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霊感中年中岡真由香の事件簿?  作者: ミズモリ
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霊感中年中岡真由香の事件簿?(4)

真由香「あ、あたしの不甲斐なさが晒されちゃうー!」


 狼狽えてる主役はおいといて、お読み頂けると、幸いです。

 宜しくお願い致します。


真由香「よ、宜しく……お願い……致します……(*T^T)」


 何故泣く。


真由香「こ、こんなあたしの恥部を晒さけ出す内容になるなんて……(*T^T)」


 そりゃ、修行時代の内容だもの。当たり前でしょう?


真由香「別の作品では、現在のあたしが、活躍してるのにぃ~(TдT)」


 あーもーつべこべ言うんじゃありません!


 読者様。お見苦しいところをお見せしました(^_^;)


 改めて、宜しくお願い致します!<(_ _*)>


 酔っ払いのスポーツカーはどんどん近づいて来る。


「不味いよ! 下手すると接触しちゃうよ!」


 みーちゃんは、ハラハラしているのか叫ぶような声音になっている。


 真由香も怖い! が、どうすればいいのか思いつかない。


 と、思いながらもバックミラーを改めて()ていると――


(何……あれ?)


 スポーツカーのボンネットに何かが乗っている。


 長い髪をなびかせて、スカートを履いた女性らしきシルエットが視えてしまった。


(え、えーと。みーちゃんには視えないのかしら……って、自覚があるようでないんだから、視えるはずがないわね)


 こうなると、意地でもあのスポーツカーに近づいてはいけない。のだが……。


(えーと、えーと、次の信号右に曲がったらお師匠様のお店なんだけど~)  


 その信号が赤に変わり掛かっている。


(あぁあ~! このままだとスポーツカーと接触――は、避けられてもニアミスしちゃう~!) 


 ビクつく真由香の脳裏に、ふと、お師匠様の言葉が甦る。


『貴女は強い。そこら辺の浮遊霊も悪霊も、積極的に貴女に害を与えることは出来ない。せいぜいが、恐がらせる程度。貴女に取り()くなんて真似は出来やしませんよ』 


 ――貴女に害を与えることは出来ない。

 

(そうだったわ!) 


 その言葉を思い出した真由香は、バックミラー越しにスポーツカーの上に乗っている女性の霊らしきモノを睨む。


(消えろ!)


 と、強い念を込めて。

 すると同時にスポーツカーの上に乗っていた女性の霊らしきモノが霧散した。迫って来ていたスポーツカーの速度は見る見る落ちて、道路脇にあるコンビニへと入って行く。


「やった!」


 思わず声を出した真由香は、信号が赤になったことにギリギリで気づき、直後に急ブレーキを踏んだ。


 ――ギキキィッ!!


 先ほどブレーキを踏んだときとは比べものにならない負荷が体に掛かる。


「――っ!」


 みーちゃんが小さく呻く。

 

「みーちゃんごめん! 大丈夫!?」


 健康体の真由香でさえ、シートベルトが体に食い込み痛かったのだ。 

 本来ならば外へと出られないみーちゃんにはどれほどの負荷が掛かってしまったのか。


 真由香は少し青ざめた。


「……だ、大丈夫。シートベルトが痛かったけど大丈夫だから……」


 みーちゃんは苦しげに、しかしながら、小さな声ではっきりと答えた。 


「本当にごめんね! 出来るだけ丁寧な運転でお師匠様のお店まで行くからね」


 信号が青に切り替わると同時に、真由香の車はゆっくりと右折して、国道から外れた脇道にある師匠の店の駐車場へと入って行った。



 真由香の師匠の料亭には灯りが付いている。

 今夜もお店が繁盛しているようだ。

 駐車場の空きは少ない。


(あっ! と! お師匠様に先に連絡入れなきゃ)


 真由香はバッグからスマホを取り出すと、師匠に電話を掛けた。


『もしもし、中岡さん。今日はどうしました? まだ、まともに修行が出来ていないでしょう?』


 ――ギクッ!


 と、怯える真由香。


(なんにも言ってないのに、どうしてお師匠様にはあたしがまともに修行出来ていないことが解るのかしら……じゃなくて! みーちゃんのこと話さないと)


 真由香は軽く深呼吸してから話し出す。


「えーと、ですね。実はみーちゃんが――」 

『? 誰です? みーちゃんとは?』


 真由香がみーちゃんの名前を出すと、師匠は疑問符付きの言葉を被せて来た。


「あ、えーと、すみません。みーちゃんじゃ解りませんよね。えーと……」


 それっきり、続く言葉が出て来ない。


(あれ? みーちゃんのフルネームって……)


 沈黙してしまった真由香を訝しんだのか、師匠がスマホを通して問い掛けて来る。

 

『みーちゃんはどんな人ですか? 私も知っている人でしょうか?』

「は、はい。お師匠様も知っている人です。あたしの友人で、原因不明の大きな病気にかかったけれど、九死に一生を得た人なんです。お師匠様のL○NEにも名前が登録されてるはずなんですけど……。どうしよう? あたし、みーちゃんのフルネームが出て来ないんです。これってどう言うことでしょうか?」

「…………」


 スマホの向こうで少し長めの沈黙が続く。


 どうやら、真由香の師匠であるユナが該当する人物を記憶から引っ張り出しているらしい。


『もしかして、風雅(ふうが)さんのことでしょうか?』

「風雅……?」

『私のL○NEに名前が登録されていて、原因不明の病気で九死に一生を得た人でしょう? そして中岡さんのご友人。違いますか?』


 真由香は思わずみーちゃんの顔を見た。


(えーと……風雅……?)


 聞き覚えのある名前だ。

 しかし、それが自分の隣に座っているみーちゃんとは結びつかない。


「……今、あたしはお師匠様のお店の駐車場に車を停めています。『風雅』と言う名前には聞き覚えはありますが、あたしの隣に座っているみーちゃんが『風雅』さんなのか、判断がつきません……彼女は……誰なんでしょう?」


 真由香の言葉を聞いた師匠は、『少し待って下さいね。隣にいる方を下手に刺激しないようにお願いします』と返して、沈黙……いや、スマホの向こう側から、店内の声が聞こえている。


 駐車場を見る限り、お店は当然忙しいのだろう。


 ――それから数分後。


 真由香は祈るような気持ちで、チラチラとみーちゃんを見るが、みーちゃんは怠そうに、ぐったりと座席に持たれて目を閉じている。


(……間違いなくみーちゃんだと思うけど……L◯NEにも『みーちゃん』って登録されていたし……あ、お師匠様と通話中だけど、L◯NE開いて確かめてみよう……) 


 とL◯NEアプリを開こうとするが――


『中岡さん。お待たせしました。お店の忙しさが一息つきましたから、今からそちらに行きますね。中岡さんの隣にいる方は私も初めて見る方です』


 真由香の師匠ユナは、忙しい最中にも関わらず、しっかり霊視してくれていたようだった。 

真由香「お、お読み頂きありがとうございま……す(-_-;)」


 読者様に対してその態度はなに!?

 前話までの威勢のよさはどこへいった!?


真由香「う、うぐぅ(-ω-;)……読者様。ありがとうございます。次話も宜しくお願い致しま……す<(_ _*)>」


 ……観念しなさい。まったくもう!

 

 読者様お読み頂きありがとうございます。

 次話も宜しくお願い致します<(_ _*)>

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