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以心伝心

 ヨクイさんとテロリンの頑張るその姿は、皆の原動力。以心伝心、二人のサンタの頑張りが、工場のサンタたちへと、しっかり、伝わっていきます。二人の様子を時々チラと見ながら、工場サンタたちは、その手を動かし続けます。

 森のおもちゃ工場はフル稼働、次次と、おもちゃが出来上がっていきます。ですが、まだまだ町中の子供たちの数には足りなそう。それでも、皆がくじけない、くじけそうにならないのは、ヨクイさんとテロリンの頑張りが在るから、何より、みんながいて、みんなの頑張りが在るから。

 一人から始まった頑張りが二人の頑張りに成って、それが森にいる皆の頑張りに成って、森の工場をガンガンと動かします!そしてその力は巡り巡って、二人の元へ、一人の元へと還ってゆきます。木材サンタも、おもちゃ工場に負けじと、フル稼働です。

「ヨッコイショ、と……。」

まぁるい、円皿の様な耳をしたサンタクロース、見るからに中身がギッシリと詰まっている、パンパンに膨れ上がった袋を運んでは、その「兄弟たち」がドッチャリと積まれた山の上へ、更にその上へと、積み重ねていきます。サンタが行ったり来たりをする度に、山はどんどん、どんどんと大きく成っていきます。

「フーッ……こんなにイッパイ……。」

ヨクイさん、一息ついて、汗を拭います。冬の空気の中での作業、息だけでなく、身体中から真っ白な湯気がホゥワ、ホゥワ、と立ち昇ります。

「……みんなが頑張ってくれているからだよね。」

積み上げた山を見つめるヨクイさん。今、子供たちの為、頑張っている森の工場の皆の姿が、皆の顔が、浮かび上がります。

 と、そこへ……ザッ、ザクッ、ザッ……白銀の絨毯を踏みしめる足音、ヨクイさんへ近付く二つの影が。それに気付いた円耳サンタ、「相棒」のクチバシサンタかな、と。

「?テロリン?あっ!」

振り向いたヨクイさんの前にいたのは……

「やあ、ヨクイさん。頑張ってるね。」

「シノン!ミクリット!」

工場のサンタたちがやって来たときと同じ出で立ちの二人組、その眼が月の様に神秘的なシノンと、長くてフサフサの耳がトレードマークのミクリットです。

だいぶ空いてしまいました……。

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