
「?メガネのこと?」
マーヤはメガネを知らないみたい。
「めがね?というんですか?それはこの辺りでは見かけないものですから…」
「う~ん、でもこれがないと全然見えないのよねぇ。」
試しにはずしてみるとぼやけて何にも見えない。あ、でもみんなカラフルな髪色だから認識は簡単かも。
「あ、あのっ?」
この緑色はマーヤね。
「髪の毛の色で見分けはつくかも…もうちょっと近づけば表情もわかるかも知れない…」
「サトコさん、近い近い。」
やんわりとバダに引き離される。可視距離を測ろうとしてたんだけど、どうやら襲い掛かりそうに見えたみたい。
「あはは、ごめんなさい。」
メガネを掛けなおすとマーヤはぜいぜいと息をしていた。
「ごめんね?マーヤ。怖かったわよね?」
「ひえっ!?いいえっ、そんなことっ…。」
どうしてそこで赤くなるの?