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2話:大学を出て店の手伝い、結婚と出産

 担当の先生が最初、脳梗塞か脳内出血、くも膜下出血を疑ったが、そうではなかったと言い、原因がわからないと言った。多分、何かの原因で脳内の血管が狭くなっているか、つまり始めているのかも知れないと言い当分入院するようにと言われた。


 数日後、痛みが治まって1972年秋に退院となった。そして、通常の血行を良くする薬と、頭痛の時、飲む薬をもらった。その後、特に激しい頭痛はなく1973年、東京農工大学の卒業を迎えた。


 卒業後、大手、中小企業を受験したが難病が災いして採用されなかった。失意のうちに普通免許だけ取った。しかたなく柳生敦夫は大学卒業後、自分の家の近所の雑貨屋の経理と在庫管理。その他、昼間だけ店番の仕事をさせてもらった。


 しかし、地元のニーズを的確につかみ、金物、電化製品全般の販売と設置、自転車、バイクの販売、文房具類まで取り扱うようになり、売上が、以前から倍増して、拝島商店の店主に喜ばれた。


 そして、就職後2年目の1974年1月に柳生敦夫24歳の時、昔、父が引き取って一緒に住んでいた斉藤梅子と結婚。その翌年25歳の時に再び強烈な頭痛で倒れた。入院後、脳血管狭窄症と診断された。


 その後、脳内を詳しく調べるために2週間経ち、脳の血流障害と診断された。そして血栓溶解のためにヘパリン注射をうち、真っ赤な顔になった。それを2週間続けて、頭痛が消えた。結局、8週間の入院後退院となった。


 しかし、治療費は100万円を越えた。しかし、父の柳生敏夫は、自分の資産を惜しげもなく、息子の治療のために使った。更に、息子の柳生敦夫の難病治療のための長期入院で治療費がかかり預金が500万円まで減ってしまった。


 柳生敦夫は、退院後、父の家の離れに住んだ。以前の敦夫のおっとりした性格が、神経質に性格に変わり、まるで別人のようになり、1974年3月10日に退院して自宅に帰ってきた。


 退院後、近くの商店の手伝いながら、自分の勉強してきた電子工学のコンピューターについての情報を興味を持ち、大学時代の友人と情報交換をしていた。その仲間達の中では、やがて、1人が1台のコンピューターを使う時代が来ると話していた。


 そして、アメリカ発の最新情報に興味を持った。特に、アメリカのゼロックスで小型コンピューターを製作したと言う情報を掴んでいた。日本で小型コンピューターを作るとしたら、東芝、日立、三菱電機、富士通、日本電気の会社名が上がっていた。


 友人達が、資本力のある日立、三菱電機、東芝が、最初にミニ・コンピューターを発売すると言った。しかし、ミニコンピュターは、単に、大型コンピューターを小さくしただけで、新しさに欠けると言った。


 それより、その先、1人が1台を持って使う、個人用コンピューターの時代が10年後、到来すると夢のような話をしていた。そして、その話を父、柳生敏夫に伝えて、投資で設けたいので100万円貸してくれと告げた。


そして、その金を日本電気にかけてみなかと言うと、面白いかも知れないと言い賛同してくれた。1974年6月、父の使っているN証券で、敦夫も証券口座を解説し、株の担当者に話すと、面白いかも知れないと述べた。


 日本電気株の株価が、下がったら電話を入れますと担当者が話した。その後、11月6日、早朝、日本電気を1150円で、8千株ずつ、920万円で買った。父の資産残金が300万円強になった。


 その後、奥さんの梅子さんが妊娠したとわかった。出産予定日が、1975年4月12日と告げられた。妊娠後の診察で双子と判明した。やがて1975年4月10日に、産婦人科病院に入院した。


 そして、4月12日、長男の柳生利一と長女、柳生愛子を出産した。柳生家では、敦夫の入院とか暗いニュースばかりだったので、久しぶりの明るいニュースに柳生家だけでなく近所の一族の分家や親戚筋でも大喜びしてくれた。


 その結果、多くの誕生祝いをもらった。しかし、柳生家では、敦夫の母の律子さんが、一生懸命、梅子さんの身の回りの世話と双子の面倒を見て、目が回るほどの忙しさかだった。そして、7月に梅子さんは、近くのスーパーへ仕事に出かけ始めた。

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