16話 大規模襲撃-再来-
あの第一次大規模襲撃から7年、追悼式典の最中、再び悲劇は起こった。
あの時と同じ、黒い穴だ…いや、黒い穴自体はたびたび観測されているのだが…
黒い穴。政府の公表した正式名では『次元転送穴』。これは魔物を遠隔地に召喚するシステムで、人間側はこのシステムを流用し、魔物が出現した地域まで飛んでいる。人間が扱う場合、黒い穴ではなく水色のような青い穴になる。
普通の襲撃ではなく大規模襲撃である、と一目で判断できる特徴がある。穴から赤黒い稲妻が出ている、という点だ。通常、魔物の転移による小規模襲撃ならば黒紫色の稲妻である。
追悼式典の参加者は魔法が使えない者が大半である。有人、煇羅、真尋ももちろん参加していた。彼らの友人も前回の襲撃で命を落としていたからだ。
今回は事前から起こるのではないかと魔術協会が予測していたため、厳戒態勢になっていたというのと煇羅が常時索敵していたため、最悪の事態は免れた。
しかし、相変わらず無尽蔵に出てくる古代生物兵の掃討にはかなりの時間を有する。
いや、掃討は不可能に近いだろう。生物兵との交戦は時間稼ぎの面が大きい。黒い穴の封鎖をしなければこの魔物は恐らく文字通り無尽蔵に出てくる。封鎖のための時間稼ぎである。が、今回は封鎖に時間がかからなかった。
悔しくも死者をゼロにすることは出来なかったが、それでも被害の拡大は防ぐことが出来た、として各メディアには大々的に取り上げられた。
しかし、今回の襲撃に疑問を覚える者が複数いた。主に魔術協会に対しあまりいい感情を持つことが出来ない者、である。魔術協会を疑っている有人もそのうちの一人であった。
一般的には予想が的中したことで協会を賞賛しているが、一部では魔術協会の仕業であるとか魔術協会が魔物と癒着しており、魔術協会の世間的地位を上げるために行ったひとつのパフォーマンスだという意見だ。
相変わらず協会も動いたようだが、いつもとは違い、半狂信的な集団がいつまでも魔術協会悪者説を否定し続けたため、皮肉にも魔術協会悪者説は広まって行った。いくら協会が火消しを行っても過激擁護派が否定し続け、残ってしまったのだ。
協会職員が悪者説を否定したことで一時的に抑えることは出来た。その上一時消火はおろか、噂を消している点について様々な団体は不利な話や噂を揉み消そうとする傾向にあり、ごく普通のことだ、と発言し、人々を納得させた。
トーラム復帰してハマりだした模様
PSO2とトーラムの両立は果たして可能なのか!?
次回!試作2号機寝不足で寝落ち!?さぁみんなも!レッツ悪運!(偽宣伝)
今更ながら…コメント2件ありがとうございます!(投稿する前は覚えてるのに投稿直前忘れるヤーツ←)
これからも頑張って執筆して行きます!ので!よろしくお願いします!




