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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

「天使様」と見習いシスター

作者: 朱羽

善良で健気な女の子が信じていた存在に裏切られて可哀想な目に遭うのが見たいという欲だけで書いた作品です。

ハッピーエンドでは無く、本当に軽微ですが血や暴力表現もあるため上記の要素が苦手な方はご注意ください。シスター関連の知識は曖昧なので、架空の宗教を信仰する架空の街が舞台という設定です。

後書きにネタバレありのキャラ設定も載せているので、興味があればそちらも読んでいただければと思います。


※他サイトにも同時掲載中の作品です

 

 その日は、とても良い天気だった。鳥の鳴き声やシスター達の鈴のような笑い声が遠くから聞こえる。久々に休みが取れた私は、お気に入りの場所である礼拝堂を訪れていた。 


 入り口を抜けると、ステンドグラス越しに優しい光が差し込み、礼拝堂の穏やかな雰囲気を作っていた。私の他には誰もおらず、辺りはしんと静まり返っている。


 そもそも他のシスターや私と同じ見習いの皆は予定された礼拝がある時以外ほとんどここを訪れないようで、休みの日に誰かと居合わせたことなんて数える程しか無いのだけれど。 


 一面に並べられた椅子の端に座り、目を閉じてゆったりとした時間を過ごす。ささやかだが、私にとってはこの上なく贅沢で幸福な時間だった。しばらくすると微睡に誘われていったが、せっかくの休暇なのだからとただその感覚に身を委ねていた。


 しかし、ふと物音を感じて覚醒し、現実に意識が戻ってしまった。慌てて後ろを振り返るとそこには見知らぬ人が佇んでいる。珍しいと思いながらその姿を確認すると同時に、思わず息を呑んだ。


 否、ただの人ではない。透き通るような白髪で、簡素な白い装束を身にまとい、ぞっとするほど美しく端正な顔をこちらに向けている。その完璧な造形はまるで、神様がお作りになったような──


「天使、様……?」


 思わず口からそんな呟きが漏れた。まだ見習いだから、本の中でしか知らない存在だけれど。今までの人生でこんなに綺麗なひとを他に見たことがなかったから、きっとそうに違いないと思った。


 「天使様」はただそこにいるだけで、周囲まで輝いているように見えた。神聖さを体現したようなその姿にしばらく見惚れていると、「天使様」は少しの間じっと私を見つめ返した後、柔らかに微笑みかけてくれた。


 私は雷に打たれたような気分になり、思わずその場に跪いて目の前の存在に祈りを捧げた。この方に仕えるためにシスターを志したのかもしれないと、本気でそう思った。







 その日から、礼拝堂の中でよく天使様を見かけるようになった。


 皆が集まる礼拝の時には姿を見せず、私が人のいない時間を見計らって礼拝堂を訪ねるといつの間にか現れるのだ。気配を感じないのでいつも驚くけれど、人ではなく天使様なのだからと納得することにした。


 最初のうちは、同じ空間にいることが恐れ多くてすぐにその場を立ち去っていた。しかし、ある日意を決して少しの時間だけでも側にいていいかを尋ねると、最初に会った時のような美しい微笑を浮かべながら頷いてくださった。


 それからは、ふらりと現れる天使様の側で、少しの間礼拝堂での時間を共に過ごすようになった。天使様はあまり口数が多くないようだったけれど、ただ側に居られるだけで幸福な気持ちになれた。


 そのような短いが静かで安らかな時間を過ごせる日々に慣れた頃、少しばかりの変化が訪れた。ただ黙って座っていることがほとんどだった天使様が、ある日から私に何かを頼んでくるようになったのだ。


 最初はパンと葡萄酒を求められた。私は知らなかったことだが、天使様が街に祈りを捧げるためには何かの供物が必要なのだそうだ。


 自由に使えるお金はほとんど無かったけれど、出来るだけ質の良いものを街の商店で買い揃え、喜んで差し出した。私のような見習いでも天使様のお力になれることが、嬉しくてたまらなかった。


 次は、私の髪を捧げた。捧げるものにとって価値のある供物の方が効力が高いから、乙女の髪は丁度良いと天使様は話していた。


 ずっと長く伸ばしていた髪を切るのには抵抗があったけれど、またすぐに生えてくるからと自分に言い聞かせた。寡黙な天使様が短い髪も似合っていると珍しく褒めて下さったから、すぐに気にならなくなった。


 その次は、私の血を。聖職者の血液が、祈りのための触媒として必要だからと天使様は言った。


 まだ見習いの身だから、私なんかのものでいいのか不安だった。でも、天使様はそれでも良いと頷いたから、こっそり調理場に忍び込み、ナイフを使って手を切った。採取した血はすぐに小瓶に入れて天使様に渡した。


