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14話:父の死と東日本大震災と

 2010年11月13日、父の敦夫が心臓の具合が悪くなり、近くの病院に入院した。主治医の先生の話によると、高齢で、心臓はかなり弱っていて、もしかしたら厳しいかも知れないと言われた。


 そして7日後、病状が悪化して、CCU「冠疾患集中治療室」に入り24時間体制で心電図など経過観察を続けることとなった。12月23日、電話が入って行くと父の意識がなくなっていて、その日の17時半、ご臨終ですと告げられた。


 その後、八王子郊外の斎場で、親戚など43人が出席して葬儀が行われ、荼毘にふされて、柳生家の菩提寺に葬られた。父の死後、母も気力を失い、沈みがちになった。しかし、近くの集会場でお茶のみ友達に励まされて次第に元気を取り戻し始めた。


 そして女友達達と日帰りのバス旅行に出かけるようになった。そして、年末には、昔の様な元気な母に戻った。やがて、2011年となった。この年は、アラブの春の嵐、チュニジアのジャスミン革命が、起こった。


 23年以上にわたったチュニジアのベンアリ政権崩壊で、専門家からは、反アラブ運動や中東諸国の長期政権に対する市民の反発につながる可能性を指摘する声も聞かれる。


 エジプト騒乱、29年間の長きにわたり大統領職にあり独裁政権を維持したムバーラクに対する反発が表面化し退陣を要求するデモが繰り返された。この騒乱で、ムバーラクは退陣し政権の長期独裁が終わった。


 リビア リビア騒乱。41年間というアフリカ諸国最長の政権を維持するムアンマル・アル=カッザーフィー大佐に対する退陣要求が高まった。一連の反政府運動は、チュニジアでのジャスミン革命が他のアラブ諸国に波及した騒乱のうちの一つとして数えられている。


 2011年は、世界的な異常気象の影響で、オーストラリアでは、過去数十年で最悪の事態となった。今回の洪水では、これまでに約20万人の生活に影響が出ており、オーストラリアのGDPを0.4%程度押し下げると予想されている。


 しかし、一部地域では新たな大雨による被害の拡大も懸念された。同じ南半球のブラジルでも豪雨による洪水や地滑りによる死者数が806人となったと発表。2万人を超える被災者が出た。


 2月には、オーストラリアの隣国、ニュージランド・クライストチャーチで大地震が起きた。地震被害による死者が155人に達したと発表。最終的な死者数は約240人に上るとの見方を示した。


 ニュージーランド政府当局は、地震発生後に発令された非常事態宣言を7日間延長。4月のアメリカ南部での竜巻、で死者数が少なくとも342人に上り米観測史上、2番目に多い犠牲者となった。


 3月、東日本大震災という、未曾有の大災害が起きた。東北、太平洋を震源とするマグニーチュード9.0と言う、とんでもない規模の地震だった。2011年3月11日、午後14時47分、父、柳生敦夫は、店番をしてると、大きな揺れを感じた。


 そして、店に陳列していた商品が、商品棚から落ちた。敦夫が、まず落ち着けと言い電気のブレーカーを落とした。外に出ようかと考えたが、このまま家の中にいようと言いはった。


 10分足らずで揺れが収まった。その後、懐中電灯と、電池の入っている、小型ラジオをつけてNHKの放送を息を潜めて聞いていると、東北の東、太平洋を震源とするマグニチュード9.0という巨大な地震が起北と報道。


 東北地方では洪水で家や車や人が流され、多数の死傷者が出ていると放送していた。また一部では、火の手が上がって火災が発生。東北の海岸から近い所は、壊滅状態と実況していた。この話を聞いて梅子も呆然として泣き出した。


 それを見て、気持ちはわかるが、こんな時こそ、落ち着いて、どうすべきか考えて行動すべきだと、敦夫が激励した。その後、敦夫が、水道をひねっても水が出なかった。次に、プロパンガスが使えるか、やってみようと言い試すと使えた。


 その後、大きなポットに入っている、お湯で、お茶を飲んだ。首都圏では、交通網が健全に麻痺して、仕事場や学校から自宅に帰る人の波が大きな国道を埋め尽くした。さらに一部では帰宅困難者を収容して、飲料水、食事を提供する大企業もあった様だ。

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