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挫折とシャドー

「ところでさ、この辺の魔物はすごく強いよね?」

「それは、この山に邪神の居城があったからよ。魔素も元々濃い所だし」

「ええ?!」

「驚かなくても、今は何もないわよ。城もあの男が壊したし」

「うう…でも、魔物は強いよ。ここを迂回する事は出来ないの?」

「広い一帯が魔素が濃いから、無駄じゃん?そんなびびらなくても、俺達だっているんだし」

「分かったよ。でも無理そうなら、燃焼石の事もあるし、ダンジョンでレベルを上げてから挑戦するよ」

「ミノリ、強い魔物は、旨いぜ?」

「う″…」

 ものにもよるけど、そうなんだよね…。

「っと、ほら、ぼさっとしてるとやられるぜ?」

 巨大な蛇の魔物が、襲ってきた。

「やだ!蛇嫌い!虫はもっと嫌!」

 ミノリの放った雷の魔法で、蛇はあっさりと絶命した。

「嫌と言いながら…」

「さすがミノリしゃまでしゅ」

 

「に、二足歩行の牛…」

「牛?ミノタウロスよ」

 蔓で縛っても、強い力で引きちぎられる。突進を避けつつ魔法を放つ。

 何とか倒したが、限界を感じた。

 収納庫にミノタウロスをしまって亜空間に入る。

「やっぱり私にはまだ山を超えるのは無理そう。もう少し力をつけてからにするよ」

「そう?まあ、鉱石の補充もしないとね」


 ミノタウロスのステーキは、A5ランクの和牛かと思う程美味しかった。って、そんなの食べた事ないけどね。

 最近のおやつは、蜂蜜入りのクッキーだ。バターもたっぷり使っているので、すごく美味しい。


 ダンジョンはあれ以来行っていないので、鉄を中心に、足りなくなってきている。一応場所は教えたけど、亜空間の使えないみんなには、厳しいと思う。

 もっと世界が発展して、冒険者とか出るようになればいいんだろうけど。

 いつをもって再生したと言えるかは分からないけど、今の人達には余裕がない。生きるので精一杯なうちは私が手を貸すしかないと思う。


 ダンジョンで鉄鉱石を採取して、少しだけ魔の森に行ってみる事にした。どんな魔物がいるか、それと家があると思われる場所にも行ってみたい。

 鬱蒼と茂る森には、逆に生命力を感じる。これも魔素の影響なのだろうか?

 突然その木が動いた。恐ろしい事に、顔がついている。

「ミノリ!まずは根っこを狙え!火魔法で焼くんだ!」

 トレントに対応していたら、レッドウルフが襲いかかって来た。

 どっちにも違う魔法で対処しなければならない。

 レッドウルフにはフラッシュで目潰しをして、ダークアローを使う。トレントには火魔法で根っこと顔を焼いた。

 戦闘の途中で少し対応が楽になった。そのまま倒して、収納庫にしまう。


 スキルを確認したら、並列思考が増えていた。

『補助魔法 マルチ発動を覚えました』

 どうやら、同じ魔法を同時に発動出来るようだ。

 これが初めての補助魔法だけど、条件がある魔法らしい。


 家は空き家だった。まあ、好き好んで住む所じゃないしね。

 けど、そこで闇の精霊を見つけた。

「私はミノリ。よかったら契約して貰えない?」

「いえ…私なんて、所詮は邪悪な魔法ですから、お役に立てないと思います」

「そうかな?状態異常は自分が受けたら嫌だけど、魔物を倒すのには役に立つよ?」

「ても、私なんて…」

「なんて、って、自分で言う事じゃないよ。私の事が嫌じゃなかったら、契約してほしいな」

 確かに、自信家なミカルとは正反対だ。

「あなたなら…精霊を平等に扱ってくれそうですね。分かりました。私はシャドー、よろしくお願いします、ミノリ様」

 黒い髪に赤い瞳の美人さんだ。

「ミノリ様、闇魔法を極めれば、暗黒魔法を授ける事が出来ます。よかったらご利用下さい」

「ありがとう。よろしく」

『属性精霊が全て揃ったので、100000ポイントが加算されます』

 うわ、凄い!ポイントも随分貯まったし、防具を変えるか、アクセサリーでいい効果があるのを買ってみようかな?



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