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レガシーズ  作者: テイク
4/4

3

 「初日はすごい雰囲気で終わったわね」

 

 「あそこまですごい威圧を浴びれば学生にはどうしようもないよ」

 

 健とあかねは放課後を寮の部屋で過ごしていた。

 

 能力者学校は全寮制となっている。寮の一階部分は男女共有の談話室であり、二階部分から上は男女に分かれ一人部屋が並んでいる。しかし門限、就寝時間に関する規則はなく、男女がお互いの部屋に行くことを禁止もしていない。そのため上級生になるほどカップルなどではお互いの部屋で夜を明かすことも少なくない。

 だが健とあかねはそういった関係ではなく幼なじみとして、健の部屋で談笑しているだけである。

 

 「でも戸塚君が自己紹介をしたときは女子生徒を中心に雰囲気が和らいだわね。あんなにかっこいい人初めて見たよ」

 四大財閥戸塚家の次男戸塚浩介は180を超える長身に芸能人かと思うような端正な顔立ちをした青年であった。名家の女子生徒であっても彼の持つ肩書、容姿には、海道の生み出した緊張感を打ち消すほどの高揚感じているものが多かった。

 

 「さすがは四大財閥の次男だね、海道先生の威圧に耐えていたし彼自身も訓練を受けてるだろう」

 海道の威圧に耐えた生徒は戸塚浩介を除けば護衛の生徒数人しかいなかったこともあり、健にはそちらの方が記憶により残っていた。またあかねが戸塚をほめたこともあり内心面白くない気持ちがあった。

 そこをあかねに見透かされ

 「やきもち妬いてるの、健もかっこいいよ」

 

 フォローとも言えない年下の男の子に向けるようなほめ方ではあったが、これに気を良くした健は上機嫌でこの夜を過ごした。

 

 あまりに現金な健の態度に幼馴染が心配にはなるものの喜んでいること自体に悪い気はせず自分の部屋へ戻っていく。



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