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悪運少年と闇堕少女  作者: 試作2号機
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1話 宿題なんざ後回しで

 「“氷”“冷凍(フローズン)”!…これでしばらくは()つぞ。」

 手馴れた手つきで食品を凍らせていく彼の名は、烏丸(からすま) 有人(ありと)

 例の1件から魔術を使用できるようになったものだ。強い魔力に当てられ、使用できるようになったものと見られている。

 「ああ…もう暑ぃ…やばい…溶ける…“(ウインド)”“微風(ブリーズ)”」

 発生させた風源を位置固定し、涼む。にしてもだ。今年の夏は暑すぎる。政府や世界機関はその原因追求に勤しんでいるが、結果は発表されていない。取材陣が取り囲み、謝罪している画はよくテレビで流れる。

 「この暑いのも誰かが魔術でやってたりしてな。」

と言いつつ笑う。親は仕事で、今は夏休みのため、家には誰もいない。課題はやりたくなく、やることも無く暇なので修練場へ行くことにした。

 修練場は人が多く集まっている。主に暇を持て余した学生だ。

 「アリー!」

 そう呼んだのは同級生の須川(すがわ) 麻尋(まひろ)だ。

 「なんだ。まひろか…戦るか?」

 と、少しふざけて挑発すると、かなわないよ、と小声で返答する。いつもの流れだ。

 とりあえずランダムマッチングで戦う。初戦は後輩の並木(なみき) 炎二(えんじ)だった。

戦闘開始のブザーとともに突っ込んでくる。

「“(フレイム)”…“炎拳(フレイムスマッシュ)”!!」

「“氷”“三重(トリプル)”“(ケージ)”」

 特攻してくるエンジを避け、氷の檻に閉じ込める。

「うおおおおおおおおおおお!」

 彼はいつも通り檻を融かす。三重にした理由はこれだ。氷を融かすと水になる。彼の弱点属性となるのだ。

「なんの…これしき!」

 遂に彼は檻を破った。これは完全に予想外であった。もう一重掛けておくべきだった。と後悔する。

「昨日発現した新しい技見せてあげますよ…“具現”!“火剣(フレイムソード)”!」

 …まさか。一度ネットで見たことがある…そんな魔術を発現させるとは…

 唖然とする彼に向かい、エンジは剣を振り下ろす。

「うおっ!」

 エンジは間一髪で避けた有人に容赦なく追撃をするべく剣を振りあげる。

「く…あ…“氷”!“四重(クワトロ)”!“(ガード)!” “強守(プロテクト)!”」

 シュウウウウウウウウウウウウ…ともの凄い音とともに水蒸気を出しながら氷の盾は融けていく。

「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!初めて先輩に勝てる!」

「…“氷”“氷柱(アイスツァプフェン)”」

そういった彼の背後には有人がいた。

「すまんな。俺の勝ちだ。」

 トッ…と首筋に氷柱の先を当て、頸を掻き切る。ここで戦闘は終了する。どちらかが戦闘不能となった時点で終わりだ。

 戦闘が終わると、傷は全て回復する。

「くっそ〜…もう少しだったのにな〜…」

「まぁ、もっと頑張れよ。」

落ち込むエンジに声をかける。

第1話です。感想などあれば是非お願いします。

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