4話 幼馴染と深い溝
「マジかよ…あの高さから落ちて無事なのかよ」
呆気に取られる有人を尻目に真尋は相変わらず有人の背後に回る。
「ウフフフフフフフ…アハハハハハハハハハハ!」
「何がおかしい!?」
「だってぇ…アリー…もう終わってるのに気付かないんだもん…」
「えっ…?」
そう言われた瞬間、視界がいきなり下がる。普段ならありえないところまで。
首を斬られた。気付かない速さで。超遠距離型の真尋に。近接戦で。
アナウンスが響く。
『烏丸 有人 さん 生存不可 を 確認。戦闘 を 終了 します。』
アリーナに戻り、真尋に詰め寄る。
「何なんだ!あの魔法は!」
「んー…教えられないのよね…残念だけど…」
「何でだよ!教えろよ!」
「でも…教えられないものは教えられないもの…」
「どうして教えられないんだよ!脅されてるのか!?」
「もううるさい!静かにしないと殺すわよ!」
真尋からふたたび禍々しい魔気が出る。流石に俺もビビる。殺されたくないし。
そんなこんなで家まで帰る。そしてしっかり手洗いうがいを済ませ、ノートパソコンの前に座る。目的はもちろん真尋の魔術、魔気についてだ。
異常な気温上昇、真尋の暴走、この二つには恐らく因果関係がある、そう睨んだのだ。
しかし、そのような情報はひとつも出てこない。操る系の魔法だと、魔気が完全に異なるはずなので、あまり使われない(無知な犯罪者を除く)。また、得意属性も決まっている。特に遺伝や生後まもなく受けた魔気属性による影響だ。
───最も自分は超至近距離でかなり強力な魔気を受けたからだが。
幼児のうちに、検査が行われる。但し、俺たちは一斉診断だった。診断結果、真尋は光系の魔法、俺は本来なら風系魔法だ。
本来、使える属性は基本、得意属性のみで、ほかの属性は、基本魔法くらいの物だ。どう足掻いても真尋は闇属性の自己強化魔法は使えない。
一体誰が何のために?
───まさか。
一瞬嫌な考えが頭をよぎる。
なんかパッとしねぇなって感じの回でした←おい
さて真尋はどうしてこうなったのか!
おいおい分かっていきますので続きを乞うご期待下さい()