 天使様は大層喜ばれている様子だったから、私も誇らしかった。本当は少しだけ痛くて怖かったけど、これで天使様と街の人々の役に立てると思えば些末なことだった。












 その後、しばらく天使様は姿を見せなかった。最初の数日は寂しい思いをしていたし、そわそわと普段以上に

礼拝堂の様子を見に行ってしまったこともあった。


 けれど、よく考えたら天使様は礼拝堂に来て私と過ごす以外に多くの使命があるはずなのだ。祈りを捧げるために各地をまわっているのだろうし、きっと他のシスターにだって顔を見せる時間がある。そう思うと、天使様との時間を望んでいた自分の烏滸がましさを恥ずかしく感じた。


 しかし、そうやって割り切るようになってから数日が経った頃、天使様は再び私のいる礼拝堂を訪れた。いつものように気配も無く突然現れ、以前と変わらぬ優しい笑顔をたたえながらただその場に佇んでいる。


「天使様……!?」


「こちらにおいで。大切な話があります」


 久々に会えた驚きと喜びを何とか抑えながら跪いて挨拶をすると、天使様はそう言って私に手招きをしてきた。不思議に思いながらも、指示された通りに天使様の目の前で座り込む。


「エレナはいつもよく働いてくれていますね。お前の献身を、神もきっと見ていることでしょう」


「っ、わ、え……?」


 天使様は距離の近づいた私に柔らかな声でそう言いながら、優しく頭を撫でてきた。私は突然のことに間抜けな声をあげてしまい、頬が熱くなるのを感じた。


「そ、そんな、私には過ぎたお言葉です……!神の使いである天使様のお役に立つことが、私達の幸福なのですから」


 褒め言葉だけでも嬉しいのに、まさか撫でていただけるなんて。褒められた喜びと頭に触れた天使様のあたたかな手の感触を噛み締めていると、頭上から何かが聞こえた。


「……随分と健気なことだ」


「……?あの、今何か……?」


 天使様が何かを言ったのはわかるが、小さくて内容が聞き取れなかった。


「いいえ、ただの独り言ですよ。今日は、そんなエレナにしか頼めないことを伝えに来たのです」


「私にしか……?ええ、天使様がお求めならば、私に出来ることは何だっていたします」


 まだ先ほどの言葉が何だったのか気になっていたが、私にしか頼めないという響きの方に意識が引っ張られる。今までもいくつか頼み事をされてきたがこのような言い方は初めてだったので、いつもよりも気を引き締めて次の言葉を待っていた。


「お前の魂を私に差し出しなさい。エレナのように善良な者の魂を捧げて祈れば、きっと街の皆が幸福に暮らせるほどの平和が訪れるでしょう」


 そんな天使様のお言葉に私は一瞬固まった。どんなことを言われても応えるつもりだったが、流石に魂を渡す心の準備はできていなかった。魂を差し出すということは、つまり、私はこの世を去らなければならないということだろうか。

 

 いや、魂を求められていること自体は別に構わないのだ。シスターを志した時から、神に生涯を捧げる覚悟は出来ていたのだから。それでも、こうして躊躇ってしまうのは……


「あの、天使様、それは少しだけ……お待ちいただけないでしょうか」


「……私の言うことが、聞けないのですか?」


 僅かに声のトーンを落とした天使様に私は慌てて弁明する。それは違うのだと、あなたを悲しませたいわけではないのだと伝わるように。


「い、いいえっ、そうではありません!天使様の、貴方のためになるのなら、この身は喜んで差し出します。ただ……」


 言葉に詰まりながらも、本心を口にする。優しい天使様なら私の思いを理解してくれるかもしれないと、そんな少しの期待を込めながら深く頭を下げた。


「修道院の皆や街に住んでいる私の家族に、最後のお別れを言いたいのです。その後は必ずや天使様のもとに戻って参ります。どうか、どうか私に僅かばかりの時間をお与えください」


「……良いでしょう。今までのお前の献身に免じて願いを聞き入れます。ただし、今夜までには必ず私のもとに戻ると誓いなさい」

 

「っ、はい!天使様、心より感謝いたします!」


 やはり、天使様は優しく慈悲深い。私は感謝を伝えるやいなや急いで部屋に戻り、最低限の荷物を持って修道院を飛び出した。日が暮れる前に、まずは街にいる家族に会いに行こう。


 両親や兄妹は私が突然帰ってきたことに驚いていたけれど、あたたかく迎え入れてくれた。一緒に食事をして他愛のない会話を交わしていたらあっという間に時間は過ぎてしまって、日が落ち始めた頃に急いで家を出た。


 慌ただしい私の行動に呆れながらも「またいつでも帰っておいで」と言ってくれる皆の顔を見ていると、少し、ほんの少しだけ、修道院に引き返す足取りが重くなった。


 日が完全に落ちる頃に、ようやく修道院に帰り着く。余計な心配をかけたくないから家族には私がいなくなることを話さなかったけれど……他のシスター達には伝えておかないと、流石に迷惑をかけてしまう。それに同じ信徒なのだから、きっと私の状況や覚悟を理解してくださるはずだ。


