第21話 罠
俺達は追跡を開始した。ヤツが通った後ならば恐らく罠などに掛からない。一応だが魔力反応や周囲探知は怠らないようにするが。
暫く進むとヤツの痕跡が途切れた。しかしその先に痕跡が残っている。つまり…ここには罠があるため結界ごと転移したか何かでここを通過したという事だ。他に迂回するルートもなく、一本道であるのでおそらく確定演出なのだろう。なるほど。ここを通過しないと攻略できないイベントのようなものか…この塔を考えた人はよっぽどゲームとかサブカルチャー方面が好きな人とみえた。
仕方なく罠を起動する。ふむ。
「めんどくさい罠を置いてくれたのな…」
「俺はこういうの好きだけどな!まとめてきてくれるから火を伝播させやすいしな!」
「でも有人、これはさすがに多すぎだよね。」
「…うん。モンスターハウスって多くてもこれの4割くらいのはずだ…」
モンスターハウス…いや最早これモンスターシティなのでは?というレベルの多さだ。いや多すぎなんだけども!
「なぁ、これさ、まさかハンター達っていうオチとかないよな…」
珍しく炎二が震え声になっている。
「数からして可能性は否定出来ない。亡骸を利用している可能性もある。特にあそこのスケルトンの集団とか。」
煇羅は冷静に観察していた。そしてある共通点を見つけた。この短時間でのその発見は流石としかいいようがなかった。
「いいか、二人とも。僕が特定の魔物にマーキングする。マーキングが掛かった魔物は青白いオーラを纏う。それを優先して倒してくれ。僕はそれ以外の魔物を相手にする。」
「お、おう。…特定の魔物ってなんだ?」
炎二の質問に煇羅が答える。彼の観察結果によると、『元ハンターは防具を身につけている』『身につけた防具に特定の印がある』
この2つを見つけたらしい。特定の印とはハンターである証、各々所属するグループの紋章である。
紋章はだいたい都道府県章である。
有人達は東京のハンターグループに所属しているので東京都の紋章である。
「なぁ、ひとつ聞きたいんだが。」
「なんだ?俺は早く殲滅したいのだが。」
「…1つ提案がある。」
連投終わり!18話からです!
さてまたしばらく書きためてから投稿になりますので更新なくなります(´・ω・`)




