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第3話: 「無能王子登場!お前が勇者?オレが王子だ!」

香織が労働改革の第一歩を踏み出し、初めてまともな労働時間を提案したその翌日。


「さて、今日は無能王子とやらに会う日か…」


そう、彼の名はアルバート王子。この王国の次期王となる存在だが、噂では、頭は空っぽ、行動は無駄だらけ、おまけに自分が勇者だと思い込んでいるという、ちょっと残念なキャラらしい。


「まぁ、こういう奴ほど扱いやすいんだよね…と思いたいけど、実際どうなんだろ」


香織は城に呼ばれ、重い足取りで謁見の間に向かっていた。


大きな扉を開けると、そこには期待通り(いや、期待以上?)の人物がいた。金髪をサラサラと風に揺らし、なんとも自信満々な表情で椅子にふんぞり返っている男がこちらを見下ろしていた。


「おお!お前が噂の勇者か!」


アルバート王子がドヤ顔で香織に向かって手を広げる。いやいや、違うだろ。何その態度?こっちが来たばかりで一瞬混乱したけど、勇者は私なんだよ。


「いや、あの…勇者は私ですけど?」


香織が丁寧に訂正すると、王子は驚いた顔で立ち上がり、さらに偉そうに宣言した。


「ふははは!勘違いするな!お前はこの国を救う勇者かもしれんが、オレはこの国を統治する未来の王!オレの方が偉いに決まってるだろ!」


香織は心の中でひたすらツッコむ。


「いやいや、何この王子…ただの無能なボンボンじゃん!」


しかし、そんな王子に反論しても面倒くさそうなので、香織は一旦流すことにした。


「さて、オレはこの国の未来を担う王子だ!そして、お前は…えーと、経営…コンサル?何それ、聞いたことないぞ。オレに必要なのか?」


王子が首をかしげる。まぁ、そりゃ聞いたことないだろう。こんなファンタジー世界で「経営コンサル」なんて珍しすぎるスキルだし。


「いやいや、必要とかそういうレベルじゃなくて、めちゃくちゃ重要だから!」


香織は大げさに言ってみたが、王子はまだピンと来ていない様子。


「ふーん、よく分からんが…何かオレに役立つなら、試してみてもいいかもな。で、具体的には何をするんだ?」


来た!ここが勝負どころだ。香織は胸を張り、堂々と宣言した。


「まず、あなたの仕事、すべて無駄を省きます!」


「無駄!?オレに無駄なことなんてないぞ!オレは王子だぞ!」


「はいはい、分かってる。でもね、王子とか偉い人ほど無駄な仕事してるんだよ。ほら、紙ばっかり見て偉そうにしてるだけとか、会議で何も決まらないのに時間を浪費するとか」


「ぐぬぬ…それは…いや、でも…オレのことじゃないぞ!」


いや、完全にあんたのことだから!と心の中でツッコミを入れつつ、香織は冷静に続けた。


「とりあえず、王子。今日からあなたの仕事の効率化に取り組みます。まずは毎日、やってる仕事を全部リストアップしてもらって、それから無駄を洗い出して、削っていきます!」


「な、何?削るだと?オレの仕事を!?」


「そうそう、だって今やってることの半分以上は無駄でしょ?それに、削った分は遊ぶ時間とか、自由に使えるんだし、むしろ良いこと尽くしだよ!」


「遊ぶ時間…?」


アルバート王子の目が輝いた。やっぱりこういう奴は単純に「遊び」とか言うとすぐに食いつくんだよね。香織は心の中でガッツポーズを決めた。


「うむ、よし!オレの仕事を効率化して、遊ぶ時間を確保するのだ!さすが勇者だな、オレにとっての救世主だ!」


「…勇者じゃないけどね」


香織は軽くツッコミを入れつつも、これで一つ目の課題はクリアだ。無能王子の仕事を効率化して遊び時間を増やす…なんかコンサルっぽいけど、地味に実は大事な改革かも?


「次は何だろう…貴族たちが搾取してる問題とか、もっと大きい話になるけど…」


香織は頭を悩ませつつも、この国の未来に向けて第一歩を踏み出したのであった。


次回!香織の無駄削減コンサル、貴族たちとついに対決!?

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