悪い魔女
掲載日:2026/10/14
魔法は3秒で解けました。
「まさか舞踏会の開始時間が夜の12時だなんて!」と叫び、王子様と目と目があって1秒。
踵を返して1秒。
階段にガラスの靴を落として1秒。
あまりの忙しなさにこんなはずじゃなかったと階段下でボロ布をまとい泣き崩れるあなたがあまりにも可愛くて、慰めついでに我が家で匿ってきたというのに。
あの陰気な王子の手下がやってきて、わざとらしくガラスの靴なんてチラつかせるものだから。
この幸せを壊されてなるものかと焦ってしまったものだから。
手下を木人形に変えてやって、はや3日。
今も窓際に飾られている木偶の坊を、あなたは不思議そうに眺めて「まだ魔法は解けないのね」と綺麗な瞳で呟くものだから、うっかり口を滑らせてしまったのです。
『魔法は夜の12時に解ける』なんていう嘘をあなたに教えたのは、ほかでもない私だったというのに。
墓まで持っていくはずだった醜い真実を、本当は言わないつもりだったのです。
タイトル『魔法にタイムリミットなんてない』
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※誤字脱字チェックにのみAIを使用しています。




