表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【累計PV80万突破!!】出会い系アプリから始まる結婚生活 ~童貞ラブコメ作家が結婚したのが女子高生だった件~  作者: 結乃拓也
第3章 【 夏だ! 水着だ! 浴衣だ! (7月~8月編)】編
128/388

第121話 『 ダメな旦那さん。しっかり手綱を握り続けてくださいね 』

なんか、毎日投稿する流れになってるんですけど……。毎日投稿はきちぃんですけど。でもっ、癖になってしまったんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

 週末。


「準備できたか」

「はい」


 支度を整えた美月がリビングへやってきて、晴はパソコンを閉じた。

 よ、と立ち上がり、晴は普段とは装いの違う――浴衣姿の妻の元へ歩み寄る。


「どうでしょうか?」

「ん。可愛いと思うぞ」


 翻る美月がそう聞いてきて、晴は素直に感想を伝えた。


「まぁ、もっと大人しめの色を選ぶと思ったが、白とは珍しいな」

「ふふ。たまにはこういうのもいいでしょう?」

「お前は基本なんでも似合うからな。白もいい」


 口に手を当てて微笑む姿も非常に妖艶だった。


 美月が選んだのは、白を基調とし、水色の刺繍が施された浴衣だ。彼女にしては珍しい、明るい色のチョイスだった。


「髪も浴衣と似合ってる」

「ふふ。貴方と花火デートですからね。気合入れました」


 本日の美月の髪型はクラウンハーフアップと呼ばれるもの。両サイドを編み込み、それを後ろで束ねるヘアアレンジだ。女子の間ではお姫様みたいだと評判のようだが、美月の美貌も相まって本当に物語から出てきたヒロインのようだった。


「しかし、お前本当にすげえな。こんな髪型自分一人で出来るのか」

「慣れですよ、慣れ」


 美月はそう言うが、晴がやろうとしたらおそらく年単位は掛かると思った。

 プロ顔負けの技術を目の当たりにして、晴もわずかにテンションが上がる。


「これすげー。ずっと見てられる」

「うふふ。そうでしょう、凄いでしょう」


 こくこくと頷けば、美月も持ち上げられて気分が良いのか鼻を鳴らした。


「気が済むまで眺めていいですよ」

「……触るのは?」

「崩れる可能性があるのでなるべく触らないでください」


 了解、と頷きつつ美月の髪を眺める。


「今はダメですけど、家に帰ってからなら触ってもいいですよ」

「マジか。でも崩れるの勿体ないな」


 最後に崩すのには変わりないが、やはり綺麗なものを崩すのに抵抗があった。

 物惜しいなと思いながら美月の髪を見ていると、


「じゃあ明日もこの髪型で過ごしてあげましょうか?」

「それはいい。こういうのは定期的に拝むから感動するんだ。一番美味いメシだって毎日出されたら飽きるだろ」

「この髪型とご飯を比べられても釈然としないんですけど……」


 でも理解はしてくれたらしい。


「それじゃあ、晴さんと特別なデートする時にこの髪型にしましょうかね」

「特別なデートってなんだよ」


 失笑すれば、美月が答えた。


「たくさんありますよ。クリスマスデートだったり、初詣だったり――結婚記念日だったり」

「全部まだ先だな」 


 結婚記念日、という単語に少し頬を赤らめた美月に、晴は素っ気なく返す。


「えぇ。まだまだ先ですね。でも、二人で過ごしていたらあっという間ですよ」

「そういうのも大切にしていけるかな」

「大丈夫。貴方が忘れても私が引っ張り出してあげます」

「引っ張り出されるのか……」


 不安交じりにぽつりと呟けば、妻は胸を張りながらそう言った。


 思わず苦笑すれば、美月はリビングに掛けられたカレンダーを見つめながら言った。


「あそこに、どんどんデートする日を書いていきますからね」

「はっ。なんだそれ。まるで熱々のカップルじゃねえか」

「熱々じゃなくとも、デートする日を決めないと貴方が原稿作業を管理するのが大変になるでしょう?」

「気遣ってくれてどうも」


 既に我が家の家計簿は妻である美月が管理している。そして、晴の仕事の予定も徐々に美月に管理されつつあった。


「べつに急に予定を入れて執筆する時間を潰すのもアリですけど」

「そんなことしたら流石の俺も怒るぞ」

「はーい。でも、だからこそちゃんと休みは入れてくださいね」

「分かってるよ」


 定期的に入れる休み。その全部は、これから妻の予定に合せることになりそうだった。


 大変な人生になりそうだ、と肩を落としていると、美月が不気味な笑みを浮かべながら言った。


「小説もいいですけど、ちゃんと妻である私に構ってくれないと家を出て行きますからね」

「うん。……冗談でも言うの止めような」

「冗談じゃありませんけど」


 しれっと返した美月に、晴の背筋に怖気が走った。


「既にお前ナシの生活じゃ俺が死ぬって分かってるだろ」


 ジト目を向けて抗議すれば、美月は「だからですよ」と口許を緩めた。

 それから、美月は自分の指を晴の唇に当ててくると、


「私に愛想尽かされたら死んじゃうダメな旦那さん。妻が呆れないように、しっかり手綱を握り続けてくださいね?」

「当たり前だろ。旦那だからな」


 可愛らしく挑発する美月に、晴は相変わらず淡泊に誓ったのだった。


誰かこの毎日投稿ループに終止符を打ってくれ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 読者としては毎日投稿も嬉しいですが、作品が続くことのほうが嬉しいのでしっかりと休んでください! たまには映画とかどうですか?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