 そう考えながら緊張で早くなった呼吸を整え、修道院長であるシスター・レオノーラの部屋のドアをノックした。


「失礼いたします。今、少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか」


「あら……その声はエレナ?良いわよ、中にお入りなさい」


 許可を得てから、静かにドアを開けて部屋の中に入る。滅多に訪れない修道院長の部屋は、アンティーク調の本棚に所狭しと並べられた宗教書や聖書に囲まれているが、見習いの私と同じくらい簡素なベッドや机など見慣れたものも置いてあって、不思議と落ち着く空間だった。


「あなたが訪ねてくるなんて珍しいわね。ちょうどお茶を淹れるところだったから、良ければいかが?」


「お気遣いありがとうございます、シスター・レオノーラ。でも、大丈夫です。実は今日は折いってのご相談があってお部屋まで伺ったのです」


 お茶の誘いを丁重に断り、早速本題に入ろうと話を切り出す。少し申し訳ないけれど、約束の夜までもうあまり時間がない。手短に要件を伝えたらすぐに礼拝堂へ向かうつもりでいた。


「私は、天使様にこの身と魂を捧げることを決めました。本日をもって見習いの身でこの修道院を抜けてしまうこと、今までのご恩をお返し出来ないことを、どうかお許しください」


「……少し待ちなさい、一体どういうことかしら?」


 深々と下げた頭越しに、シスター•レオノーラの怪訝そうな声が聞こえてきた。気持ちが先走りすぎて説明が足りていなかったようだと反省しつつ、言葉を加える。


「実は、少し前からこの修道院に訪れている天使様からの命を受けたのです。見習いではありますが、シスターとしてそれを全うするつもりです」


「……エレナ、それは本当?天使様にお会いしたの?」


「え、ええ。誓って本当です。天使様は確かにそう仰っていました。……お待ちください、もしやシスター・レオノーラはあの天使様をご存知ないのですか?てっきり、修道院長は把握している情報かと」


「確かに時折天使様はここを訪れるし、すぐにシスターの誰かから報告も受けるけれど……ここ最近私はそのような知らせを聞いていないわ。それに、身と魂を捧げるというのは?」


「その天使様が今日、私の魂を捧げてほしいとお求めになられたのです。平和の祈りのために必要なのだと」


「なっ……!?」


 私の言葉にシスター•レオノーラは絶句し、両手で口元をおさえた。何かまずいことを言ってしまったかと眉根を寄せていると、彼女は呻くような声で信じられないことを口にした。


「ああ、なんてこと……!エレナ、それは天使様じゃないわ!」


「えっ……?」


 驚く私をよそに、シスター・レオノーラは深刻そうに言葉を続ける。


「天使様が魂を要求するなんて聞いたことが無い。天使を騙る不敬な人間か、あるいは……悪魔の可能性も」


「あ、悪魔、ですか?あの方が悪魔なんて、そんな……」


「信じられないのも無理はないわ。けれど魂を要求するなんて話、悪魔の伝承以外で聞いたことがないの」


 シスター・レオノーラはそう言って少しの間考え込んだ後、真剣な表情で再び口を開いた。


「……実は、悪魔の存在については私もその伝承でしか聞いたことが無いのです。それ故に大雑把な特徴しかわからない。私が直接出向いて、その方の正体を確かめます」


「わ、私も一緒に行きます!あの方がどんな存在であれ、今回のことは私が招いてしまったことです。シスターには及ばないかもしれませんが、少しでも力に……!」


 突然進んでいく話においていかれそうになりながらも、ハッとしてそう提案する。元々は私だけの問題だと思っていたのに、誰かを巻き込んだ上にひとりでその場に行かせるなんて、いくら頼りになる修道院長相手でも申し訳なかった。


「駄目よ、危険だわ。人間ならまだしも、悪魔であれば間違いなく戦闘が起こります」


「で、でも……!」


「……ああでも、そうね。もしも悪魔の目的があなただとしたら、ここに1人で残す方が危ないかもしれないわね。着いてきていいわ、でも絶対に私の側を離れないでちょうだい。約束よ」


「……はいっ!」


 約束、という言葉に天使様との会話が頭をよぎる。夜までには戻ると言ったのにこんなことになってしまって、あの方は怒るだろうか。なんだか大事になってしまったと、私はまだどこか他人事のような気分でいた。何より、あの美しい天使様が悪魔かもしれないなんて話が俄かには信じ難かったのだ。


