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3.神皇の秘密

取り合えず書き溜めた分続けて投稿させていただきます。



 内裏に戻り、ゴシラカとシーゼイは、緊張から解き放たれて二人して惚けていた。実を言うとゴシラカは、三代前の神皇トォーバの第4皇子である。第4皇子と言っても、産まれた時点では、既に異母長兄のスートカが4歳で神皇に即位していて、正式には皇子ではなく、親王であった。

 国が荒れようが廃れようが、神皇や皇子、親王にはそれらの情報は全く伝わらない、摂家や公家達が自らの保身や利益の為に伝えていなかった。そもそも、神皇達には、国の内情などどうでもいいことでもあった。


 親王であったゴシラカも気楽に、遊興にふけ、酒色に溺れる日々を送っていた。兄スートカが父や摂家達の権力闘争に巻込まれ退位し、父トォーバの第9皇子、弟であるコノエカが僅か2歳で、神皇に即位しても、我関せずでひたすら放蕩三昧であった。

 しかし、16歳の若さで、コノエカは病死してしまうと、若さの為、跡を継ぐ皇子女が存在しなかった為もあり、権力に興味を示してこなかった、ゴシラカに後継神皇の座が、回って来たのであった。


 太陽神の末裔である神皇には、不思議な力がある。いや、あった。幾ら外敵の脅威が無くても、1800年もの間には、傾国の危機は何度でもあった。

 火山列島でもあるこの国では、大地震、それに伴う津波、火山噴火もあり、干ばつや逆に大雨、洪水から飢餓等もあった。また、疫病などで多くの命が失われたこともある。庶民の暴動や盗賊達による略奪、

豪族や地方貴族の反乱など、内戦と呼べる様なことも起きていた。

 それらの危機を神皇は神通力とも呼べる不思議な力で解決してきたのであった。その力は当に『神の力』で、神皇当人にも理解出来ない力であった。


 脅威や危機に国が晒されると、伝家の御神刀『神薙剣』(かみなぎのつるぎ)が輝き出し、それに引寄せらられた神皇が刀を手に取ると、一層激しく輝き、神皇と刀はその場から消え、問題のある場所に忽然と現れると、『神薙剣』(かみなぎのつるぎ)を一閃辺りを激しい光に包み、その光が消えた後には、以前と変わらない日常が訪れているのであった。

 地震、津波、噴火では、光の消えた後には、以前と同じ町や村、田んぼや畑、森や川があり、怪我を負った者たちは、回復し以前にも増して元気になっていた。そして死者までもが生き返ってしまっていた。飢餓や疫病でも同じ様に死者までもが生き返り、穀物等も普通に育っていた。暴動、反乱、略奪等に至っては、諸悪の根源のみが排除され、暴動や反乱に加担したものでも、悪意の無い者には、日常が訪れて、直接行動してなくても、卑劣な行為を行っていた者などは配下の者共々姿を消していた。正に神の裁きである。

 しかし、日常を取戻したであろう状況を確認すると、神皇はその場に崩れる様に倒れ亡くなってしまっていた。その場にいる者で神皇を知るものは、当然いないのであるが、その亡骸がこの奇跡を起こしてくれた人物であることは、誰でも理解出来た。その亡骸は、暑い夏の盛りでも朽ちることが無かった為に、

近くの神社で手厚く祀られることになる、そして都から、状況確認で訪れる官吏達によって、神皇であると知れるのである。

 この様な、『神の力』を示した、神皇が何代かに一人現れ、時には三代も続き現れたこともあり、この国では、神皇は神の如く崇められ、統治者として尊敬され、3.神皇の秘密

畏怖されて来た。しかし、この200年程は、『神の力』は使われることもなく、神皇の力は、神話や御伽噺の様に扱われ、神皇の権威も薄れていたのであった。


色々と教えていただけるとありがたいです。

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