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1.プロローグ

思い付きで書き出したら、書くのが意外に面白くて、

ついでに勢いで投稿してみます。

一人よがりで、設定もまだ固まってない部分も、楽しみながら、書き進めてみます。

    


”ばっ!しゃぁ~ん!!


 泥濘ぬかるみに足を取られ、慌てて体を捩じりながら背から、泥の中へと倒れ込む壮年の男、全身泥だらけの傷だらけであるにも拘わらず、その一連の動きは、驚くほど機敏でその胸に抱く白い包みには、飛沫(しぶき)の一つすらかかっていなかった。


 その胸の包みは、その男のみすぼらしく、汚れ傷付いた姿に比して白く、淡い輝きすら感じさせるほど綺麗で、より男を只者でないと感じさせた。


 『あきゃっ!あきゃっ!』


 包みの中から笑い声が聞こえた。

男は、驚いた態でその胸の中の包みを見る、確かに笑っている。

その笑顔は、その身を包む高価な絹よりも輝き、神々しささえ感じられる笑みであった。


 『あきゃっ!あきゃっ!』


 男は、驚きと伴に、その子をまじまじと見つめた、確かに笑っている。

その子は、産まれてまだ、三日目である。当然泣くことはあっても、笑うことなど考えられない、首も座らず、目もまだ見えていないであろう幼子が、神々しいまでの笑顔でかわいい声を上げている。

 そして、その小さな手は、主から幼子と伴に預かった家宝の懐剣を握っているかの様であった。


 『あきゃっ!あきゃっ!』


 なぜか男の右頬に涙が流れた。

どういった感情なのか、男にも理解出来なかったが、止めどなく涙は流れた。その涙を乱暴に腕で拭った。

 その時、不思議な光が幼子から発せられた。幼子の産着の重ね目から、白い輝きが幼子を包んだと思ったら、そのまま辺りを包んだ。しかし、その輝きは束の間に輝き、笑い声と伴に消え去り、また、静寂と闇が戻ってきた。


 闇と言っても、鬱蒼とした木々の為でも、況してや、夜や天候の為でもない、今は、ちょうど昼時、天候も晴れ???雨は降っておらず、雲もない頭上には太陽もある、しかし、それに輝きはない、日中の月の様に淡く白い太陽がある。太陽はあるが、温かさは感じられない、今は冬であるのに寒さも感じられない。気温自体を感じられない『モノクロの世界』である。


 男は、暫く幼子を眺めていた、幼子が握る様に見える懐剣の奥には、親指の爪ほどの大きさの丸く赤い痣があるのに気づく、産着の重ね辺り、胸の真ん中に痣があったのだ。


 ”懐剣が、いや痣が輝いたのか!?”


 男は、その幼子に何とも言えない畏れと力強さを感じ、また、涙を流した。


 どれくらいの時間が流れたか、男は気を取り直し、再びモノクロの世界を東へ向うために、その身を起こしたのだが、全身に強烈な痛みが走り、近くの樹にもたれ掛かってしまった。無我夢中であったため、気付いていなかった様だが、左腕には、折れた矢が刺さったままであったし、踏み出した右足も脛の肉が抉れ骨が見えている。幼子を見ていた目も、左目は上下に刀傷があり、その瞳は既に輝きを失っている様であった。傍らの樹に体を預けたまま、ずるずるとまた泥の中にその身を落としてしまった。

 

 『この子だけは、若様だけは、わが命に代えても・・・』


 その男、リーゲッツは譫言(うわごと)の様に呟く。


 だが、血を流しすぎたのか、重なる疲労からなのか、若しくは命の灯が消え様としているのか、樹に背を預けたまま、その意識を失ってしまった。


 ”ざっざっ!ざざっ!!” 辺りの茂みが、音を立てた。


 いつしか幾つもの赤い光と  ”ぐうるるぅぅ~ うるぅぅ~” と低い唸り声が、リーゲッツ達を囲んでいるのであった。



 




独りよがりで書き出して、思い付きで伏線張るんですけど、

夢中で伏線拾いに行ってしまって、書きたい部分が進まない???変な状況になってます。

その辺り整理しながら投稿していきます。勢いだけで書いています。



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