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転生したら…… 始祖の吸血鬼!?  作者: RAKE
一章 禁忌の森の吸血鬼
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森の中と遭遇

……あれ?


 陽光の暖かな光に目を覚ますと周囲は木々が生い茂り木が陳列していました。

ここは森、かな?

うーん…… 最近ネットで話題の異世界転生。ってやつだと思うんだけどこれはいったいどういう状況なんだろう。

と、思考を始めようとしていた僕の前に一匹のリスが現れた。


あたりを見渡すとリスが赤い何か、おそらくは木の実と思われるものをカリカリと音を立てて食事をしていた。


……かわいい

思わず近づいていくとリスはこちらに気付き、かじっていた木の実を手放すと、脱兎のごとく逃げ出してしまった。



もう少し観察していたかったのになぁ。

ちょっと沈んでしまった気持ちを振り払い、気を取り直して僕は現状の把握に努めることにした。


まあ、ね。

なんとなくわかっちゃってるんだけどねぇ!

これ、あれでしょお! 異世界転生ってやつでしょ?!

いや~。前世は孤児院で育っていじめを受けてたこともあったけど、そんな僕に春が来ちゃうなんて夢にも思わなかったな~


思えば前世の苦労はこの時のためだったのかも!

なに? もしかして世界でも救っちゃうのかな?

それとも、ハーレムでも作っちゃうのかな?




これから訪れるであろう出来事に(多分な妄想を含む)胸を躍らせていると、それは突然現れた。



「ドスンッ」といった感じで土煙を立てている『何か』にわき目も振らずに僕は逃走を開始していた。

イヤだって無理だし!?

体力ないし

運動神経悪いし

戦ったことなんてないし


前世は厨二病を患っていたけれども戦闘なんてできないし、喧嘩もしたことないのに土煙上げて盛大に現れた明らかにやばそうな敵に勝てるわけないジャン!


ちらっと動いてるのが見えたから隕石じゃなくてあれは間違いなく生物。

となるとここは逃げの一択。


しかし無情にも僕の目の前に再び土煙を上げて『何か』が現れた。

鋭い爪に鳥頭それはまさしく鶏だったが、サイズは普通の鶏の比ではない。具体的に言えば顔を上げないと全長が見えないぐらいに……

尻尾が蛇のように動いていることから普通じゃないことは明らかだ。

「ィギャャ? ギャャーギャ!? ギイェァャーーーーー」



余りの巨体に気圧されて蛇に睨まれた蛙のように体が硬直して動かない。

これ。もしかしてやばいんじゃぁ……



やがてコカトリスは硬直している僕を見てどこか歓喜に震えたような表情を浮かべると、ドデカイ前足で踏みつぶさんと鋭い爪の生えた巨足を振り上げた。


あっ。これ、死んだかも……

こうして僕は異世界にやって来て、まさかの二度目の死を覚悟するのだった。

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