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閑話ーマルティナside

マルティナのひとりごと。

 まさか!あのクソゲーの中に転生するなんて思っていなかったわ。

 『いつの世も貴女がヒロイン』だったっけ?タイトルダサすぎでしょ!しかも攻略対象がパッとしない身分。

 はー…マジでサイアクだわ。

 でもこの世界に生まれたからにはここで生きないといけない。もっと素敵な人をゲットしてみせるわ!


 …なーんて思ってたのだけど。何なの?あたしヒロインなんだけど?

 何で歩き始めた頃からマナー、喋りだしたらマナー。マナーマナーうるさいのよ!

 ヒロインなんだから苦労しなくても幸せに暮らせるはずなのに!あのゲームで苦労なんかしなかったわよ!


 そして気付いたの。あたし、違う生き方をしようとしたから?もしかしたら、そのせいで過酷な人生に変わってしまった?

 そう思ったら、頑張るのが馬鹿馬鹿しくなったわ。前の世界にいた頃も努力って言葉が一番嫌いだった。自分らしくないことしちゃったのがいけなかったのね!


 そんな感じで何年もフラフラと成り行き任せで生きてきた。ストレーム家は本当に素晴らしい家よ!何をしても良いし、何もしなくても良いの。我慢しなくても何でも買ってもらえるし。楽な人生よ。


 そしてようやくゲームの世界である、学園に通う時期になったの。そこで攻略対象達に会ったのだけど。


 何と!


 さすが攻略対象!あたしより身分が低い人達だけど、キラッキラしてて本当にカッコいいのよ!あのゲームは結局全部配信されなかったから、今からはどうにでもなるわよね。だってあたしはヒロインよ!こんなにカッコいい人達に囲まれるなら好感度上げは頑張るわよ!




 あー…何だか飽きてきちゃった。手に入れたら手に入れたで飽きちゃうわよね。なんて考えながら庭をてくてく歩いていたら、あたしの侍女であるサーラに襲われたわ!

 何か変なことをワーワーと言ってたのよ。誰が好きなのか、誰と添い遂げたいのか、一人に絞れ、真実の愛とか…うるさいうるさいっ!パンッと頬に何かが当たった気がしたけれど、そんなことより、ヒロインのあたしに楯突くサーラが許せなかった。

 でもね、そのおかげで。サーラが言ってた真実の愛に気付いたの。

 フィリップ様があたしを助けに来てくれたのよ。

 ヒロインの魅力には攻略対象ではない王子すら惹き付けてしまうのね。うふふ。

 大丈夫ですわ、フィリップ様。あたしはフィリップ様のですから。レベッカ?誰それ?…あ?王子の婚約者?え?それって本当はあたしが座るべき場所なんじゃない?


 …気付いちゃった。


 あたしの居るべき場所が見つかったわ。本来あるべき場所ね。そのためにはレベッカを蹴落とさないとね。

 あー、王子との未来が楽しみだわ!

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