魔女の館 魔女
鬼堂アリアさんは、話す。
「お二人は、魔女裁判はご存知で?」
「魔女裁判?」
「なんとなく分かります。確か無実の女性達が裁判で死刑にされたんですよね」
「詳しくすると少し違いますがそんな認識でいいです。」
私達は、なぜ魔女裁判の話をと思った。
「では、なぜあのようなことが起きたのでしょうか?」
私達は、首をかしげた。
『確か財産目的や英雄に成りたいやらいろんな説があるけど明確な理由まではなかったはずだよ』
「なにその財産や英雄に成りたいって目的?」
私は万理に疑問を投げ掛ける
『当時の裁判官は裁判で処刑した数でお金を貰えたんだよ、英雄願望のある人は、魔女を告発して魔女と断定したら英雄扱いされていたんだ』
「はぁなんでそうなるのよ?」
『だから明確な理由まではないんだよ、当時の人は精神が異常だったと言う人もいるんだから』
「理由があったとしたら」
『え?』
「理由があった?」
鬼堂アリアさんは、魔女裁判がなぜ起こったか理由を知っているような口振りだった。だから私は、質問した。
「あの、その理由はなんですか?」
アリアさんは、ニコリと言った。
「魔女が本当にいるからです。」
・・・・・・・・・
「何を言っているだって顔ですね」
その通りである
するとアリアさんは、人差し指を出した。
バリッイイイイイイイィ
空気が爆発するような音が鳴ると同時に机が凍りついた。
「うぉお!!」
「きゃあ!!」
『わあ!!』
私達は、驚いた。
『え!?なに!?どうなっているの!?』
万理が食いつく
「魔女裁判の原因それは、シンプル本当に魔女がいたからです。」
その答えに驚きを隠せない目の前にいる女性が魔女だと名乗った。
しかし万理が机を調べる
「なにしているの?」
私は、万理に言う
『なにかトリックがあるんじゃないかなーって』
その可能性は、ある
「仕方ないですね、マーズ」
マーズさんは、台所に行きナイフを取りアリアさんに渡す
するとアリアさんは、指をナイフで切りつける
それは痛々しく血がどんどん流れてくる
だが血はいきなり止まって傷口が塞がっていく
日向君は、さらに驚く
「一体どうなってんだよ」
アリアさんが話す
「我々魔女は、共通の力があります。それがさっき見せた傷が治る力です。ある場所以外不死身じみた能力です。そして私達魔女は、私がやったように超能力じみた能力を持っています。私なら物を凍結する能力です。マーズは、あそこのスーパーで買い物していたら見たことあるんじゃないかしら」
私は、マーズさんが鉄骨を振り回すのを思い出した。
「あっ」
日向君がなにか思い出したような声をあげた。
「そういえば、昔優子が大型トラックに跳ねられても無傷だった、あの時医者に奇跡だと言われた」
白峰優子が魔女だある確信の言葉が出た
「一応説明するが私の能力は、怪力だ普通の人の何倍も力が出せる鉄骨ぐらい私には軽く感じる」
「マーズには二つ名があって剛腕の魔女と呼ばれています。わたしは、凍結の魔女」
「二つ名があるのですか?」
私は、顔をひきつりながら聞いた。
正直二つ名なんて漫画か裏の世界の話かと思ったからだ。
「ああ、ちょっと裏の世界のに係わるので一応」
係わってんのかよ!
