プロローグ
中米間の緊張の高まり開戦も間近と噂された2025年、米軍が極秘裏に沖縄に配備した大量の核兵器が誤爆し沖縄が地図上から消滅した。
これをアメリカ政府は中国による攻撃を受けた結果であると公表すると同時に、中国への宣戦布告を行い後世において第三次世界大戦または世界核戦争と呼ばれる大戦が世界中で勃発した。
この大戦の勃発の原因が核兵器ということもあり、アメリカが核兵器を用いて中国に報復を行ったことに起因し核兵器が惜しみなく使用されその数は終戦までに5000発ともいわれている。核兵器を待たない国は核兵器を持つ大国に軍事協力を依頼するほかなくアジアではインドが中東ではイランが軍事同盟の中心として中露、欧米に対抗できる大きな勢力として独立を保つ。
しかしアフリカ、南米の国々は大国の食糧、資源不足を補うためほぼ大国の属国となってしまい大陸各地で代理戦争ともいうべき戦火が広がっていった。
核兵器の使用に伴いもちろん被ばく者も多く生まれてきた。そんな被ばく者の中には放射線を身に受けたことにより突然変異を起こした人が誕生しているというニュースが世界各地で報道された。
研究機関の発表によると、突然変異した人類は個人差はあるものの人に内包された未知のエネルギーを視認、操作できるようになるというものであり、これらの人々は「レガシーズ」と名付けられた。
大戦終盤そんなレガシーズをも各国は戦力と投入し始める。
戦地に投入されたレガシーズは各地で戦果をあげ始めさらに大戦は激化していく。
そんな30年続いた泥沼の大戦を終わらしたのは、日本が投入した第二次大戦のおりに確認されていたレガシーズを秘密裏に研究し特異な能力を発現させた7人の兵士である。
彼ら七人は敵の戦略拠点を次々に陥落させ、ついには中国、ロシアは停戦条約に調印した。しかし彼らはレガシーズを非人道的な遺伝子実験、人工交配の末に誕生したものであると他国のスパイに情報をリークされ日本は国際的に非難を浴びる。
このように30年続いた大戦は世界的なレガシーズの誕生といった人類史に残る大きな転換期となった。