20話:母がクルーズに感動
廊下の色調も穏やかな感じで、毎朝配達される船内新聞「プリンセス・パター」は入口横の客室番号の下にある新聞受けに前日の夜の内に入れられていました。客室は海側バルコニー付でした。
客室内のインテリアはデザインも材質も中々良く落ち着いた感じで過ごし易い部屋でした。一日に2回やってくれるベッドメークも丁寧で、夕方のベッドメークではベッドの上に毎日プリンセスクルーズと名の付いた チョコレートが2枚置いてありました。
デスクの上には電気ケトルと日本茶ティーバッグ・湯呑茶碗一式が置いてあり、夜私達がディナーに行っている間のベッドメークの時に新しい物を補充してくれるので日本人の我々にはありがたいサービスでした。
私達の客室のバルコニーは、奥行もあり広々としていました。上階にはマンション程度の奥行と広さのバルコニーの客室もあった。夕食は6階のインターナショナル・ダイニング。
他のダイニングにも行けたのですが、ここで仲良くなったお仲間たちと話がしたいので最後までずっとここでした。2回制で私達は早番「ファースト・シーティング」の17:30からのクラス。
8席の大きな円テーブルには私達を含めて夫婦組が3組と父娘組が1組で、すぐ仲良くなった。4月14日、月曜に横浜港を出港し、4月15日、火曜に名古屋、4月16日、水曜日に大阪、18日、金曜に那覇。
19日、土曜に台湾の基隆、22日、火曜に、横浜港に帰って来る。クルーズ船はダイヤモンド・プリンセスというイギリス船籍でアメリカのクルーズ会社の日本支社が運航する115875トンのクルーズ船。
2014年4月14日、月曜のディナーの時、初めてお会いする皆さんとも楽しくお話が出来るようになっていた頃。突然、夫妻の前にローソクを灯した10cm角位の四角いバースデーケーキに船長からのサイン入りのバースデーカードが添えられて置かれた。
その後、数人のスタッフ・ウエイター達が、ハッピー・バースデー・を唄い出した。その他、数日後のディナーの時、今度は同じテーブルの1組のご夫妻の前に、同じデコレーションケーキとカードが送られた。
当のご夫妻は何事か分からず目を丸くした。スタッフに「ハッピー・アニバーサリー!」と云われても狐につままれたような表情。「ハッピー・ウエディング・アニバーサリー! コングラチュレーション!」と云われてもまだぽかんとしていた。
それを見て、テーブルのお仲間達が、拍手喝采をして後、大笑いとなった。実は、この日が、ご夫妻の結婚記念日。ご夫妻は、何ゆえに、結婚記念日が分かったのだろうと不思議がり、テーブルはひとしきりこの話題で持ちきり。
こんなことがあったのでテーブルのお仲間達とは一気に打ち解け合い毎晩顔を合わせるお仲間達との話題が楽しく夜になるのが待ち遠しい程でした。フォーマル・ナイトの時は必ずインターナショナル・ダイニング入口の近くでドレスアップした人の記念撮影。
クルーズ中、運良く晴れだったので、朝食はいつも航跡を見ながら14階のビュッフェのオープンデッキで爽やかな潮風を感じながら食べていました。ここでは仲良しになった日本人女性のスタッフがいつもジュースなどの飲み物やコーヒーを持って来てくれた。
ダイヤモンド・プリンセスの船首は薄く口をひらいた鳥のくちばしのようで、他の船では見掛けない形の船首なので以前から気になっていた。12階アロハデッキの船尾にあるプール・テラスから船の長い航跡を見ていると心が和んだ。
女房もお気に入りの場所。ダイヤモンド・プリンセスはイギリス船籍の船なので、寄港地に入港する時はこのフラッグポールにイギリスの船舶旗「赤無地の旗の左上角にユニオンジャック」が掲げられました。
16階、船尾のオアシス・デッキから15階、から見た長い航跡で、海と航跡の透き通るようなブルーが息を呑むほど綺麗だった。
那覇からは、遠い、次の寄港地の台湾・基隆に翌日寄港のためか、午後15時に出港で14時半には帰船指示と滞在時間があまりにも短いので、那覇の観光ができなかった。シャンパンタワーにシャンパンを注ぐカップル。