「そりゃあ、人探しの時人によっては、暴力団やらそっち系の人を探すからな」
「そっち系?」
「まあ、多いんですよ暴力団や半ぐれがいつの間にか行方不明になって家族や仲間が探してくれって」
それを聞いてゾッとする
『恐ろしいね』
「大抵死んでるぞ」
真実を言っちゃったよこの人
「ちょっといいですか?」
日向君が質問する
「優子は、どんな魔女なんですか?」
そうだ私達は、白峰優子の状況の話を聞きに来たんだ。
「もちろんあります。」
アリアさんが答えた
「すごく昔の話になるのですが、あるところに山の神を奉る山の民がいました。山の民達は、生活に困窮していました。作物が育たず嵐が頻繁に起き餓死者が出てきました。そこで彼らは人身御供を行おうとしていました。」
「人身御供?」
私は、聞いたことのない言葉に首をかしげた。
『簡単に言えば生け贄だよ』
「生け贄!?人を供物にするやつ!?」
『昔は、まだ科学が発展してない時山や海に神がいるとされていて生け贄を捧げれば災害が静まるとされていたんだ、別の目的もあって人を減らして冬を超そうとしていたんだ』
あまり言い話じゃなかった生きるために仕方がないと言う人をいるだろうでもやはり気分が悪くなる
「今話している山の民は罪人を人身御供していたのですが、彼らにとっては最悪なことに罪人がいませんでした、そんな時村によった旅人を捕らえて旅人を人身御供を行うことにしたのです。」
「ひどい」
昔の人はなんでそんなことを考えていたのか理解ができない
「その時奇跡が起きました。」
「奇跡?」
「山の神がその旅人に取り憑いたんです」
「はい?」
『山の神が取り憑いた?』
「はい、そして山の神は、大きい獣や野党を追い払い食糧危機や災害から民を守り平和を築きました。」
私達は、白峰優子となんの関係がと思ったが万理が答えた
『その旅人の子孫が白峰ちゃんなんですね』
「何!?」
日向君が驚く
「その通り彼女は、魔女でした、贄の魔女または器の魔女と呼ばれている魔女でした。」
「器の魔女それって!!」
器、この言葉でどんな能力かわかる
アリアさんは、説明してくれたがその力はそれだけではなかった。
「はい、彼女の力は、霊などを体を預けることができる能力です。それだけなら問題ないのですが預けた霊は強くなる」
それを聞いて色々合点がいく
優子に取り憑いている霊があんなに強いのを
『なるほどだからか、優子ちゃんの状況普通の取り憑きにしては、妙だと思ったけどそう言うことか』
「おかしなところ?」
万理に聞く
『彼女霊に取り憑きやすい体質なのに霊が見えないなんておかしいと思ったんだ常に霊気がまとわりやすいのに』
「それは、お守りが」
『だとしてもだよ、お風呂や着替えとか常に身につけているわけじゃないでしょ、霊媒体質じゃなくて霊に取り憑きやすい能力なら別だよ霊気がまとわる体質じゃないから霊感が身に付かないだから僕が見えない』
「話を戻しますと山の神は、旅人に女の子を必ず生ませよと言って一族が出来上がりました。」
万理が疑問を言う
『すみません、女の子を必ず?』
なぜそこにと思った
「ちょっとそこ気にすることじゃないでしょう?」
『いや、そんなことないよ、男の子でもいいじゃん』
「知ってる魔女って女って言う漢字があるの」
『いや、魔女裁判は男性も処刑されていたんだ』
「えっそうなの?」
「はい、男性もいましたが魔女は、女性しかなりません」
『でも』
「男性が処刑された理由は、魔女の親戚、兄弟、子供だったからです、まだ解明されていませんが男性は、魔女の力を受け継ぐことはできないのです。」
『じゃあ、どうやって受け継ぐのですか?』
「普通に遺伝です。私達が女の子を産んだらそのまま受け継ぎます。」
『なるほどたとえ魔女から生まれた男性でも魔女と結ばれても魔女のほうの力が受け継ぐと』
「そうかだから魔女の力は治癒と一つの力しかないのか」
