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航空宇宙博物館

作者: 各務原逍遥

 今年リニューアルした、『岐阜かかみがはら航空宇宙博物

館』へ、無料開放日に合わせて、カメラを持って見てきまし

た。目玉の展示はやはり、日本でただ一機現存する戦闘機、

『飛燕』を見たかったのと、岐阜で製造された戦闘機『零戦』

の実物大模型(木で作られている)が、どのように展示され

ているか、この二つを見るのが目的でもあった。 

 去年、『飛燕』を見たときは、胴体、翼、車輪などのパー

ツが、それぞれ分解された形での展示であった。今回は、い

ぶし銀に光る完全な姿に感動を覚えた。そして、カメラであ

らゆる角度から撮影をした。

 それにひきかえ『零戦』の姿には少々ガッカリであった。

というのも、見慣れた緑に日の丸の機体ではなく、薄水色の

機体であったからだ。

(なんだかプラモデルっぽいなあ……)

 それに、てっきり地上に車輪を付けて展示してあるとばか

り思っていた。ところが、ワイヤーで吊るしての展示であっ

た。とりあえず、写真だけは撮っておこうと、アングルを変

えて十枚ほど撮影。その後、他に展示されているヘリや飛行

機、ロケットの数々を見て廻りカメラに収めた。


 家に着いて、SDカードをパソコンにセットをし、撮った

写真を2L版でコラージュにして、プリントしたものを友達

に見てもらった。その結果、『飛燕』はさすがに評判が良か

った。

 ところが、『零戦』は想像していた通り、みんな違和感を

持ったようだ。そこで、なぜ『零戦』をこの色で展示したの

か、訳があるに違いないと思い、市長に尋ねてみなければな

るまいと、春と秋に開催される『中山道鵜沼宿まつり』で、

いつも開会の挨拶をされるので、そのときに尋ねてみること

にした。

 鵜沼宿まつりは、開催される度にカメラでまつりの様子を

撮っているため、市長もご存じである。「いい写真撮れまし

たか」と言われたことや、本にしたエッセイを読んでもらっ

たときには、「よくこれだけしたためましたねえ」と言われたこ

ともあった。イベントがある度、よく話をしている。

 そんなこともあり、今年も春まつりで挨拶が終わってから

市長に、航空宇宙博物館へ行ってきたことを話し、『零戦』

をなぜあの色にしたのかを尋ねてみると、〝各務原で試作さ

れた初号機〟にこだわったということであった。それと、初

号機が展示されているのは、『岐阜かかみがはら航空宇宙博

物館』だけであるということだ。


 なるほど、そういうことだったのかと納得をした。この話

を、写真を見せた友達に話すと、みんな納得したようであっ

た。

 



 




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