ステータス…… 異常?
(「「「ステータスオープン」」」)
ステータス
名前 クローフィー 状態 面倒
種族 吸血鬼 性別 女(元男)
筋力 A+
俊敏 A+
耐久 A-
魔力 S-
体力 A+
種族スキル
『夜行性』『吸血鬼化』『血に飢えた獣』『吸血』『再生』
スキル
『遅老』『血液創造』『血液操作』『眷属化』『眷属召喚』『威圧』『生命変換』『言語理解』『生命変換』
派生スキル
『見切り』『受け流し』『魔法斬り』『眷属の血』『血を操りしもの』(血に飢えた獣、吸血、再生の三つを統合)『夜目』
『裁きの血剣』(エリュトロン)(デュアルブラッド)(ブラッドソード)
称号スキル
『転生者』『始祖』『魔物殺し』
『???????』
耐性
『日光耐性』『斬撃耐性』『毒耐性』『魔法耐性』『刺突耐性』『打撃耐性』
『斬撃耐性』『風耐性』『氷耐性』『水耐性』
ステータス
名前 ソフィー 状態 普通
種族 エルフ 性別 女
筋力 E-
俊敏 C
耐久 D+
魔力 S+
体力 D-
種族スキル
『魔法の才』
スキル
『風魔法』『水魔法』『氷魔法』『空間魔法』
魔法
『ウインドカッター』『氷河の嵐』『ウインドシールド』
『アイスカッター』『アイスソード』『アイスエリュトロン』『アイスショット』
『結界』『豪雨』『ウインドソード』『ウインドエリュトロン』
『ロストウインド』『ウインドショット』『ウインドブラスター』
『ハリケーンブラスト』『ヴァン』……
称号スキル
『クローフィーの眷属』
眷属スキル
『再生』『遅老』
ステータス
名前 サフィア 状態 面倒
種族 吸血鬼 性別 女
筋力 B-
俊敏 B-
耐久 S-
魔力 C+
体力 A
種族スキル
『夜行性』『吸血鬼化』『吸血』『再生』『血に飢えた獣』
スキル
『遅老』『威圧』
派生スキル
『見切り』『受け流し』『血流加速』『夜目』
称号スキル
『剣の達人』
耐性
『日光耐性』『斬撃耐性』『毒耐性』『魔法耐性』『刺突耐性』『打撃耐性』
『斬撃耐性』『物理攻撃耐性』『風耐性』『炎耐性』『氷耐性』『水耐性』
『雷耐性』
「! これ、は。想像していた以上の値です。このギルマス早く起きやがれ!私だけに判断を委ねてんじゃねーぞ!」
わー。わー。なんかすごい慌ててるなー、どうしてだろぉー。
……はい。現実逃避終了。どうやら僕らのステータスはやっぱり相当に高いみたいです。
「ふぁあぁ。なんだ。終わったのか、そうか。じゃあ俺寝るから、ぐぅ……」
「いい加減にしやがれ。この惰眠製造機が、速く起きて仕事しろ。はげ」
「はげてねえし! ふっさふさなんですけど若いころと全く毛量変わってないんですけどぉ!」
ギルマスがバッと起き上がり秘書さんにツッコミをいれる。
なんというツッコミの切れ味。
このギルマスはどこぞの眼鏡か。
切れのいいツッコミで眠気が飛んだのか。それとも気まぐれか。
多分後者だと思うけど、その細い瞳が僕たちのステータスを見つめる。
「ぇ…… ナにこのステータス怖いんですけど、めんどいんですけど。……取りあえずこの話は明日に回して今日のところは寝ていいかな?」
「イヤ」
「ソフィー強い? ツヨイ?」
「私は主様の盾でありますので」
「変態には誰も聞いてない。ソフィー ……強い!」
「やったー。ソフィー強い! つよーい!」
「どういう事なんでしょう。この扱いの差は。私はこんなにも主様のことを敬愛しているというのに。お母さまばかりをエコヒイキして私の事をないがしろにするんですか…… それは親としてよくないと思います。」
「ぐふっ」
サフィアの突然の親攻めに動揺する。
駄目だ。いまは変態の相手をしている時じゃない。そうわかっているのに僕の体は机に縫い付けられたようにピクリとも動かない。
いやー。今更親としてどうこうっていわれるのは気にしないようにしているけどそれでも心に刺さるね。
……なんせ僕って魔物刈って、寝て風呂入って、ご飯食べて。
そんな自給自足生活を淡々と続けてただけだし。
時には四六時中寝てたし。
それで余った魔物の血や食べ物を必要最低限渡してただけだし。
正直思い出という思い出がない気が……
うん。これも睡眠が魅力的なのが悪い。
僕悪くない。悪いのは魔性のベットだから。
いやホントに。ホントだよ?
「そもそも俺が全ステータスA+なわけよ。うん、まず俺と張り合えるステータスの時点で異常なわけだ。しかも全員がSに一つは到達している。Sを超えたやつは基本的にAあるいはSランクであることが多いんだ。実際俺も総合で見るとSランクだしな」
僕が撃沈している間にもギルマスは話を続けている。
こいつも多分早く寝たいんだと思う。
それはわかるけど誰か僕の体を起こしてはくれないか。
なんか声もでない。
金縛りにでもなったみたいだ。
「まずお前らそれぞれのランクについての概要よく知らんのよな?」
「……」
「? ソフィー。知らなーい!」
「私はどちらかというとMーー」
「黙れサフィア」
お、ツッコミで治った。
しかもなんか自分でも恐ろしく凄みを感じる声音だった。
僕カッコいい!
「あー説明するのしんど。早く寝たいから端折って話すぞ、まずは––」
始まったギルマスの説明は一度で理解できるほどの量じゃないぐらい多いものだった。
その説明を簡単にまとめるとこう。
Fは駆け出し。誰もが一度は通る道
Eは三流
Dは一人前
Cは熟練
Bは達人
Aは才能
Sは英雄
SSは伝説
SSSは神話
神話の時代にSSSがいたとかいなかったとか。
で、世界では現状。SS以降は発見されていない。
ギルマスの話によればステータスと戦闘の実力に応じて冒険者ランクを決めるらしいがステータスだけで見たら僕たちは既に才能、もしくは英雄の域ってことだ。ちょっとカッコよくて胸躍る気持ちはあるけど、それでも面倒ごとは御免こうむりたい。
安眠大事。
なによりも。
僕らの平穏を保つためにもCランクから昇格しないように気を付けなきゃだね。