「私は、能力を持っていると言いましたが一つだけとは言ってませんよ」
「え?」
『まさか』
「男性は力は使えませんが魔女の子の男性から生まれた女の子は、普通に遺伝することがあります。」
「えっじゃあ二つ持ってる人がいるじゃん」
「はいいます私が知ってる人で四つ使える人がいます。」
『「まじ!!」』
魔女の力はかなり複雑だった。
「とにかく山の一族になり数十年過ぎ一族の男が山を降りたその時一人の旅のお坊さんに出会い二人は、仲良くなりお坊さんは村に招待されました。お坊さんは、村の神が一人のいや幾人の女性を犠牲にすることで神格化していることを見てられず魔女を助けました。山の民は、お坊さんを殺そうとしましたがお坊さんは強く誰も太刀打ちできませんでした。お坊さんは、山の民に一人の犠牲で幸せになれないのなら滅びろときついことを言いました。」
『きついことを言うなお坊さん』
「お坊さんは、余生を過ごす村を探していたのでその村に住むことにし寺を建て仏教を広め山の民、魔女と共に静かに暮らしました。」
今の私の心境、昔話を聞かされている子供
「そして時が経ちそのお坊さんの子孫が私達の知り合いなのです。」
「えっ知り合いなんですか?」
「はい、だから元々彼女が魔女と知っていたのです。そしてそのお坊さんの子孫は、今もそこで住職しています。」
日向君は、あることに気づく
「あのそれって京安寺ってところですか?」
「はいそうです」
アッサリ認めた。
「どこ、そこ」
私は、引っ越したばっかりだから知らない
「俺がこのお守りをもらったところだ」
「ん?」
私は、あることに気づく
「もしかしてそのお寺の住職に依頼されましたか。」
「はい」
アッサリ認めた。
その住職は、最初から知っていたってことか私は、住職の存在が気になった。
「とりあえず、知りたいことは、知ったかなこの後どうするか」
『やっぱり白峰ちゃんを探すことじゃない知り合いの住職さんに任せれば白峰ちゃんを助けることができるよね』
「無理だろあのとんでもないパンチ打つあの人でも太刀打ちできないんだから」
「あんた達何言ってるの?」
日向君がワケわからないことを言う
「いや押されてたじゃんあの人」
本当なにいっているんだ?
「はあ?ナメプされてボコボコにされてたじゃん白峰ちゃん」
『え』
「ん?」
「だって白峰ちゃんの最初一撃当たってないしあいつの前蹴りガード間に合ってないし飛び回し蹴りもギリギリで避けておもいっきりアッパー入るし、あっ!?」
私は気づいた。
「だからか、そういえば顎が砕けたと思ったけど魔女の治癒能力かだから無傷だったのか」
「はぁ!当たってた?ナメプしてたの?」
その時
「千さんらしいですね、実力差を見せつけましたねそれを聞いて安心しました後少しで帰って」
すると
ガチャと事務所のドアがある
「ただいまー」
と聞こえた後ドサッと何かを置いた音がした。
その後ズルズルと引きずる音と共にあいつが出た。
私達は、ひぃと少しビビったがあいつが左手に持っていたのは、白峰優子だった。
「優子ーーー!!」
日向君が叫ぶ
傷はないが気を失っている
「お帰りなさい」
「お帰り」
二人は、帰りの挨拶をする
「あとは、あいつに連絡するだけだな」
するとあいつは、スマホを取り出し誰かを呼んだ。
「おい、捕まえたぞさっさと来い」
と言いスマホを切った。
「さてとアリア」
アリアさんを呼ぶ
「なんでしょう?」
「話はどのくらいした?」
「すべて話終えました。」
「そうか」
するとあいつは、万理に近づいた
「こっちの話をしようか万理」
『あはは、やっぱり話さなきゃダメ』
「少なくともオカンはまだ生きてると信じている」
『そっか』
話の内容から予測するとやっぱり知りたいのか万理の死が
するとドタドタと事務所の階段をものすごい駆け上がる音が近づいてくる
「「鬼堂ーーーーー!!」」
スーツを来た男女がドアを壊すぐらいの勢いで扉を開けて入ってきた。