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【累計PV80万突破!!】出会い系アプリから始まる結婚生活 ~童貞ラブコメ作家が結婚したのが女子高生だった件~  作者: 結乃拓也
第3章 【 夏だ! 水着だ! 浴衣だ! (7月~8月編)】編
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第113話 『 揶揄うと思いますか? 』

あらすじで既に目に触れているとは思いますが、何と本作が累計PV10万を突破しました。

連載が始まってもうすぐ三カ月になりますが、まさかここまで大勢の方に読んでもらえるとは思ってませんでした。感謝の土下座ァァァァァァ!!!



 夏休みといえど、美月にはバイトがある。


「あれ、どうしたんですか晴さん」

「たまにはいいだろ」


 chiffonの前で待っていると、美月が珍しい、と言いたげな視線を送って来た。

 先月から美月の迎えはなくなった晴だが、前述通りたまには迎えに来てもいいかなと思った。

 ぶっきらぼうに言った晴に、美月はにやにやと意地悪な笑みを浮かべた。


「まさか、私に早く会いたくて迎えに来ちゃったんですか」

「それも一理ある」

「まさか肯定されるとは思いませんでした⁉」


 素直になれば驚かれて、たまらず不服になる。


「なんでそんな驚く」

「そりゃ驚きますよ。だって貴方の口から私に会いたい、なんて言うんですから」

「べつに言ってはないが」

「一理あると言ったでしょう。同義ですよ」


 そうかな、と小首を傾げれば、美月はそうです、と強く肯定させてきた。


「理由はなんでもいい。さっさと帰るぞ」

「そうですね。夜も遅いですし」


 美月は晴の言葉に嬉しそうにしているが、晴本人は至って平常なのでとりあえず美月の手を握って歩き出す。


「手も繋いじゃって……これは余程寂しかったと伺えます」

「こっちの方が男除けになるだろ」


 一理あります、と美月が微笑んだ。


「それで晴さん、迎えに来た本当の理由はなんです?」


 眉尻を下げた美月が聞いてきて、晴はそれに一瞥して言った。


「ジョギングついでだ」

「なるほど運動ですか……運動⁉」

「おい、どんだけ驚くんだ」

「当然でしょう。あの家から出たがりな貴方が運動だなんて……明日は台風かな」


 な訳あるか、とツコッミつつ晴は口を尖らせた。


「俺だって運動したくてしてるんじゃない」

「ならどうして運動なんてしてるんです?」

「お前の美味いメシを食う為だ」


 晴の言葉に困惑する美月。

 そんな美月に視線だけくれると、晴は淡々と答えた。


「お前のメシは誇張抜きに美味い。ただ、それを何も気にせずバクバク食べると太るという欠陥に気付いた」

「なるほど。だから運動してるんですね。太らないように」


 そう言って、美月は晴のお腹を抓んできた。


「……と言う割には太ってないですよね」

「筋トレしてるしな」

「いつ?」


 私知りませんけど、と美月が視線で訴えてきた。


「お前に隠れてやってる」

「言ってくれれば一緒にやるのに」

「なんか揶揄われそうだったから言わんかった」

「揶揄うと思いますか?」

「そういう目をしてる奴が言うな」


 真面目な声音とは対照的に、美月の口はニヤニヤと邪悪に歪んでいた。

 とりあえず白い額にデコピンを食らわせつつ、晴は一拍吐いて、


「お前だって旦那の腹がぷよぷよだったら嫌だろ」

「私はなんとも思いませんよ。むしろ嬉しいくらいです」

「なんで嬉しいのか気になるけど、聞かないでおくか……」


 なんか少しいけないものを垣間見た気がした。

 以前、華が「娘がヤバイ方向に成長してる」と言った意味が分かって気がして、晴は妻の闇に触れないように話を進めた。


「お前がどう思っていようが、俺が嫌なんだ。なんかこう……おっさんになった気分になる」

「理由はなんであれ、健康でいようと思うのは殊勝な心掛けですね」


 美月が嬉しそうにはにかむ。

 それから美月は「たしかに」と指を口にあてると、


「最近、晴さんの体を見る度に違和感は感じてましたけど、正体はそれだったんですね」

「プールの時にはせめて体を引き締めたいと思って努力した」

「誰の為に?」

「自分の為に決まってるだろ」


 みっともない肉体など晒せるかと口を尖らせれば、美月は不服気に頬を膨らませた。


「そこは、私の為って言ってくれた方が女の子は喜びますよ」

「そうか。ならお前の為だ」

「いや、後出しで言われても何も嬉しくないんですけど」


 美月は呆れた風にため息を吐く。


「そういう人ですよね貴方って。ラブコメ作家のくせに現実の女の子……ましてや妻の喜ぶ台詞を全然言わない」

「悪かったな淡泊で」


 叱られてしまった。

 そして、その後に美月はくすっと笑うと、


「でもいいですよ。貴方が言葉で伝えるのが下手というのは知ってますし、その代わりに行動で私に好きだと証明してくれるので」

「――――」

「こうして迎えに来てくれることも証明の一つです」


 美月はきゅっ、と少し晴の手を強く握った。

 その手を晴もきゅっと握り返せば、


「なら、家に帰ったらたっぷり証明しないとだな」

「……ペース考えましょう、って前に約束したじゃないですか」


 ニヤリと口角を上げれば、美月の顔がたまらず赤くなる。


「まだ何も言ってないけど、あれあれ、美月ちゃんは俺の言葉にナニを想像したのかな?」

「べ、べつに至って厭らしいことは想像してませんけどっ」

「その反応がもう答えなんだよなぁ」


 耳まで赤く染め上げた美月に苦笑しながら、晴は家路に着く。

 とりあえず、家に帰ったら美月のご所望通り行動で愛を証明しようと思ったのは、愛情よりも悪戯心が勝ったからである。

今週2話更新してたのはぶっちゃけ「あ、イケるな、と思った」からというのもある。おかげでストックが0です。さらに今週ずっとバタバタしてたので土曜日分の更新が危ういです。おかげで10万突破が素直に喜べなくなりました。

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[一言] 累計PV10万おめでとうございます!ご褒美はやっぱりお肉ですか?
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