第15話: 「貴族とのバトル!? 徐々に拡大する香織の帝国!」
「さて、今日はじっくりいくわよ…」
香織はゆっくりとカップに入った紅茶を一口飲みながら、これまでの計画を振り返っていた。金融業、不動産業、製造業など、あらゆる分野で成功し、異世界の経済において圧倒的な影響力を持つ存在となった。しかし、まだすべてが順調ではない。特に、いまだに旧時代的な価値観にしがみついている「悪徳貴族」の存在が、彼女の前に立ちはだかっていた。
「まぁ、彼らを無視するわけにもいかないしね。経済支配するには、彼らを納得させる必要があるか…」
香織は笑顔を浮かべながら、自分の手元にある最新の経済レポートに目を通す。順調に伸びている市場もあれば、少し頭打ちの分野もある。これをどう攻略するかが今後のポイントだ。
まず最初に、ターゲットとなるのは「カルドン伯爵」だ。彼は大規模な土地を持ち、貴族層に深く根を張った影響力を持つ存在。問題は、その経済感覚の古さだ。彼はまだ、金貨や高価な宝石を所有することが権力の象徴だと信じている。
「金貨って時代遅れすぎない?今はもう『信用』の時代なのに…」
香織は思わずツッコミを入れながら、策を練る。
香織は早速カルドン伯爵を呼び出し、彼と話をすることにした。相手は高慢な態度で、香織を見下しているが、香織は余裕の笑みを浮かべている。
「香織とかいう商人よ、オレに何を提案するつもりだ?金貨か?それとも、もっと高価なものか?」
カルドン伯爵は威圧的な声でそう言いながら、金貨が山積みになったテーブルを指さす。まるで自分がこれで香織を黙らせられると思っているかのようだ。
「いやいや、そんなのもう古いって。今の時代はね、モノじゃなくて『信用』が重要なのよ」
「信用…だと?」
香織は、カルドン伯爵に対して経済の新しい流れを説明し始めた。
「金貨や宝石っていうのは、結局のところ一時的なもの。もし何かあったら、それらの価値は一瞬で吹き飛ぶ。でも、私が作った『信用システム』を利用すれば、お金そのものを作り出せるし、価値を増やすことだってできるのよ」
「……ふん、そんなことが可能なのか?」
カルドン伯爵は懐疑的な顔をしているが、香織はニヤリと笑う。
「可能よ。たとえば、不動産市場に投資することで、あなたの資産は何倍にもなるわよ。土地を持ってるだけじゃ何も生まれないけど、私のシステムに乗っかれば、利益が自動的に増える。これ、試してみる価値あるんじゃない?」
カルドン伯爵は最初は疑心暗鬼だったが、香織の提案の詳細を聞いているうちに、次第にその気になっていった。
「もし本当にそんなに儲かるなら…試してみるか。だが、失敗したらただじゃおかないぞ!」
「はいはい、大丈夫よ。むしろ、儲けすぎてビックリするかもね!」
香織は余裕の表情でそう言いながら、カルドン伯爵との契約書にサインさせた。
数週間後。
「こ、これは…!」
カルドン伯爵の顔は驚愕に染まっていた。香織の提案通り、不動産市場の動きによって彼の資産は数倍に膨れ上がっていた。土地をただ持っているだけでなく、運用することで利益を生む仕組みは、彼にとって未知の領域だった。
「香織よ…お前、本当にとんでもない奴だな…!」
「でしょ?だから、これからはもっと私のアドバイスを信じて動けば、さらにお金が増えるわよ」
こうして、カルドン伯爵を味方につけた香織は、次の貴族に目を向ける。
「さあ、次は誰をターゲットにしようかな…?」
香織の帝国は、少しずつ確実に拡大していく。そして、経済を支配するという彼女の野望は、ますます現実味を帯びていくのであった。