 一度部屋に戻って準備をするように指示され、急いでシスターの正装に着替えて待ち合わせ場所に向かう。道中はシスター・レオノーラと2人きりだと思っていたのだが、他にも何人かのシスターや、エクソシストと呼ばれる悪魔祓いを専門とする人々が共に礼拝堂へと向かっていた。


 全員が入り口の前に集まったことを確認した後、エクソシストの1人が乱暴に礼拝堂のドアを開け放ち、威嚇するように大きな声で叫んだ。


「天使様を騙る不敬者め!ここから立ち去れ!」


 そっと中の様子を覗くと、天使様はいつもの場所でひとり佇んでいた。約束通り夜に礼拝堂に来て私を待っていたのだとわかってしまい、罪悪感で胸が痛む。


 天使様は怒鳴られても表情も変えずにただこちらの方を見ていたが、シスター・レオノーラの後ろに隠れるように立っていた私と目が合った途端、口元を歪ませ忌々しそうに言葉を放った。


「──エレナ、約束を違えたな?」


 その直後、強い怒りを感じさせる咆哮とともに、天使様から私にもはっきりとわかるほど凄まじい障気が漂うのを感じた。蜂蜜みたいに優しく輝いていた金色の目は血走ったような真紅に染まり、その背中からは醜い黒で染まった悍ましい羽が生えていく。今までの天使様とは似ても似つかないその姿を前にして、私は無意識に後ずさってしまった。


「あの黒い羽と禍々しい気配……!間違いない、あれこそが悪魔だ!」


 誰かがそう叫んだ。それは、瞬きの間の出来事だった。


 天使様……悪魔が視界から消えたと認識した直後、ぐちゃりと、すぐ近くでとても嫌な音がした。続いて、複数の重たい何かが地面に倒れる音が響く。


 気づいた時には、悪魔がすぐそこに立っていた。状況を理解する間もなく恐怖に喉が引き攣り、悲鳴ともつかない掠れた声があがる。思わず背けた視線の先、悪魔の手は、意識を失ったシスター•レオノーラの首を締め上げんばかりに無遠慮に掴んでいた。


「今一度言おう。この者達の命が惜しくば、お前の魂を差し出せ」


 怒気をはらんだ目は真っ直ぐに私を捉えている。あまりの威圧感に、視線を外すことすらできなかった。視界の端に映る悪魔の美しい白髪は飛び散った鮮やかな赤で汚れていて、周りを見渡さずとも何が起こったのかを理解してしまった。


 目の前の悪魔の言葉に、ただ震えながら頷く。無力な私は、ごめんなさい、ごめんなさいと、シスター達に対してか悪魔に対してかわからない懺悔の言葉を繰り返すことしかできなかった。


 シスター達をここに連れてこなければ。最初から大人しく言うことを聞いておけば。ああ違う、私がこの悪魔の言葉を簡単に信じたせいで、こんなことになってしまった。


 混乱する頭の中でぐるぐると後悔が渦巻くが、もう遅かった。満足気に笑う悪魔の手が、私の方へと伸びてくる。失意の中で今度こそ魂を差し出す覚悟を決めて、固く、固く目を閉じた。




──悪魔に魂を捧げてしまった者がどうなるかを少女が知るのは、もう少し先のお話。


※以下、読後閲覧推奨のキャラ設定&その後の妄想(読まなくても大丈夫です)


・エレナ

見習いシスター。小さい頃から街でお世話になっていたシスターに憧れていて、入会できる年齢になってすぐに修道生活を始めた。修道院では最年少だが真面目でよく働き、敬虔な信徒でもあるため皆から可愛がられていた。「天使様」になら本気で魂を捧げても良いと考えていたが、悪魔の姿を目にしてからは恐怖の方が勝っているので半ば諦めの状態で魂の譲渡を承諾している。エレナはこの時点で自分の人生が終わると思っているが、目が覚めたら知らない世界にいて上機嫌の悪魔が自分を見ているから悲鳴をあげることになるし、少し後に自分が魂を差し出したことで悪魔の眷属にされてしまったことを知って絶望する。


・天使様(悪魔)

うまく天使っぽく擬態していただけで、本来は横柄で性格の悪い悪魔。何となく立ち寄った礼拝堂でエレナを見かけ、どうやら自分を天使と勘違いしていることに好奇心を抱いて天使のふりを続けていた。最初はただの気まぐれだったが、自分のために健気に働き捧げ物までするエレナをだんだんと気に入り最終的に魂を差し出させて強制的に眷属にすることを決めた。物事が自分の思い通りに進まないと気が済まないのでエレナが約束を破ったと思った時はめちゃくちゃにキレていたし、仮に今後エレナが悪魔に逆らったりした場合は普通に手が出る可能性もある。ただ眷属は基本主人に逆らえないし一定以上側を離れることも許されず主人が死ぬと同時に死ぬ仕様なので魂を売ってしまった時点で逃げられずに詰んでいる。

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