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転生したら…… 始祖の吸血鬼!?  作者: RAKE
二章 小さな村 サリエラ編
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冒険者のルールと猫探し

「――というわけでギルマス権限でお前らは必要数の依頼を達成したらCランクね。後の話は面倒なのでまた後日ね。ってことではい。解散!」

手を叩いてお開きといった感じに話をまとめるギルマス、さん。


「はい帰った帰った。俺はこれから大切なお昼寝タイムが待ってるの!」

なんだい、このギルマスさんは。自分から呼び出しておいて面倒になったら追い返すなんてね。とんだ睡眠大好き少年だこと。


そんなに睡眠が大事ですかね。大事ですね。そうですね。僕もそう思います。

何はともあれ冒険者になった以上依頼をこなして生計を立てなくちゃいけない。


いや。まあね。僕たちはやろうと思えば自給自足生活も楽々出来るんだけど。



けど、それだとソフィーのこんな楽しそうな表情は見れないだろうし。


僕としてもそんなソフィーの姿は見ていて飽きない。

……変態がニヤニヤしているのは不服だけどね。


そういえばギルマスと話すときは割と自然に言葉が出てきた気がする。


睡眠を愛するもの同士、心で互いを認められたって事かな?


「…… 仕方ない依頼でも見てみようか?」

「うん!」

「……」

「どしたん。変態?」

「……」


?……ああ、そういえば僕が黙れって言ったんだっけか。

というか前話の事とか誰も覚えてないんじゃ?

まあ面白、ゴホン! うるさいのがいなくていいからしばらく放置しておこう。


ギルドボードに向かい依頼を確認する。

あるのはゴブリン討伐、薬草採取、ウルフ討伐などなど。

シートには争いを起こさないための配慮なのか適正ランクが書いてある。


簡単な依頼や低いランクの依頼しかないのが気になったので受付嬢に聞いてみるとここは比較的平和らしい。


最もそれは今までの話。

最近は付近にある強力な結界が解けたとかの影響でその近場であるこの村には強力な魔物が進行してくる危険性が高いって事で、都市や王国から召集されたランクの高い上級冒険者もこの村に集っているだとかなんとか。


魔物には各々の縄張りがあるから森から移動するなんてことは基本的にないと思うけど。


ま、用心しておくに越したことはないということなんだろうね。


幸い総合で見ればギルマスはあんなんでもSランクの冒険者らしいし、よっぽどのことがない限り安全でしょ。

あれ? 今何気にフラグ立てた? まさかね。




Cランクの人たちは熟練と呼ばれる強者。

即効の昇格にはなるけどそれだけのランクになれば僕らに邪推な気持ちで話しかけてくるような人間も減るでしょう。



まあもし、Bランクぐらいの奴が威張ってきても魔力波の威圧でどうにかなっちゃいそうだしなー


僕ってばツヨツヨだからね。



「お姉ちゃん、ソフィーこれがいい!」

「いいよ!」

「見てもないのに決めていいの。お姉ちゃん……」


何を言ってるんだ。

僕がソフィーの頼みを断るはずないじゃないか!

例え地の底、火の中、天界、地獄、奈落に落ちて、魔物に腕を喰われようがなんだろうがね。


どんな頼みだろうが、ソフィーの頼みなら承りますよ!

保険として、『なんでも』とはいってないけど。



ソフィーが指さした依頼には黒い猫の絵が描かれていて探していますと表記してある。いわゆる探索物の依頼。


依頼者はこの村。サリエラに住むおばあさん。ソフィーは可愛いものが好きだから書いてある絵で選んだんだろう。

っていうかなんで冒険者ギルドに猫探し? どこかの万事屋とかしかやらないでしょその仕事。


疑念は晴れないけど、まあ描いてある猫が可愛いからいっか!


可愛いはそれだけで正義なのだ。

受付嬢に依頼を見せてOKをもらい探索を開始する。

ちなみにギルドに張ってある依頼は近辺で発生したものが多いため3日を過ぎると依頼失敗扱いになるらしい。これが5回続くとランクが落ちて10回失敗するとライセンス剥奪の刑に遭う。


恐ろしや恐ろしや。

まあ僕に限ってそれはないだろうけどね。(ドヤあ)


そういえば猫がいそうな場所とか好きな物とか何も書かれてないんだけど、どこを、どう探せばいいんだろ?


ま、見つからなかったらサフィアに丸投げで。

すまん。有能な変態娘よ。

僕の役に立ってくれ。


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